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第3節

学校給食の充実

1 学校給食の現状

 学校給食は、栄養バランスのとれた豊かな食事を子どもに提供することにより、子どもの健康の保持増進、体位の向上を図ることはもちろん、食に関する指導を効果的に進めるために、給食の時間はもとより、各教科や特別活動、総合的な学習の時間等において生きた教材として活用することができるものであり、大きな教育的意義を有している。このようなことから学校給食の実施率は年々増加しており、平成16年5月現在で小学校では約715万人(全小学校児童の99.4%)、中学校では約302万人(全中学校の82.4%)、全体で約1,033万人の子どもが給食を受けている(図表−39)。

図表−39 学校給食実施状況(国公私立)(平成16年度)

区分 全国総数 完全給食 補食給食 ミルク給食
実施数 百分比 実施数 百分比 実施数 百分比 実施数 百分比
小学校 学校数 23,420 22,436 95.8 111 0.5 264 1.1 22,811 97.4
児童数 7,200,933 7,106,090 98.7 18,370 0.3 29,833 0.4 7,154,293 99.4
中学校 学校数 11,120 8,172 73.5 64 0.6 1,206 10.8 9,442 84.9
生徒数 3,667,428 2,568,224 70.0 14,555 0.4 438,656 12.0 3,021,435 82.4
特殊教育
諸学校
学校数 999 834 83.5 1 0.1 17 1.7 852 85.3
幼児・児童・
生徒数
98,796 87,947 89.0 29 0.0 1,358 1.4 89,334 90.4
夜間定時制
高等学校
学校数 731 460 62.9 234 32.0 1 0.1 695 95.1
生徒数 95,877 43,879 45.8 22,923 23.9 496 0.5 67,298 70.2
学校数 36,270 31,902 88.0 410 1.1 1,488 4.1 33,800 93.2
幼児・児童・
生徒数
11,063,034 9,806,140 88.6 55,877 0.5 470,343 4.3 10,332,360 93.4

注)中学校には中等教育学校前期課程を含む。
資料:文部科学省「学校給食実施状況調査」

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2 地場産物の活用の推進

 地場産物を学校給食に活用し食に関する指導の教材として用いることにより、次のような効果が期待される2ことから、地域や学校において、地場産物を学校給食において活用する取組が積極的に進められている。

[1] 子どもが、より身近に、実感をもって地域の自然、食文化、産業等についての理解を深めることができる。

[2] 食料の生産、流通等に当たる人々の努力をより身近に理解することができる。

[3] 地場産物の生産者や生産過程等を理解することにより、食べ物への感謝の気持ちをいだくことができる。

[4] 「顔が見え、話しができる」生産者等により、生産された新鮮で安全な食材を確保することができる。

[5] 流通に要するエネルギーや経費の節減、包装の簡素化等により、安価に食材を購入することができる場合があるとともに、環境保護に貢献することができる。

[6] 生産者等の側で学校給食をはじめとする学校教育に対する理解が深まり、学校と地域との連携・協力関係を構築することができる。

 学校給食における地場産物の活用率は、平成16年度は、全国平均で21%(食材数ベース)となっているが、食育推進基本計画においては、平成22年度までに30%以上とすることを目指している。
 文部科学省では、各都道府県に推進地域を指定し、生産者等から計画的かつ安定的に地場産物の納入が図られるよう、学校と地域の生産者等の連携体制を整え、地場産物を「生きた教材」として食に関する指導に活用していくため、献立開発や郷土料理等の調査研究を行っている。
 また、各地域の地場産物の調達・納入方法や、地場産物を活用した食に関する指導の実践を集めた事例集を作成し、配布した。

3 米飯給食の一層の普及・定着に向けた取組

 米飯給食は、伝統的な食生活の根幹である米飯に関する望ましい食習慣を子どもに身につけさせることや、日本文化としての稲作について理解させるなどの教育的意義を持つものであり、週当たり3回の実施を目標に据え、その普及を図っている。平成16年度において、米飯給食を受けている幼児・児童・生徒数は、約977万人であり、これは、完全給食を受けている幼児・児童・生徒数の99.6パーセントとなっている。また、月当たりの平均実施回数は11.7回、週当たりでは2.9回となっている(図表−40)。
 農林水産省では米飯給食のより一層の推進を図るため、米飯給食の実施回数が少ない都市部の保護者や学校給食関係者を対象とした「ごはんで給食フォーラム」を開催している。
 平成17年度は、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県の4か所で開催され、「ごはんの大切さ」「食育について」をテーマとした学識経験者や保護者代表によるパネルディスカッションが行われた。フォーラム参加者へのアンケートによれば、米飯給食の回数について「増やすべき」と回答した者が89%(図表−41)、米飯給食の推進は、子どもの食習慣の乱れを改善するのに「とても効果的」又は「効果的」と回答した者が80%以上にものぼった(図表−42)。このように、今後も米飯給食の実施回数の少ない都市部を中心にフォーラムを開催することにより、米飯給食に対する理解の促進が期待されている。

図表−40 米飯給食実施状況(国公私立)

区分 平成16年
幼児・児童・生徒数 977万人
実施率 99.6%
平均実施回数 月当たり 11.7回
週当たり 2.9回

資料:文部科学省「米飯給食実施状況調査」

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図表−41 平成17年度「ごはんで給食フォーラム」におけるアンケート結果[1]

図表−41 平成17年度「ごはんで給食フォーラム」におけるアンケート結果[1]

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図表−42 平成17年度「ごはんで給食フォーラム」におけるアンケート結果[2]

図表−42 平成17年度「ごはんで給食フォーラム」におけるアンケート結果[2]

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中学校の給食

中学校の給食

4 学校給食献立充実のための取組

 学校給食関係者を対象とした「日本型食生活」を推進するための料理講習会の開催、栄養教諭や学校栄養職員向けの料理集の作成・配布等を行っている。地方段階でも、学校給食関係者や保育所の給食関係者を対象とした研修会等が行われ、地場産物の利用等、より地域に密着した給食献立の充実が図られている。

【コラム】 学校給食における地場産物の活用

 地場産物を活用し児童生徒に対する教育的効果を上げるため、以下の取組が行われています。

1 学校ごとの食に関する指導に係わる全体計画への位置付け

 学校給食で活用する地場産物を、給食の時間、学級活動、各教科、総合的な学習の時間等における食に関する指導の教材として活用するため、地場産物の使用を食に関する指導の全体計画に位置付けています。

2 体験的な学習の重視

 地場産物を通した体験活動は高い教育的効果が期待されるため、以下のようなことを実施しています。

(1)児童生徒が実際に種まき、草取り、収穫等の体験活動を行い、直に地域の生産者や生産者団体・グループの方の苦労や産物に込める思いを聞くこと。

(2)体験的な学習を進める場合には、地域の生産者や生産者団体・グループ(以下「生産者等」)との連携により、体験的な学習の場として田畑、山林等を使用させてもらうこと。

3 生産者等との交流の推進

 地場産物の活用は、地域の生産の現場と学校との距離を縮めることができ、児童生徒と生産者等との交流が行いやすくなるため、以下のようなことを実施しています。

(1)献立表に食材の生産者等の名前を入れること。

(2)「給食だより」で生産者等を紹介すること。

(3)生産者等の方にゲストティーチャーとして授業に参加して頂くこと。

(4)児童生徒と生産者等との交流給食を行うこと。

(5)情報機器の活用等による生産者等との交流を行うこと。

4 栄養教諭による積極的な取組

 栄養教諭は学校全体で地場産物の活用のための推進役として、地場産物を食材として使用した魅力ある学校給食の献立の研究・開発を行っています。さらに、各地域の栄養教諭が連携し、各地域の優れた献立を献立集にまとめ、共有するといった取組を進めています。

5 家庭への働きかけ

 家庭に対して地場産物を活用する意義について理解を得るため、「給食だより」で紹介したり、郷土料理等の試食会や料理教室を開催しています。

小学校給食風景

小学校給食風景

【このコラムの別画面はこちら】

 

2 文部科学省「学校給食における地場産物活用事例集」

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