展示内容:
ITプログラム「スーパーコンピュータネットワーク上でのリアル実験環境の実現」(VizGrid)は、文部科学省の委託事業の1つとして平成14年度に開始しました。高臨場感を伴う遠隔コラボレーション環境を実現するために、VizGridでは、これまでの研究開発成果をボリュームコミュケーションの枠組みで統合しました。ボリュームコミュニケーションとは、多視点カメラから得られた実映像やシミュレーション結果,実験計測結果等から生成されたボリュームデータを使った遠隔コラボレーションのことを意味します。ボリュームコミュニケーション技術は、大規模なボリュームデータを転送するためのスケーラビリティのある通信技術、大容量のメモリやディスクを持たない一般的なパソコンでも表示できるようにするための可視化技術、そして大量のボリュームデータの中から意味のある情
報を検索/分類して効率的な情報交換を行うための高度アーカイブ技術から構成されます。これらボリュームコミュニケーション技術を利用して、地理的に離れた研究者に対して対面環境と同じ生産性を与える遠隔コラボレーション環境を構築することを目指しています(図1)。
(図1)
ボリュームコミュニケーション技術を使った3次元映像コラボレーションシステムのデモを行います。本プロジェクトでは、ボリュームデータを含む様々なデータを実時間転送するための統一的ストリーミングプロトコルを開発しました。この技術を使って、多視点映像から生成されたボリュームデータを実時間転送・表示することが可能となります。当日は人物像を表現するボリュームデータに対して、計算環境から作成されたボリュームデータを重畳し、その結果をネットワーク転送し、2台のディスプレイに重畳映像を表示するデモを行います(図2)。
(図2) |