展示内容:
ゲノム医療と創薬のための知的クラスター
東京大学医科学研究所において開発された、ゲノム医療及び創薬に関連した研究内容を、ポスター及びコンピュータディスプレイを使って展示する。
1.がん細胞を正常細胞化するレトロウイルスベクター
平板な形態をもつNIH3T3細胞にv-ras遺伝子を導入して癌化させると、球型や紡錐型をしてさかんに運動をする。このv-rasでトランスフォームした培養細胞に人工的にデザインした癌抑制遺伝子(supjunD-1)を発現するVSV-Gシュードタイプレトロウイルスのストックを0.1mlを加えた。展示映像は、その直後から3日間にわたり、NHKの御協力を得て微速度撮影したもので約1分間に短縮されている。感染後1日より盛んにSupjunD-1タンパク質が合成されるようになり、細胞は正常化されていく過程が観察される。(下図)
2.遺伝子ネットワーク情報解析のためのプラットフォーム
遺伝子のノックイン・ノックアウトによるマイクロアレイ遺伝子発現情報から、その遺伝子ネットワークを構築するための情報解析技術、XML技術に基づくマイクロアレイデータベース管理システム、バイオパスウエイシミュレーションシステムなどのバイオインフォマティクス技術を開発している。これにより、例えば、リード化合物がネットワークのどの点に作用しているかなどを推定するシステムの構築が可能である。(下図)
3.その他の基礎研究の紹介
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