機関名 琉球大学地域共同研究センター
リンク先 http://www.u-ryukyu.ac.jp/

展示内容:
CdTe放射線検出素子の開発
テルル化カドミウム(CdTe)は化合物半導体の一種で、シリコンより放射線の吸収効率が高く、また、ゲルマニウムのように冷却する必要がないため、常温で動作する高効率放射線検出素子としてその応用が期待されている。我々は、国内唯一のCdTe結晶製造メーカである(株)アクロラドと協力して、インジウムを電極材料として用いた高エネルギー分解能ショットキー型CdTe放射線検出素子を開発している(図1)。このショットキー型CdTe放射線検出素子を用いると、放射線計測(診断)での 低線量測定(低被爆化)、短時間測定、装置の小型・軽量化、空間分解能の向上などこれまでにない 新しい放射線装置の開発が可能となる。現在、(株)アクロラドにおいて、ショットキー型CdTe放射線検出素子を用いた、これまでよりはるかに小型・軽量化された常温動作のミニガンマカメラを開発しており(図2)、高感度、高位置分解能、高エネルギー分解能が達成されている。このミニガンマカメラは、医薬開発分野および核医学分野での応用が期待され、現在、医療用具として承認申請中である。
<図1挿入><図2挿入>
X線画像検出素子の開発
CdTeウェハー上に多数の電極パターンを有するモノリシック素子を用いたX線画像検出素子は、小型軽量の放射線撮像装置としての応用が期待されている。X線画像検出素子の実用化には、欠陥画素の低減が重要課題であるが、これを解決するためには、素子と電極上に絶縁性保護膜を形成する必要がある。我々はこの絶縁性保護膜としてアモルファス炭素薄膜を適用する技術を開発した(図3)。この技術を用いることによって素子の品質および歩留まりが向上し、高感度X線画像検出素子の商用化が達成された。図4にX線画像検出素子を用いて得られたプリント基板のX線透過像を示す。
<図3挿入><図4挿入>

X線画像検出素子によるプリント基板のX線透過像

キーワード
CdTe
放射線検出素子
電極形成技術

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