(教育費用負担)
子育て費用の中では、教育費の占める割合が高い。野村證券「第8回家計と子育て調査」(2003(平成15)年)によると、教育費は、子育て費用(教育費、医療費、食費、被服費の他、こづかい、子どものための保険など子どものための支出全般)の38%を占めている。母親の年代別にみると、年齢層が上がるほど、教育費の割合が高くなる傾向があり、40代以上では、平均46%となり、子育て費用の半分は教育費となっている。
具体的な教育費用負担を文部科学省の統計からみると、1年間の教育費(学校教育費、学校給食費、塾や習い事などの学外活動費の合計)は、幼稚園では、公立で約23万円、私立では約52万円、小学校では公立で約29万円、中学では、公立で約44万円、私立で約123万円、高校では、公立で約53万円、私立で約103万円となっている。
仮に物価水準の変化などを無視して計算すると、幼稚園から高等学校まですべて公立に通った場合では14年間で約511万円、幼稚園と高等学校で私立に通った場合は約720万円、小学校以外すべて私立に通った場合は約959万円かかる。
これに加えて大学(昼間部)に進学した場合には、大学生の学生生活費(学費と生活費の合計)が、国立で約159万円、私立で約215万円、全平均で年間約202万円かかることになる。大学4年間では、平均で約807万円かかる。
以上を合計すると、幼稚園から高等学校まで公立で、大学のみ国立に通った場合には、約1,147万円かかる。仮に、小学校だけ公立で、あとはすべて私立とすると、約1,817万円かかることになる。5
5 小学校だけ公立で、あとはすべて私立とし、大学生の時に下宿・間借り等自宅を離れて生活をした場合には、約2,004万円となる。
第1−2−28図 子どもの教育費(幼児・児童・生徒1人当たり年額)
第1−2−29図 幼稚園4歳から高等学校(14年間)と大学までの教育費等の総額
厚生労働省「国民生活基礎調査」(2003(平成15)年)によると、18歳未満の児童のいる世帯に生活意識を尋ねたところ、「大変苦しい」が26%、「やや苦しい」が36%、「普通」が34%となっており、6割の世帯が生活が苦しいと認識している。これは、全世帯平均(「大変苦しい」が22%、「やや苦しい」が32%、「普通」が42%)や高齢者世帯(「大変苦しい」が20%、「やや苦しい」が28%、「普通」が48%)よりも、生活が苦しいと認識している世帯の割合が高い。その理由として、前述した子育てや子どもの教育にかかる負担が反映しているものと考えられる。