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第1章 家庭における食育の推進

第1節 生活リズムの向上等

1 子どもの基本的な生活習慣の状況

子どもたちが健やかに成長していくためには、適切な運動、調和のとれた食事、十分な休養・睡眠が大切である。しかしながら、最近の子どもたちを見ると、「よく体を動かし、よく食べ、よく眠る」という成長期の子どもにとって当たり前で必要不可欠である基本的な生活習慣に乱れが見られる。今日の子どもの基本的な生活習慣の乱れは、学習意欲や体力、気力の低下の要因の一つとして指摘されている。

最近の子どもの就寝・睡眠時間については、文部科学省が実施した平成22年度「全国学力・学習状況調査」(以下、「学力調査」という。)によると、平日午前0時以降に就寝する小・中学生の割合が、小学校6年生で3%、中学校3年生で28%となっている。

子どもの朝食摂取については、朝食を全く食べない割合は減少してきているものの、朝食を食べないことがある小・中学生の割合は、小学校6年生で11%、中学校3年生で16%に達している(図表-36)。また、毎日朝食を食べる子どもほど、学力調査の平均正答率が高い傾向にあることが、調査した小6と中3のすべての教科(小学生は国語・算数、中学生は国語・数学)において明らかになっており(図表-37)、さらに、平成22年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によると、毎日朝食を摂る子どもほど、体力合計点が高い傾向にある(図表-38)。

図表-36 朝ごはんを食べないことがある小・中学生の割合

▲CSVファイル

図表-37 朝食の摂取と学力調査の平均正答率との関係

▲CSVファイル

図表-38 朝食の摂取と体力合計点との関係

▲CSVファイル

子どもの基本的な生活習慣は家庭だけでなく社会環境の変化等の影響を受けやすいことから、個々の家庭や子どもの問題として見過ごすことなく、社会全体の問題として地域が一丸となり、子どもの健やかな成長を期して学習意欲や体力の向上を図るための取組を推進することが必要である。

2 「早寝早起き朝ごはん」国民運動の推進

(1)子どもの生活習慣づくり支援事業

平成18年度から実施した、「子どもの生活リズム向上プロジェクト」の成果をもとに、子どもたちの基本的な生活習慣づくりの定着に向けた普及啓発を実施している。

平成22年度は、生活習慣の夜型化といった社会の影響を受けやすい子どもたちの睡眠(就寝)時間の改善を中心に、家庭や企業への更なる理解を求めるため、認識度や課題等についての調査研究等を行うとともに、地域貢献活動を行っているJ リーグとも新たに連携し、「早寝早起き朝ごはん」国民運動を推進した。

また、地域における研究成果の普及啓発では、これまで各地域で実践された取組をもとに、全国5箇所で「子どもの生活習慣づくりフォーラム」を開催し、基調講演やパネルディスカッション等を実施した。親子や学校関係者、民間団体等の参加があり、子どもの基本的な生活習慣の大切さについて啓発を図った。

さらに、農林水産省が実施する「めざましごはんキャンペーン」との連携により、子どもの基本的な生活習慣の定着に向けた普及啓発に取り組んでいる。

(2)「早寝早起き朝ごはん」全国協議会による運動の推進

平成18年4月に、「早寝早起き朝ごはん」全国協議会が発足し、幅広い関係団体や企業等の参加を得て、「早寝早起き朝ごはん」運動を民間主導の国民運動として推進している。本全国協議会では、子どもの基本的な生活習慣の確立や生活リズムの向上につながる運動を展開している。平成23年1月現在、全国協議会の会員団体数は236である。

3 望ましい食習慣や知識の習得

保護者が家庭を見つめ直し、自信を持って子育てに取り組んでいく契機となるよう、家庭教育に関するヒント集として、「ドキドキ子育て(乳幼児編)」、「ワクワク子育て(小学生(低学年〜中学年)編)」、「イキイキ子育て(小学生(高学年)〜中学生編)」の「家庭教育手帳」を文部科学省ホームページに掲載し、全国の教育委員会やPTA、子育て支援団体等における家庭教育に関する学習機会等での活用を促している。

その中で、「食生活の乱れは、心身のバランスも乱す」、「一日のスタートは朝食から」、「一緒に食事をするって、とても大切」等、食育に関する内容を盛り込んでいる。


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