[出展者名]

大阪バイオサイエンス研究所 科学技術振興機構 さきがけ
小早川 令子

[出展テーマ]

哺乳類の情動を定量・予測・制御する新技術

[展示概要]

恐怖情動の異常は様々な精神疾患の原因である。私たちは、特定の嗅覚神経回路が天敵臭に対する恐怖情動を先天的に制御することを世界に先駆けて発見した(JSTさきがけ)。この発見を技術応用し、既知の天然物に比較して、恐怖情動の誘発活性が10倍以上の人工物由来の匂い分子群「恐怖臭」を発見し、有害野生動物に対する忌避剤として開発した(NEDO若手グラント)。「恐怖臭」が誘発する先天的な恐怖は、消去が困難、体表面温度の低下(背筋が凍る)、心拍数の急減(失神する)などの既知の恐怖とは異なる特有の性質を持つ。「恐怖臭」を用いた恐怖情動の定量評価マーカーの開発、PTSDなどの治療薬のスクリーニング技術を紹介する。