第107回総合科学技術会議 写真・概要【平成25年3月1日】

新任議員への辞令交付の様子 写真
新任議員への辞令交付の様子

安倍総理、菅官房長官、山本科学技術政策担当大臣と総合科学技術会議有識者議員の集合写真 写真
安倍総理、菅官房長官、山本科学技術政策担当大臣と総合科学技術会議有識者議員の集合写真

総合科学技術会議の様子(3) 写真
総合科学技術会議の様子(1)

山海教授によるプレゼンテーション 写真
山海教授によるプレゼンテーション

総合科学技術会議の様子(5) 写真
総合科学技術会議の様子(2)

ロボットスーツHALと安倍総理 写真
ロボットスーツHALと安倍総理


 平成25年3月1日、総理大臣官邸において、安倍総理から総合科学技術会議新議員への辞令交付の後、第107回の総合科学技術会議を開催しました。

 会議では、「総合科学技術会議の今後の進め方」として、山本科学技術政策担当大臣から科学技術イノベーション政策の現状と今後の課題についての説明ののち、中鉢議員から有識者提出資料を元に、科学技術イノベーション政策のあり方や、本年半ばまでに取り組むべき今後の課題について提案がありました。

 これを受けて、意見交換を行いました。有識者議員からは「研究現場の声を政府に、政府の声を現場に伝えていきたい」、「総合科学技術会議は、一にイノベーティブ、しきたりにとらわれず新しいことにどんどん取り組む。二にインスパイアリング、あそこに行くと刺激になると、発想の転換ができるような場所。三にプラグマティック、実効性が高いものをしっかり示していかなければいけない。」「産業立国であり続けるためには、科学技術イノベーションが大事。産官学が一気通貫で取り組んでいかなければいけない。10年、20年先を見て、上流で科学者にいろいろな研究をしてもらって、それを評価していくことも大事」などのご意見がありました。
閣僚議員からは、「経済財政、規制改革、安保、外交等の総合戦略として科学技術イノベーション政策を位置付け、官邸のリーダーシップを発揮するための指令塔として運営していくことが大事。総合科学技術会議が各省の制度、政策を強力に誘導していくことを期待。」などの発言がありました。
 続いて議題2「成長戦略に資する事例紹介」として、筑波大学の山海教授による、ロボットスーツHALのデモンストレーションがありました。
 最後に安倍総理から、次の発言がありました。
 「昨日、施政方針演説を行いまして、その施政方針演説で、私たちは再び世界一を目指します、と申し上げました。世界一を目指すためには、なんと言ってもイノベーションであります。安倍政権として、新しい方針として、イノベーションを重視していく。そのことをはっきりと示していきたいと思います。
 その意味においては、総合科学技術会議を極めて重視をしておりますし、本来、総合科学技術会議は経済財政諮問会議と同じように、最も重要な二つの会議の一つであります。
 ご承知のように第一次安倍政権におきましても、イノベーションを重視して、そしてオープンな姿勢によって、日本経済を力強く成長させて行く方針を打ち出し、そしてこの会議において、「イノベーション25」を策定をしていただきました。残念ながら、その後、民主党政権下においては、この会議が活発に開催されることはなかったわけです。やはり、イノベーションを推進していくためにも、科学技術においても、このイノベーションにあたっている人達に勇気を与えていくためにも、政治の上においても、これは極めて重要なんだというメッセージを出して行く必要があるんだろうと思います。
 今後、なぜ日本のイノベーションは停滞してしまったのか、またあるいは「イノベーション25」で何ができて、何が足りなかったのかを徹底し検証して、その上で、「世界で最もイノベーションに適した国」を創り上げて行きたいと考えています。その司令塔こそが総合科学技術会議であり、新たに生まれ変わった新生総合科学技術会議とすべく私も全力で頑張っていきたい。皆様とともに汗を流していきたい。
 先ほどもお話をいただきましたが、イノベーションに対して、国家的な支援を投入していくことは、新たな富を生んでいくことにも繋がっていくわけでもありますし、そして、そうであるということを国民の皆様にも理解をしていただく、国民の皆さんとコミュニケーションをしていくということも、とても大切なのではないのか、と思います。
 本会議では、有識者議員から御提案のあった次の3点を、本年半ばまでに集中的に審議し、結果をまとめていただきたいと思います。

  1. (1) 科学技術イノベーション政策の全体像を示す長期ビジョンや短期の行動プログラムを含む「科学技術イノベーション総合戦略」を策定していただきたい。
  2. (2) 日本経済再生本部と連携して、成長戦略に盛り込むべき政策を、科学技術イノベーションの観点から検討していただきたい。
  3. (3) 総合科学技術会議の司令塔機能について、権限、予算両面でこれまでにない強力な推進力を発揮できるよう、抜本的な強化策を具体化すべく検討していただきたい。

 さきほど、山海先生のロボットスーツ(HAL)を間近で拝見させていただき、メイド・イン・ジャパンの力とイノベーションによって、富を生み出すだけではなく、まさに人間が健康を取り戻す、そして豊かな人生を取り戻すことにも繋がっていくんだ、と思った次第です。
 その意味におきましても、これから第一回を契機として、これによって日本の科学技術政策が変わったと、日本のイノベーションは変わったと思われるような会議にしていただきたいと思います。」

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