機関名 日本原子力研究所
部署名 企画室
リンク先 http://www.jaeri.go.jp/
http://www.dmd.taka.jaeri.go.jp/

展示内容: 

超耐熱炭化ケイ素繊維:
 炭化ケイ素(SiC)セラミック繊維は、高耐熱性・耐蝕性を有する高強度でしなやかな連続繊維である。この製造工程に電子線照射を適用することで、SiC繊維中の酸素を0.5wt%以下まで低減し、従来の熱酸化不融化法で製造した場合に比べ、耐熱性を1700℃まで大幅に向上させることに成功した。この技術は原研、大阪府立大学、株式会社日本カーボンの共同研究によりハイニカロ(R)として実用化され、宇宙往還機や高温ガスタービン、核融合炉などへの応用を目指したSiC繊維強化セラミック複合材等の研究へ発展している。

図1 超耐熱SiC繊維 ハイニカロン(R)とSiC繊維強化SiC複合材料のガスタービンブレード

床ずれ防止マット:
セルロースやデンプンなどの多糖類及びそれらの誘導体の放射線橋かけについて研究を重ねた結果、濃度10%以上の糊状のものに照射することにより橋かけ反応が起きハイドロゲルになるという新しい事実を見出した。このハイドロゲルを床ずれ防止マット内に充填すると、保温性に優れ体圧分散があるため、手術中や寝たきり患者の床ずれ防止に効果的である。

ハイドロゲル創傷被覆材:
ハイドロゲル創傷被覆材は、水溶性高分子を水に溶き電子線照射橋かけによりシート状に加工したものであり、傷口に貼り湿潤環境で治療できるものである。透明であるため、治癒経過が観察でき、ガーゼタイプ創傷被覆材と比較して、治癒が早く、剥がすときに痛みを与えずに交換できるという特長がある。

図2 透明ハイドロゲル創傷被覆材


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