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第3章 成育環境

第1節 教育

1 在学者数と進学率

(1)就学前教育・保育

幼稚園在園者は160万人,保育所利用児童は218万人。

満3歳から就学前の子どもを対象とする幼稚園の在園者は,長期的な減少傾向にあり,平成24(2012)年には160万人となっている。0歳から就学前の子どもを対象とする保育所の利用者数は増加しており,平成24年には218万人となっている。(第1-3-1図)

1・2歳児の3割前後は保育所に,3歳以上児の大半が幼稚園か保育所に,それぞれ通っている。(第1-3-2図)

保育所待機児童数は,2年連続で減少したものの依然として高い水準にあり,平成24年は24,825人となっている。低年齢児(0~2歳)が多く,特に1・2歳児が多い。(第1-3-3図)

(2)義務教育以降

義務教育課程と高等学校教育課程の在学者数は減少続く。高等教育課程の在学者数はほぼ横ばい。大学・短期大学への進学率は50%超。

義務教育課程(小学校,中学校,中等教育学校5前期課程)の在学者数は,1980年代前半以降減少し続けており,平成24(2012)年度には1,033万人となっている。高等学校教育課程(高校,中等教育学校後期課程)の在学者数は1990年代から減少傾向となり,平成24年度は337万人である。高等教育課程(高等専門学校,短期大学,大学)の在学者数は,1990年代後半からはほぼ横ばいであり,平成24年度は308万人となっている。(第1-3-4図,第1-3-5図,第1-3-6表)

第1-3-4図 学校系統図
第1-3-6表 学校数・在学者数(平成24年5月1日現在)
区分 学校数(校) 在学者数
計(人) 男子(人) 女子(人)
57,361 19,283,319 9,971,321 9,311,998
幼稚園 13,170 1,604,225 813,694 790,531
義務教育 32,208 10,333,629 5,285,673 5,047,956
 小学校 21,460 6,764,619 3,462,093 3,302,526
 中学校 10,699 3,552,663 1,815,641 1,737,022
 中等教育学校(前期課程) 49 16,347 7,939 8,408
高等学校教育 5,071 3,367,906 1,697,904 1,670,002
 高等学校 5,022 3,355,609 1,691,921 1,663,688
 中等教育学校(後期課程) (49) 12,297 5,983 6,314
高等教育 1,212 3,076,869 1,735,751 1,341,118
 高等専門学校 57 58,765 49,250 9,515
 短期大学 372 141,970 16,501 125,469
 大学 783 2,876,134 1,670,000 1,206,134
特別支援学校 1,059 129,994 84,631 45,363
専修学校,各種学校 4,641 770,696 353,668 417,028
 専修学校 3,249 650,501 292,284 358,217
 各種学校 1,392 120,195 61,384 58,811
(出典)文部科学省「学校基本調査」
(注)  1 在学者数は,高等学校は本科・専攻科・別科の生徒を,高等専門学校は専攻科の学生と聴講生・研究生などを,短期大学は本科学生のほか専攻科・別科の学生と聴講生などを,大学は学部学生のほか大学院・専攻科・別科の学生と聴講生・研究生などを,それぞれ含む。特別支援学校は幼稚部・小学部・中学部・高等部の合計。
2 通信制の学校とその在学者は含んでいない。
3 中等教育学校は,前期・後期課程に分けて計上しており,学校数が重複している。

高校への進学率は,1970年代半ばには9割を超え,平成24年度には98.3%6である。大学・短期大学への進学率は,これまで長く上昇傾向が続いていたが近年は横ばいとなっており,平成24年度の現役進学率は53.6%7である。(第1-3-7図)

(3)特別支援教育

特別支援教育を受けている者は,365,941人で全体の2.4%。通常の学級に在籍する小学生・中学生のうち発達障害の可能性のある特別な教育的支援が必要な子どもは6.5%程度。

障害のある子どもが自立し,社会参加するために必要な力を培うため,一人一人の障害の状態などに応じ,特別支援学校や小・中学校の特別支援学級,通級による指導8が行われている。

平成24(2012)年度に,特別支援教育を受けている者は365,941人(総数の2.4%)である。(第1-3-8表(1))

特別支援学校の在学者や特別支援学級の在籍者の内訳をみると,知的障害の者が多い。公立の小学校・中学校で通級による指導を受けている者の内訳をみると,言語障害が45.7%,自閉症が15.8%,学習障害(LD)が13.1%,注意欠陥多動性障害(ADHD)が11.9%,情緒障害が10.4%,難聴が2.9%となっている。(第1-3-8表(2)~(4))

第1-3-8表 特別支援教育を受けている者
(1)特別支援教育を受けている者(平成24年度)
(人)
  幼小中高 義務教育段階(小・中)
総数 15,439,275 10,403,076
特別支援教育を受けている者 365,941(2.4%) 301,873(2.9%)
 うち特別支援学校在学者 129,994(0.8%) 65,926(0.6%)
 うち特別支援学級在籍者 164,428(1.1%) 164,428(1.6%)
 うち通級による指導を受けている者 71,519(0.5%) 71,519(0.7%)
(2)特別支援学校の在学者数(平成24年度)
(人)
  幼稚部 小学部 中学部 高等部 合計
視覚障害 227 (14.5%) 1,760 (4.7%) 1,114 (3.9%) 2,793 (4.5%) 5,894 (4.5%)
聴覚障害 1,215 (77.4%) 3,099 (8.4%) 1,909 (6.6%) 2,310 (3.7%) 8,533 (6.6%)
知的障害 211 (13.4%) 32,889 (88.7%) 25,482 (88.4%) 56,773 (90.8%) 115,355 (88.7%)
肢体不自由 150 (9.6%) 13,595 (36.6%) 8,243 (28.6%) 10,019 (16.0%) 32,007 (24.6%)
病弱・身体虚弱 14 (0.9%) 7,349 (19.8%) 5,164 (17.9%) 6,663 (10.7%) 19,190 (14.8%)
1,569 (100.0%) 37,097 (100.0%) 28,829 (100.0%) 62,499 (100.0%) 129,994 (100.0%)
(3)特別支援学級の在籍者数(平成24年度)
(人)
  小学校 中学校 合計
知的障害 57,565 (50.5%) 29,395 (58.2%) 86,960 (52.9%)
肢体不自由 3,226 (2.8%) 1,148 (2.3%) 4,374 (2.7%)
病弱・身体虚弱 1,693 (1.5%) 704 (1.4%) 2,397 (1.5%)
弱視 322 (0.3%) 95 (0.2%) 417 (0.3%)
難聴 944 (0.8%) 385 (0.8%) 1,329 (0.8%)
言語障害 1,454 (1.3%) 114 (0.2%) 1,568 (1.0%)
自閉症・情緒障害 48,757 (42.8%) 18,626 (36.9%) 67,383 (41.0%)
合計 113,961 (100.0%) 50,467 (100.0%) 164,428 (100.0%)
(4)通級による指導を受けている者(平成24年度)
(人)
  小学校 中学校 合計
言語障害 32,390 (49.5%) 284 (4.7%) 32,674 (45.7%)
自閉症 9,744 (14.9%) 1,530 (25.2%) 11,274 (15.8%)
情緒障害 6,137 (9.4%) 1,313 (21.7%) 7,450 (10.4%)
弱視 141 (0.2%) 20 (0.3%) 161 (0.2%)
難聴 1,704 (2.6%) 352 (5.8%) 2,056 (2.9%)
学習障害(LD) 7,714 (11.8%) 1,636 (27.0%) 9,350 (13.1%)
注意欠陥多動性障害(ADHD) 7,596 (11.6%) 921 (15.2%) 8,517 (11.9%)
肢体不自由 16 (0.0%) 1 (0.0%) 17 (0.0%)
病弱・身体虚弱 14 (0.0%) 6 (0.1%) 20 (0.0%)
総計 65,456 (100.0%) 6,063 (100.0%) 71,519 (100.0%)
(出典)文部科学省「特別支援教育資料」((1)・(4)),「学校基本調査」((2)・(3))
(注)  1 特別支援学校の在学者数は,複数の障害を併せ有する者はそれぞれの障害種別に重複計上されている。
2 通級による指導を受けている者は,公立小中学校に関する数値である。

小学校・中学校の通常の学級には,学習障害や注意欠陥多動性障害といった発達障害のある子どもも少なからず在席していると考えられる。平成24(2012)年12月に文部科学省が公表した調査結果9によれば,質問項目に対して担任教員が回答した内容から,通常の学級に在籍する小学生の7.7%程度,中学生の4.0%程度,小学生・中学生全体の6.5%程度が,知的発達に遅れはないものの学習面・行動面のいずれかまたは両方で著しい困難を示すと推定される。男女別にみると,小中学生男子の9.3%程度,女子の3.6%程度と推定される。(第1-3-9図(1)(2))

これらの者のうち,これまで通級による指導や個別の配慮などの支援が全くなされていない者は38.6%,通級による指導を受けていない者は93.3%となっている。(第1-3-9図(3)(4))

2 学力

(1)学力

記述式問題や,観察・実験の結果などを解釈・考察し説明することなどが課題。読解力や算数・数学,理科の到達度は改善傾向にあり,国際的に上位。

小学校6年生と中学校3年生を対象に文部科学省が行っている「全国学力・学習状況調査」の平成24(2012)年度の結果10によると,国語や算数・数学では記述式問題を中心に,理科では,観察・実験の結果などを整理・分析した上で解釈・考察し説明することなどに,それぞれ課題がみられる。小学校6年生の国語では,グラフや表に含まれる情報を正確に読み取った上で話したり書いたりすることが,算数では,方法や理由を言葉や数を用いて記述する際,場面の状況や問題の条件に基づいて必要な事柄を過不足なく記述することが,理科では,観察・実験の結果を整理し考察することなどが,課題とされている。中学校3年生の国語では,相手の発言を注意して聞き,自分の考えを具体的に書くことが,数学では,数学的に表現したり,数学的に表現された事柄を読み取ったりすること11が,理科では,実生活のある場面において,理科に関する基礎的・基本的な知識や技能を活用することなどが,課題として指摘されている。

経済協力開発機構(OECD)の「生徒の学習到達度調査(PISA)」12によると,学力の改善傾向がみられる。読解力の平均得点は,平成21(2009)年には平成18(2006)年より有意に上昇し,上位グループとなった。数学的リテラシーや科学的リテラシーの平均得点はOECD平均を上回っている。読解力に関して,成績の下位層が減少し,上位層が増加した。(第1-3-10図)

国際教育到達度評価学会(IEA)の「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)」13によると,平成23(2011)年には,小学校の算数・理科の平均得点が平成19(2007)年より有意に上昇するとともに,習熟度の低い者の割合が減少し,習熟度の高い者の割合が増加している。中学校の数学・理科の平均得点は平成19年と同程度だが,習熟度の高い者の割合が増えている。(第1-3-11表)

第1-3-11表 国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)
  平成7年(1995年) 平成11年(1999年) 平成14年(2003年) 平成19年(2007年) 平成23年(2011年)
小学校
4年生
算数 567点 3位/26か国 (実施せず) 565点 3位/25か国 568点 4位/36か国 585点 5位/50か国
理科 553点 2位/26か国 (実施せず) 543点 3位/25か国 548点 4位/36か国 559点 4位/50か国
中学校
2年生
数学 581点 3位/41か国 579点 5位/38か国 570点 5位/46か国 570点 5位/49か国 570点 5位/42か国
理科 554点 3位/41か国 550点 4位/38か国 552点 6位/46か国 554点 3位/49か国 558点 4位/42か国
(出典)国際教育到達度評価学会(IEA)「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)」
(2)学習状況

小学校6年生と中学校3年生の6割以上が,平日に1日1時間以上勉強している。平日に読書を全くしない者が,小学校6年生の2割強,中学校3年生の4割弱。

小学校6年生の60.0%,中学校3年生の66.7%が,平日の学校の授業時間以外に,1日当たり1時間以上勉強している。休日には,小学校6年生の55.5%,中学校3年生の66.5%が,1日当たり1時間以上勉強している。(第1-3-12図(1)(2))

平日の読書時間をみると,全くしないという者が,小学校6年生の22.3%,中学校3年生の36.3%を占める。(第1-3-12図(3))

学習塾(家庭教師含む。)で勉強している者14の割合は,小学校6年生で39.1%,中学校3年生で54.5%となっている。(第1-3-12図(4))

(3)学習に対する意識

中学生になると理数離れがみられ,理数系科目への嗜好は国際平均より低い。

国語,算数・数学,理科の勉強に対する意識をみると,中学校3年生では小学校6年生と比べ,算数・数学や理科について「好き」「大切だと思う」「授業の内容がよく分かる」「将来役に立つ」との回答が比較的低くなっている。(第1-3-13図)

また,数学・理科の勉強が楽しい,希望する仕事につくために数学・理科で良い成績を取る必要がある,と回答した中学生の割合は上昇傾向にあるものの,国際平均よりも低い。(第1-3-14図)

3 学校に係る諸問題

(1)いじめ

いじめの認知件数は平成24年度上半期だけで前年度全体の2倍以上。いじめ発見のきっかけはアンケート調査などが最も多い。

平成24(2012)年11月に公表された文部科学省の緊急調査15によると,国公私立の小学校・中学校・高校・特別支援学校におけるいじめの認知件数は,平成24年度当初から9月下旬時点までで144,054件と,上半期だけで,前年度(70,231件)1年間の2倍以上となっている。小学校では88,132件(平成23年度33,124件),中学校では,42,751件(同30,749件),高校では12,574件(同6,020件)であり,前年度と比較すると小学校での増加が著しい。(第1-3-15図(1))

学年別の構成割合(平成23年度)をみると,中学校1年生と2年生で全体の4割弱を占めている。(第1-3-15図(2))

平成24年度上半期の認知件数のうち,子どもの生命や身体の安全がおびやかされるような重大な事態に至るおそれがあると学校として考える件数は278件(小学校62件,中学校170件,高校41件,特別支援学校5件)である。

警察が取り扱ったいじめに起因する事件の検挙・補導人員は,平成18(2006)年に急増した後,減少してきた。しかし,平成24年に急増し,511人となった。中学生が全体の4分の3を占めている。原因・動機別にみると,平成17(2005)年までは「いい子ぶる・なまいき」と「力が弱い・無抵抗」がほぼ同じ割合であったが,平成18年からは「力が弱い・無抵抗」が多くなっている。(第1-3-16図)

法務省の人権擁護機関(法務省人権擁護局,法務局・地方法務局・支局,人権擁護委員)が被害の救済を行った「学校におけるいじめ」に関する人権侵犯事件の数は,この数年間で急増しており,平成24年には3,988件と過去最高となっている。(第1-3-17図)

いじめの態様は,「冷やかしやからかい,悪口や脅し文句,嫌なことを言われる」(全体の66.8%)が最も多く,次いで,「軽くぶつかられたり,遊ぶふりをして叩かれたり,蹴られたりする」(同25.3%),「仲間はずれ,集団による無視をされる」(同24.7%)となっている。年齢層が上がるにつれ,叩かれたり蹴られたりすることが減る一方,パソコンや携帯電話による誹謗中傷などが多い。(第1-3-18図)

不安や悩みを持っている小学生・中学生・高校生のうち1割前後が,いじめを不安や悩みとして挙げている。(後掲第1-6-20図)

いじめられた者の対応をみると,69.5%が学級担任に,31.4%が保護者や家族などに相談している一方,スクールカウンセラーや学校以外の相談機関に相談する者の割合は低い。1割弱は誰にも相談していない。(第1-3-19図)

クラスの誰かが他の子をいじめているのを見たときの対応をみると,小学生では「先生に知らせる」が,中学生と高校生では「友達に相談する」が多い一方で,小学生の1割以上,中学生・高校生の2割以上が,「別に何もしない」としている。(第1-3-20図)

いじめの発見のきっかけは,「アンケート調査など学校の取組により発見」(28.3%)が最も多く,本人からの訴え(23.4%)が続いている(第1-3-21図)。いじめ実態把握のためのアンケート調査を平成23(2011)年度中に実施した学校は全体で9割を超えている。(第1-3-22図)

定期的に児童生徒から直接状況を聞く機会を確実に設けるため,アンケート調査の一層の充実を図るとともに,個別面談や日記の活用など更に必要な取組を充実させることが必要である。

(2)不登校

不登校児は,小学校ではほぼ横ばい,中学校では減少傾向,高校では増加傾向。

不登校児は,1990年代に中学校を中心に増加した。近年は,小学校ではほぼ横ばい,中学校では減少傾向,高校では増加傾向にあり,平成23(2011)年度には,小学校では22,622人(全体に占める割合0.33%),中学校では94,836人(同2.64%),高校では56,292人(同1.68%)である(第1-3-23図(1))。学年別の構成割合をみると,中学校2年生と3年生で全体の4割強を占めている(第1-3-23図(2))。

不登校児が在籍している学校は,小学校全体の43.8%,中学校全体の85.1%,高校全体の82.6%となっており,中学校・高校ではほとんどの学校に不登校児が在籍している。(第1-3-24表)

第1-3-24表 不登校児が在籍する学校(平成23年度)
  不登校児在籍学校数(校) 全学校に占める割合(%)
小学校 9,518 43.8
中学校 9,191 85.1
高校 4,639 82.6
(出典)文部科学省「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」

不登校となったきっかけは,小学生では「不安など情緒的混乱」「無気力」「親子関係」が多く,中学生・高校生と比べると,家庭に係る状況が相対的に多い。中学生では,「不安など情緒的混乱」と「無気力」が並び,「友人関係をめぐる問題」「あそび・非行」が続く。高校生では,「無気力」が最も多く,次いで,「不安など情緒的混乱」「あそび・非行」となっている。(第1-3-25図)

(3)高校中退

高校中退者は減少が続く。

高校を中途退学する者は,1990年代半ばに増加した後,2000年代に入ってからは減少が続いている。中途退学する者の全体に占める割合(中途退学率)も低下が続いている。平成23(2011)年度の中途退学者数は53,869人,中途退学率は1.6%である。(第1-3-26図(1))

学年別にみると,高校1年生が23,320人で全体の約4割を占めているが,単位制を除き,いずれの学年でも減少が続いている。(第1-3-26図(2))

中途退学の原因は,「学校生活・学業不適応」(全体に占める割合38.9%)が最も多く,次いで,「進路変更」(同34.0%)となっている。「学校生活・学業不適応」の内訳をみると,「もともと高校生活に熱意がない」(同15.8%)や「人間関係がうまく保てない」(同6.9%)が多い。「進路変更」の内訳では,「就職を希望」(同13.7%),「別の高校への入学を希望」(同11.7%)が多い。過去5年の推移をみると,多くの項目が横ばいの中,「経済的理由」の割合はほぼ半減している一方,「問題行動等」の割合が比較的増えている。(第1-3-27図)

(4)校内暴力

校内暴力の発生件数は特に中学校で増加。警察が取り扱った校内暴力事件も増加しており,教師に対する暴力が約半数。

学校内における暴力行為の発生件数は,高校では横ばいである一方,小学校と中学校では増加しており,特に中学校での増加が顕著である。平成23(2011)年度には,小学校で6,646件,中学校で35,411件,高校で8,312件となっている。(第1-3-28図(1))

加害者を学年別にみると,中学校2年生が25.3%,中学校3年生が24.0%を占めている。(第1-3-28図(2))

警察が取り扱った校内暴力事件による検挙・補導人員は増加しており,平成24(2012)年には1,608人となっている。中学生が全体の約9割を占めている。教師に対する暴力事件による検挙・補導人員は増加してきたが,平成24年は前年から減少し,714人となった。(第1-3-29図)


5 中等教育学校とは,中高一貫教育を実施することを目的とする学校種。
6 通信制課程(本科)への進学者を含む。
7 過年度高卒者を含む進学率は56.2%。
8 小学校・中学校の通常の学級に在籍している比較的障害の軽い子どもが,ほとんどの授業を通常の学級で受けながら,障害の状態などに応じた特別な指導を特別な場で受ける指導形態であり,言語障害,自閉症,情緒障害,学習障害(LD),注意欠陥多動性障害(ADHD),弱視,難聴などのある子どもが対象。平成18(2006)年4月から,学習障害と注意欠陥多動性障害が新たに加えられた。
9 「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について(平成24年12月5日)」(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/__icsFiles/afieldfile/2012/12/10/1328729_01.pdf)。この調査結果は,全国(岩手,宮城,福島の3県を除く。)の公立の小学校・中学校の通常の学級に在籍する子どもから,層化三段確率比例抽出法により53,882人(小学校:35,892人,中学校:17,990人)の標本を抽出し,これらの標本の困難の状況について,担当教員が記入し,特別支援教育コーディネーターや教頭(副校長)による確認を経て提出した回答に基づくものであり,発達障害の専門家チームによる判断や医師の診断によるものではない。したがって,ここで示す推定値は,発達障害のある者の割合ではなく,発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする者の割合を示すことに留意する必要がある。また,この推定値は誤差があり得ることにも留意が必要である(調査結果資料には95%信頼区間も掲載されているので参照されたい。)。
10 調査結果の概要などは文部科学省国立教育政策研究所ホームページ(http://www.nier.go.jp/12chousakekkahoukoku/index.htm)を参照。
11 例えば,人工衛星の軌道の長さの差を求める計算から分かることを選びその理由を説明すること,二人のスキージャンプ選手の記録をまとめたヒストグラムを読み取り次の1回でより遠くへ飛びそうな選手を選びその理由を説明すること,図形の性質に基づいて木の高さを求められるようにする方法を説明すること,正多角形の頂点の数と1つの外角の大きさの関係が反比例することを指摘しその理由を説明することが挙げられる。
12 義務教育修了段階の15歳児が持っている知識や技能を,実生活の様々な場面でどれだけ活用できるかをみる学習到達度調査。2009年は読解力を中心分野として,数学的リテラシー,科学的リテラシーの3分野について,65か国・地域(OECD加盟国34,非加盟国・地域31),約47万人の生徒を対象に調査を実施。http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/pisa/index.htm
13 小・中学生の算数・数学,理科の到達度を国際的な尺度によって測定し,学習環境などとの関係を明らかにするための調査。小学校は50か国・地域(約26万人),中学校は42か国・地域(約24万人)が参加。http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/iea/index.htm
14 「学校の勉強より進んだ内容や,難しい内容を勉強している」,「学校の勉強でよく分からなかった内容を勉強している」,これら「両方の内容を勉強している」と回答した者。
15 「いじめの問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び学校の取組状況に係る緊急調査」(平成24年11月22日)。調査の時期や対象は文部科学省ホームページ(http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/11/1328532.htm)を参照。
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