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第3節 専門的知識を有する人材の養成・活用

国民一人一人が食に関する知識を持ち、自らこれを実践できるようにするため、食育に関する専門的知識を備えた管理栄養士・栄養士や専門調理師・調理師等の養成を行い、関係団体との連携等により、人材の育成や食育の推進に向けての活動に取り組んでいる。

1 管理栄養士・栄養士の養成・活用

食生活や健康づくりに関する専門的な知識を有し、食育を推進する上で重要な役割を担う者として管理栄養士・栄養士の養成を行っている。管理栄養士・栄養士(以下「管理栄養士等」という。)は、栄養士法(昭和22年法律第245号)に基づく資格であり、栄養士は都道府県知事から、管理栄養士は厚生労働大臣から免許が交付されている。平成22年4月1日現在、栄養士養成施設数は314校(平成21年度313校)であり、そのうち管理栄養士養成施設数は130校(平成21年度125校)である。栄養士免許は、平成20年度19,684件(平成19年度19,864件)交付されており、累計交付数913,200件(平成19年度893,516件)、管理栄養士免許は平成21年度6,764件(平成20年度6,902件)交付されており、累計交付数149,548件(平成20年度142,784件)となっている。管理栄養士等は、学校、保育所、病院、社会福祉施設、介護保健施設、保健所、保健センター、食品産業、大学、研究機関等、様々な場において食生活に関する支援を行っている。

特に、都道府県、市町村においては、地域での食育の推進が着実に図られるよう、行政栄養士の配置を推進しており、平成21年度においては、市町村の管理栄養士等の配置率は81.9%(平成20年度80.4%)であり、都道府県本庁、保健所等を合わせた行政栄養士の総数は5,468人(平成20年度5,241名)と増加している。行政栄養士は、都道府県や市町村の食育推進計画の策定や食育に関する事業の企画・立案・評価、食生活改善推進員等のボランティアの育成、国民運動としての食育の推進が図られるよう関係団体や関係者との調整等を行っている。

社団法人日本栄養士会では、会員である約6万人の管理栄養士等が、全国で乳児期から高齢者までの食育を推進していくための活動を実施している。平成21年度は健康増進のしおり「おいしく食事する! それが元気のコツ! 〜介護予防のための食生活〜」、「野菜を食べよう―野菜をもっと食べて、健康生活へ―」、普及啓発用資料「ヘルシーダイアリー」を作成し、食育を含む健康づくりに関する情報を地域へ発信している。また、「健康日本21」の目標である野菜の摂取量を増やすために、全年代を対象に「野菜を食べよう―メタボ撲滅―」キャンペーン活動を展開することとし、そのキックオフ行事として、野菜の日である8月31日に野菜を食べよう―メタボ撲滅―シンポジウムを開催した。

さらに、食育推進や特定健康診査・特定保健指導、介護予防などの活動拠点として、全都道府県に「栄養ケア・ステーション」を設置し、地域の健康・栄養・食育問題に対する取組を進めている。

健康増進のしおり

健康増進のしおり

2 専門調理師・調理師の養成と活用

近年、外食の依存度が高くなっており、飲食店等において、健康に配慮したメニューや商品が提供されることや食に関する分かりやすい情報、知識の提供が行われることが重要であることから、食事を調理し、提供する専門調理師や調理師(以下「専門調理師等」という。)の養成が行われている。

専門調理師等は、調理師法(昭和33年法律第147号)に基づく資格であり、専門調理師については厚生労働大臣認定として「日本料理」、「西洋料理」、「麺料理」、「すし料理」、「中国料理」、「給食用特殊料理」の計6種類があり、また調理師については都道府県知事免許として交付されている。平成22年4月1日現在、調理師養成施設数は274校(平成21年度274校)であり、平成20年度には調理師免許が41,958件(平成19年度45,463件)交付されており、累計交付数約347万件(平成19年度約343万件)となっている。専門調理師は、平成21年度の認定証書交付数が1,031件(平成20年度1,109件)であり、累計交付数32,927件(平成20年度31,897件)となっている。社団法人調理技術技能センターでは、高度な調理技術を生かして地域における食育推進運動のリーダーとして活躍できる専門調理師を養成するために、「専門調理師・調理技能士のための食育推進員認定講座」を開催している。平成22年4月現在、1,510名を食育推進員を認定しており、うち38名を食育推進指導員としている。食育推進活動等における専門調理師の活用を促している。

社団法人全国調理師養成施設協会では、調理師が食育推進活動で活躍できるようにするため、「第2回全調協食育フェスタ」(平成22年2月)において、食育セミナー等を実施し、情報提供や調理関係者の情報交換の場を提供した。また、食育インストラクターを養成するためのセミナーの開催や食育の実践に向けた教育用冊子の作成等を実施した。さらに、地元住民や小・中学生を対象として、食の安全・安心への意識を高めるため、手作りの楽しさが体験できる「食育教室」を会員である調理師養成施設95校において実施した。

社団法人全日本司厨士協会は、厚生労働省の「健康日本21」と、「健康づくりのための食生活指針」の普及及び調理実習等の啓発活動、国民の外食する機会の増加を踏まえた外食料理の栄養成分表示の普及を推進するなど、日常の食生活上の問題点について、適正な対応が行える普及啓発に努めている。「食に関する基礎の習得」のために親子食育講習会や小学校でのフランス料理を楽しむ集い、「食に関する基礎の理解」を目的とした地産地消・ホット料理コンテスト、「食に関する知識と選択力の習得・健全な食生活の実践」の活動を行っており、開催した小学校の校長先生から感謝状や小学生から感謝の手紙を多数もらっている。また、社会福祉施設へ会食の慰問や児童養護施設へクリスマス慰問を行っている。

食育教室

食育教室


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