東北大学大学院工学研究科
三宅 耕作
ナノコンタクトマイクロ波自励発振器
半導体チップの集積化・高機能化・低消費化が求められ、異なる機能を持つICチップ間連結が注目されている。しかし、小型、省電力、省資源化に問題がある。磁性スピンバルブ発振器を用い、ナノサイズの通信デバイスとすることで小型化が可能となる。ナノサイズの微小な強磁性体に直流電流を印加すると、スピントルク原理によりGHz帯域の磁化の歳差運動が生じ、交流電圧信号が生じる。最も微細な1nm程度の金属磁性ナノコンタクトを分散させたデバイスにおいては、効率的にコンタクトに電流を集中させ、位相同期により高強度・狭線幅の発振が得られると期待される。このような素子を作製し比較的大きな発振強度を得ることができた。