資料2
英国のコネクションズ・サービスの概要
I 設置の背景、目的
- 1970年代以降のスタグフレーション及び重工業、製造業の衰退に伴い、若年労働市場の状況が悪化、若年失業率が急増
- 労働党のブレア政権は1998年に若者向けニューディール政策を導入
- 同政権により設立された社会的排除問題ユニット(Social Exclusion Unit)が1999年に報告書 ''Bridging the Gap'' の中でNEETの問題を指摘。様々な理由により将来の社会的排除の可能性のある若者を早期から支援すべきという考え方を打ち出す。
- 上記報告書を受け、2000年に教育雇用省(当時)内にコネクションズ・サービス・ナショナル・ユニット(CSNU)を設置し、翌年からコネクションズ・サービスを開始
- コネクションズ・サービスの目的は、若者にアドバイス、支援を行い、大人としての生活や職業生活への順調な移行をサポートすること
II 組織(別紙参照)
【国レベル】
コネクションズ・サービス・ナショナル・ユニット(CSNU)(教育雇用技能省内)
【地方レベル】
コネクションズ・パートナーシップ
| 構成員: | 自治体、学校、警察等の公的機関や、LSCの責任者、職業紹介・訓練等の民間企業、ボランティア、NPO等 |
| 役割: | 地域のニーズに応じた戦略計画策定、資金供給分配、サービスの質の監視 |
| 範囲: | 全イングランド47の学習スキル協会(Learning and Skills Council)の管轄と同範囲 |
【地域レベル】
地域運営委員会(Local Management Committees)
| 構成員: | コミュニティ・セクター、民間職業紹介・訓練会社、雇用者の代表、中等学校、若者等 |
| 役割: | 地域のパートナーの統合、サービス提供の管理・手配 |
| 範囲: | 教育委員会や社会福祉事務所等の範囲 |
パーソナルアドバイザー(PA)
| 役割 | ・個々の若者をサポート
・ネットワークを形成し、若者が直面する教育、職業選択、差別、いじめ、健康問題、家族関係の問題などあらゆる問題に対し包括的支援を提供
・社会福祉サービス、精神健康サービス、住宅サービス、ドラッグ予防サービスなどの専門組織と効果的に仲介 |
| 背景 | ・キャリアアドバイザー、ユースワーカー、社会福祉士、教員、コミュニティワーカー、ドラッグや青少年犯罪の分野等の多様な背景を持つ。
・多くは、パートナーシップから仕事を委託されたキャリアカンパニー(半公的機関や民間企業など様々な類型あり)から派遣される。 |
III 特徴
(1) 分野横断的な取組
- 上記のとおり、政府、地方、地域の各レベルにおいて、関係政策・サービスを連携。
(2) 13〜19歳のすべての若者が対象
- 若者が社会との接点を失わないよう、在学中から働きかけ
- 若者を一般的アドバイス、サポートが必要な層から、集中的・専門的サポートを必要とする層までに分類し、特に後者を重点的にサポート。進学者には一年に一度、NEETには三ヶ月に一度接触
- 地域の若者の情報・記録システムとして、パートナーシップにおいて「コネクションズ・カスタマー情報システム」を設置。関係機関を通じて個々の若者の情報を学校段階から継続的に収集し、パートナーシップにおいて共有。パートナーシップは Human Rights Act 及び Data Protection Act を遵守することを求められる。
(3) パーソナルアドバイザー(PA)による個々の若者のサポート
- 上記のとおり、PAが個々の若者を一対一の信頼関係をもとにサポート。
(4) 多様なサービス提供の手法
- ワンストップショップやアウトリーチ・センターで、また若者たちが集まる場所に出向いて積極的にサービスを提供
- 電話、Eメール、チャット等による相談やウェブサイトによる情報提供
- 若者の学習継続を奨励するためコネクションズ・カードを配布。スポーツ・芸術等の活動もポイントとして評価
(出典)
- 日本労働研究機構「諸外国の若者就業支援政策の展開−イギリスとスウェーデンを中心に−」(資料シリーズ2003 No.131)
- 英国コネクションズホームページ
'http://www.connexions.gov.uk/partnerships/index.cfm' 等