宇宙航空研究開発機構
河手 香織
みちびきと屋内補完システム(IMES)を用いたシームレス測位技術
現在、世界では各国・各地域における独自の測位衛星システムの開発・運用が盛んに行われている。日本でも準天頂衛星システム(QZSS)の開発が進められ、平成22年9月11日、準天頂衛星初号機「みちびき」が打ち上げられた。日本の天頂付近に長時間滞在し測位信号や補正情報を送信することで、測位エリアの拡大・測位精度の向上を目指している。しかし測位衛星システムには屋内測位不可能という大きな欠点があった。そこで考案されたのが「IMES」である。屋内に設置した送信機から衛星と互換性のある信号を用いて位置情報を配信することで、屋内外でのシームレスな測位の実現が期待されている。本発表では、みちびきの概要とIMESの開発計画について発表する。