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少子化対策

第1部 少子化対策の現状(第2章 第4節 5)

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第2章 少子化対策の取組(第4節 5)

第4節 男性の家事・育児参画の推進~子育て目的の休暇の取得を中心に~【特集】(5)

5 まとめ

以下、本節で明らかにしたことをまとめるとともに、男性の子育て目的の休暇取得の促進や家事・育児参画を推進する上で、重要と考えられる点を示す。もとより、休暇を取得するか否かはあくまでも個人の選択によるものであるが、多くの男性が休暇取得を希望しながら実際には取得していないという現状にも鑑み、引き続き休暇取得の促進に取り組んでいくことが重要である。

気持ち(意向)は家庭でつくられ、休み(行動)は職場でつくられる
  • 休暇を取得しない理由としては、休暇制度が整備されていないことや制度の不知を含め、職場環境に関することが多く挙げられている。
  • 休暇取得者の職場の特徴についてみたところ、<1>配偶者出産休暇制度、<2>ワーク・ライフ・バランスの取組、<3>上司の理解、がある職場は、それぞれ休暇取得者の割合が高く、また、これら3点すべてが揃った職場においては休暇取得者の割合が8割を超えていた。

これらのことから、職場において、配偶者出産休暇制度などの休暇制度を整備し、育児休業、子の看護休暇と合わせて十分に周知することを始め、上記3点を整えることは、休暇取得の促進につながると考えられる。このため、国においては、まずは長時間労働の是正等の働き方改革を進め、更に企業等に対し、休暇制度の整備・周知や、ワーク・ライフ・バランスの取組、上司等の意識改革など職場環境の整備を働きかけていくことが重要といえる。

  • 休暇取得者らに休暇を取得したいと思ったきっかけをきいたところ、日頃の配偶者との会話や配偶者からのリクエストが上位を占めた。
  • 休暇取得者ほど出産に向けたスケジュールや夫婦の働き方(キャリアプラン)等について何度も話し合っており、配偶者とのコミュニケーションが多かった。

これらのことから、少なくとも配偶者の出産直後の休暇取得においては、休暇を取得したいという気持ちは家庭でつくられると考えられ、休暇取得に関する啓発・情報提供を行う中で、家庭で事前に話し合っておくべき事項等について周知していくことなども重要と考えられる。

  • 配偶者の出産直後の休暇を取得しなかった理由として、「休む必要を感じなかったから」との回答が一定数あった。
  • 休暇取得者においても、夫婦間で子供が生まれた後の家事・育児分担に関する話し合いは多いとはいえなかった。
  • 育児における夫・妻の役割について「もっぱら妻が行う」又は「主に妻が行うが夫も手伝う」との考えが男性で約6割、女性で約7割を占めていた。この背景には、かつて専業主婦世帯が共働き世帯よりも多かったことなどがあると考えられるが、女性の社会進出が進み、状況は大きく変わっている。

これらのことから、男性の休暇取得を含め男性の家事・育児参画を促進していくためには、男女が協力して家事・育児を行ったり、男女が共同して社会に参画したりすることの重要性や家庭の大切さについて、若い頃からの教育・啓発を通じて伝えていくとともに、生活を営むために必要な衣食住や保育などに関する知識や技術を身に付けられるよう、教育での取組を行うことも重要であると考えられる。

~育児休業取得が職場や家庭にもたらすプラスの効果~

「2017年内閣府経済社会総合研究所分析」によると、男性の育児休業の取得は、以下のとおり、企業にも家庭にもプラスの効果が見られる。休暇の取得はあくまでも個人の判断に基づくが、育児休業も含め、男性がまずは何らかの形で休暇を取得することについて、その効果や休暇中の過ごし方等の周知も図りながら引き続き推進していくことが重要であると考える。

職場におけるプラスの効果
育児休業を取得した男性は会社への好感度が上昇

同分析によると、育児休業を取得することは男性のキャリア形成意識に影響を与えることがわかっている。具体的には、育児休業取得者は、非取得者に比べて会社への帰属意識や好感度が高まっている一方で、転職への関心は高まっておらず、育児休業の取得が職場にとってもプラスの効果となることが指摘されている。

育児休業を取得した男性は仕事の進め方に対する意識の改善も著しい

また、同分析では、男性が育児休業を取得することで、勤務時間が短縮され、退社時間が早まることも指摘されている。特に、自ら希望して育児休業を取得した男性には効果が大きく、会社にいる時間の短縮や、仕事の進め方に対する意識の改善が大きいと分析されている。

企業に対し、休暇取得の効果や影響を周知しつつ啓発活動や働きかけを行っていくことも重要と考えられる。

家庭におけるプラスの効果
取得のきっかけ、タイミング、休業中の過ごし方が重要

同分析によると、育児休業について

  1. 自ら希望したり配偶者が希望して取得すること(取得のきっかけ)、
  2. 出産直後や配偶者の体調に合わせて取得すること(取得のタイミング)、
  3. 休業中に、長い時間多くの種類の家事・育児を行うこと(休業中の過ごし方)

が、その後の平日の家事・育児参画の継続につながると分析されている。

また、育児休業中の家事・育児への積極的な取組が、男性本人の夫婦関係満足度及び追加出生意欲の向上にも重要とまとめられている。

取得の仕方や休業中の過ごし方についてハンドブックを作成するなど、より分かりやすく周知を図っていくことが重要と考えられる。

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