第2章 なぜ少子化が進行しているのか
第1節 少子化の原因
第1章では、少子社会の現状について解説してきたが、こうした出生率の低下という少子化の現象はどのような原因で生じてきたのであろうか。
前述した晩婚化の進展や夫婦出生力の低下などが、少子化の直接の原因として指摘されている。1997(平成9)年の人口問題審議会報告「少子化に関する基本的な考え方について」においても、未婚率の上昇(晩婚化の進行と生涯未婚率の上昇)や、夫婦の平均出生児数と平均理想子ども数との開きを少子化の原因とし、それぞれの背景となる事項を指摘している。
そこで、本章では、少子化の原因やその背景にある要因としてこれまで取り上げられてきた主な事項について、最近のデータを基にあらためて分析する。
本章で少子化の原因やその背景にあるものとして取り上げる項目は、次のとおりである。最初に、少子化の原因である「未婚化の進展」、「晩婚化の進展」及び「夫婦の出生力の低下」について言及する。続いて、これらの背景にあるものとして、「仕事と子育てを両立できる環境整備の遅れや高学歴化」、「結婚・出産に対する価値観の変化」、「子育てに対する負担感の増大」及び「経済的不安定の増大等」を取り上げる。
なお、本章全体の分析を整理すると次のフローチャートのとおりである。