児童ポルノ排除対策推進協議会(第4回)議事概要

日時:平成25年11月28日(木)14:30~15:15
場所:東京都千代田区平河町2-4-1 都市センターホテル606
出席者:関係府省庁、教育関係団体、医療・福祉関係団体、事業者団体、NPO等32の団体等の代表者

概要:岡田内閣府副大臣挨拶(代読)

  • 深刻化する児童ポルノの問題に対処するため、平成22年7月に「児童ポルノ排除総合対策」を策定した。
  • しかし、我が国における児童ポルノをめぐる問題は、送致件数・人員が昨年過去最多となるなど、極めて憂慮すべき事態に至っている。
  • こうした状況を踏まえ、政府では、去る5月28日の犯罪対策閣僚会議において、新たに「第二次児童ポルノ排除総合対策」を決定し、この総合対策に基づき、国民、事業者、関係団体等との連携の下、各府省庁において施策を推進しているところである。
  • 児童ポルノは、児童の性的搾取・性的虐待の記録であり、児童の権利を著しく踏みにじるものである。この問題を解決していくためには、関係機関・団体が一致協力をして、児童ポルノ根絶に向け取り組むことが必要不可欠である。

議事 議長:杵淵内閣府大臣官房審議官

1 規約改正(案)について

  • 本年5月28日に「第二次児童ポルノ排除総合対策」が決定したことに伴い、本協議会の規約についても、同総合対策を踏まえた活動を推進することを目的とすることとしたい。
  • 公益法人制度改革に伴い、構成団体の団体名に一部変更がある。

→ 満場一致で規約改正(案)を承認

2 役員改正(案)について

  • 会長は9月に就任した岡田内閣府副大臣に変更している。
  • 副会長として6月に就任された日本PTA全国協議会尾上会長と7月に就任した武川内閣府政策統括官(共生社会政策担当)を提案する。

→ 満場一致で役員改正(案)を承認

3 取組状況について

(1)事務局説明

【平成24年中における児童ポルノ事犯の情勢】
 平成24年中の我が国における児童ポルノ事犯の送致件数・人員は、1,596件、1,268人であり、いずれも過去最多となっている。このうち、インターネット関連事犯は84.5%を占め、特に、ブロッキングの対象とならないファイル共有ソフトを利用した事犯の送致件数は急激に増加している。また、児童ポルノ事犯の約半数は、抵抗するすべを持たない低年齢児童が被害者と認められ、低年齢児童の児童ポルノは約8割が強姦や強制わいせつの手段によって製造されている。

【政府における取組概要】
  • 児童ポルノの排除に向けた国民運動の推進として、児童ポルノ排除対策推進協議会総会及び公開シンポジウムを開催した。
  • 被害防止対策の推進として、非行防止教室、ケータイモラルキャラバン隊等による啓発活動等を推進したほか、スマートフォンの普及を踏まえ、フィルタリングの更なる普及に向けて事業者や保護者向けの各種取組を推進した。また、青少年のインターネット・リテラシーを向上させるため、「リテラシー指標(ILAS)」を開発し、全国の高校生を対象にテストを実施して、その集計・分析した結果を公表した。
  • インターネット上の児童ポルノ画像の流通・閲覧防止対策の推進として、平成23年4月から児童ポルノ画像のブロッキングが開始されており、本年11月28日現在、インターネットコンテンツセーフティ協会からインターネットサービスプロバイダ48社に対して、児童ポルノ画像が掲載されているアドレスリストが提供され、ブロッキング措置が講じられている。
  • 被害児童の早期発見・支援活動の推進として、各種会議や研修会において、警察や児童相談所等の担当職員の意識啓発を図り、被害児童の早期発見や支援活動を推進した。また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを、希望するほぼ全ての公立小中学校へ配置するなど、相談体制の充実強化に努めた。
  • 児童ポルノ事犯の取締りの強化として、低年齢児童ポルノ愛好者グループによる事犯など悪質な事犯に対する取締りを強化し、特に、ファイル共有ソフトネットワークについては、P2P観測システムにより継続的に観測するなど取締りを推進した。また、悪質なサイト管理者等の関連事業者に対しても刑事責任の追及に努めている。
  • 諸外国における児童ポルノ対策の調査等として、G8各国のテロ対策や国際組織犯罪対策の専門家で構成されるG8ローマ・リヨン・グループにおいて各国の取組状況を取りまとめた「性的搾取による被害児童の支援好事例集」が承認され、ホームページ上に掲載して関係各国・機関との情報共有を図った。
  • 政府が行ってきた取組については以上のとおりであるが、最初に申し上げたとおり、児童ポルノをめぐる情勢は極めて憂慮すべき事態に至っていることから、本年5月に「第二次児童ポルノ排除総合対策」を決定したところであり、現在、この総合対策に基づき、国民、事業者、関係団体等との連携の下、各府省庁において施策を推進しているところである。

(2)特定非営利活動法人ポラリスプロジェクトジャパン説明

  • NPO法人として10年間、特に性的搾取、子どもや女性達への性的搾取を無くすために活動し、相談電話というものを通して、児童ポルノの被害について様々な声を聞いてきた。
  • 小児性愛者、性虐待者が集まるグループに関する情報や、「そのようなグループに関わっている人間を知っている」という情報が匿名で届けられることもあった。また、「10年も前に児童ポルノの被害に遭ってそのことで苦しんでいる」といった相談もあった。
  • 特に、最近の傾向としては、近しい人からの児童虐待、性的な虐待の様子をずっと写真やビデオに撮られていたことが成人になってから初めて気づき、「その時の画像が今どこにあるのか分からない」「今も誰かにその画像を見られているかもしれない」と思い悩み、苦しみ続けているといった切実な相談も来る。そういった方たちに対しては、法律面を含め、今何ができるか色々と提案したりしている。
  • ホットラインへの相談は、毎年300件から400件ほどある。特に最近は、日本人が作ったと思われる児童ポルノに関して海外から通報をいただくことがある。大きな流通が日本から発信されているのではないかと思う。
  • 私たちの活動のもう一つは講演活動である。毎年50件ぐらい行っている。小中学校、特に、児童養護施設、福祉施設で行っている。「子ども達を狙っている人達」「もしかしたら家の中にいるかもしれない」「ネットにもあなた達の性を狙う人達がいる」ということを伝え、絶対に身を守るためにこれは知っておいてもらいたいということをお話ししている。
  • このような講演活動やホットラインの運営と啓発を地道にやり、子どもや若い女性の性的搾取をなくすための活動をしている。
  • 東京都の方々と御一緒させていただくこともあり、東京都の紹介で様々な中学校、小学校、高校の先生方と出会いがあった。そこを通して色んな学校に出向くということも始まっている。「地域で子ども達を守る」というPTAの皆さんや学校の先生方と活動を共にして現場でやらせていただいている。是非皆さまも、地域で必要であればお呼びいただきたい。

(3)東京都青少年・治安対策本部 総合対策部青少年課説明

【取組の経緯】
  • 第28期の東京都青少年問題協議会というのがある。平成22年1月に児童ポルノに関して答申され、この答申を受けて同年12月、東京都の青少年健全育成条例が改正された。
  • 改正点の中で児童ポルノについての規程は3点あり、1点目は「東京都の責務」である。これは、「児童ポルノを根絶するための環境の整備に努める」というものであり、広報・啓発といった様々な活動を通して児童ポルノの根絶に繋がる気運の醸成を図るということである。
  • 2点目は「都民の責務」である。これは「児童ポルノを根絶することについて理解を深め、その実現に向けた自主的な取組に努める」というものである。「自主的」の意味としては、例えば「もし児童ポルノを都民が発見したら、削除のための適切な機関に通報する」といったものが挙げられる。
  • 3点目は「保護者等の責務」である。これは「青少年が児童ポルノの対象とならないように適切な保護・監督および教育に努める」ということである。
【平成24年度の取組】
  • 被害防止の取組を3点行った。1点目は「児童ポルノ被害防止リーフレットの作成」である。今回はやはり、保護者の責務が大事であることから「保護者向け」のものを作成した。特に、携帯電話を持ち始める小学校高学年から高校生の保護者向けに作成し、都内の公立・私立の全小学校の5、6年生、中学生、高校生全員の保護者に対し、教育委員会とも相談して学校を通して配らせていただいた。
  • ただ、学校の方としても、毎日のように色んなリーフレットが来る中で中々これを配るということも難しいことから、区市町村の教育委員会の生活指導担当指導主事連絡会、都立学校の校長連絡会などで協力を呼びかけた。
  • 配り方であるが、小学生と中学生については保護者に直接配っていただいた。「児童ポルノ」という言葉、それから内容が、小学生や中学生といった非常に難しい時期にどういう影響があるのか若干懸念されたことからである。
  • 一方で、高校生についてはある程度の判断能力あると思われることから、生徒に直接配って家庭に持ち帰ってもらった。
  • リーフレットの内容であるが、「児童ポルノは児童の人権を著しく侵害する悪質な犯罪です」といったことと「もし画像がインターネットに流れてしまうと完全に消しさる事は困難で、将来子供は生涯に渡ってその画像に怯え苦しむことになりかねない」といったことに加え、警察庁の御指導も受けて色々な例示も含めた。特に、お子さんに伝えて欲しいということで、様々なネット携帯、インターネットの危険性について啓発をしたところである。
  • 2点目の取組であるが、東京都内の青少年健全育成協力員に集まっていただき、児童ポルノ排除対策について講演会を開催した。警察庁生活安全局少年課の児童ポルノ対策官に講師としてお越しいただき、昨年3月に2回、都庁と立川において講演をしていただいた。
  • 3点目の取組であるが、同じく児童ポルノ対策官に論文を書いていただき、冊子に掲載させていただいた。児童ポルノ問題についての全体が分かり詳細なものということで、区市町村を経由して地域の青少年の健全育成に携わっている方々に配布させていただいた。
  • 今年度も引き続き、児童ポルノの被害防止対策に取り組んでいきたい。

4 活動方針(案)について

  • 児童ポルノを巡る情勢は極めて憂慮すべき状況にあり、児童ポルノの蔓延・氾濫を食い止めるためには、排除に向けた国民運動を官民一体となって引き続き強力に推進する必要がある。そのため、今後の活動方針は、本年5月に決定された「第二次児童ポルノ排除総合対策」の趣旨に基づき、「児童ポルノ排除に向けた国民運動の推進」「被害防止対策の推進」「インターネット上の児童ポルノ画像等の流通・閲覧防止対策の推進」「被害児童の早期発見及び支援活動の推進」とすることを提案する。

→ 満場一致で活動方針(案)を承認

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