機関名

北見工業大学
部署名 地域共同研究センター
所在地 〒090-8507 北海道北見市公園町165番地
問い合わせ先

〒090-0013 北海道北見市柏陽町603-2 地域共同研究センター
Tel:0157-26-4161(代)
Fax:0157-26-4171

リンク先 北見工業大学 http://www.kitami-it.ac.jp/
北見工業大学地域共同研究センター http://www.crc.kitami-it.ac.jp/

展示内容: 

 環境対応機能皮膜創製への応用

 材料の研究開発における世界的潮流は近年、バルク材からコーティング材へと移行する傾向にある。この背景にはコーティングによる各種機能材料の創製・表面改質が省資源・省エネルギー・低コスト化の点において極めて優位であり、しかも加工技術が成熟している既存の材料を基材に用いることができ、加熱による変質や分解が生じない材料であればほとんどすべてのものに比較的容易に皮膜形成ができる点にある。
 皮膜形成技術の1つである溶射は、完全なドライプロセスで成膜速度が大きい、被加工材の材質・形状・寸法にほとんど制限がなく、新設・既設の構造物・部品への皮膜形成が大気中で容易に可能など優れた特徴がある。
 上記のような特徴を有する溶射は、耐食・耐熱・耐摩耗性皮膜の作製のみならず、各種機能皮膜創製への適用が期待できる。このためには要求される機能を有する物質(主に粉末材料)と溶射皮膜との複合化を図ることが必要になる。本研究開発は、液滴法で測定した接触角が145°と超撥水性を有するフッ素化カーボン、および抗菌性を有する塩基性塩化銅の粉末を単独あるいは両者を混合、充填した複合ワイヤを作製し、当該ワイヤによってフープ材の例えば耐食性と同時に、超撥水性および抗菌性を発現する皮膜の創出を目的にしている。
 特に、積雪寒冷地においては、車両や水理施設、通信・送電施設など各種構造物への着雪氷、さらには汚水処理施設での汚物の付着防止などに活用が見込まれ、現在引き合いも多く来ている。

撥水性皮膜


撥水性皮膜2


 吹雪障害防止のための翼型誘導板を有する新型高性能防雪柵の開発

 積雪寒冷地における冬期間の道路交通障害の大部分は、吹雪による視程の悪化、吹溜まりによって誘発され、毎年交通事故が多発している。現在道路の吹雪障害を防止するのに、防雪柵が設置されているが、吹払い式防雪柵では、堆雪による下部間隙の閉そく、吹止め式防雪柵では、吹雪による柵自体の埋没によって、その機能を全く果たさない。そのために国土交通省北海道開発局、東北地方の道路整備局、日本道路公団を始めとし、各道路管理者から従来柵に替わる高性能の防雪柵の開発が強く望まれている。
 そこで、北見工業大学にて5年間に渡る研究成果を基に、地域で企業が持つ防雪柵製作技術によって、従来の吹払い式防雪柵と、吹止め式防雪柵との両機能を有する新型防雪柵を開発し、その実用化を図ることとした。
 開発目標としている防雪柵は、従来の上下2車線道路(道路幅13.5m)に採用の吹払い式防雪柵の替わりとなる、柵高H=3.5mの上部が翼型誘導板で構成される防雪柵と、上下4車線(道路幅25m)に採用の吹止め式防雪柵の替わりとなる、柵高H=5.0mの同じく上部が翼型誘導板で構成される2つの防雪柵である。平成15年度もコンソーシアム事業にて検証中であるが、実物柵モデルによる実証試験等に基づいて、総合的な性能評価を行うとともに、その実用化を図ることとしている。


吹止防雪柵


新型防雪柵

 

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