展示内容:
●癌治療ペプチドワクチン
癌ペプチドワクチンの特性と長所短所について説明し、ペプチドによる癌制圧の可能性と他の免疫異常を伴う難治性疾患への適応についても考察する。ペプチドによる癌の特異免疫治療は、HLA多様性やT細胞抗原レセプターレパトアの広さから判断し、本世紀医療の方向性であるテーラーメイド治療開発の先導役を果たすと考えられる。
●自家骨髄細胞を用いた閉塞性血管病に対する血管新生療法の開発
増殖因子の遺伝子や蛋白を用いた血管新生療法の臨床応用が報告される中、末梢血中の内皮前駆細胞が生後にみられる血管新生に関与することが最近、明らかにされた。現在、重症の末梢動脈血流不全患者に対し、自家骨髄細胞を用いた内皮前駆細胞移植による新しい血管新生療法の臨床応用検討を行っている。
●ウイルス性肝疾患撲滅システムの構築
(1)肝炎ウイルスの撲滅を目指した新規経口抗ウイルス剤の開発、(2)肝硬変の改善を狙った薬剤開発と遺伝子治療、(3)肝発癌機構の解明と治療への応用、(4)血管新生抑制の試み、(5)進行癌に対する遺伝子治療、これらの研究プロジェクトについて紹介する。
●発達性脳障害に対する遺伝子治療開発
近年、家庭内暴力、不登校、学級崩壊などの「こころと脳」の問題が社会的関心をよんでいる。子どものこころと脳を知り、守る立場から、発達期の高次脳機能障害の分子基盤解明、治療法開発をモデル動物を用いて行い、遺伝子治療、発症予防、創薬開発へと進める。
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