機関名 島根大学
部署名 地域共同研究センター
リンク先 http://www.crc.shimane-u.ac.jp/kita/kita-res.htm

展示内容: 
 研究テーマ:「廃木材からの高機能性炭化物の製造技術の開発」
環境問題への意識の高まりや廃棄物の最終処理の問題から,循環型社会の構築が大きな課題とされている.その中で,建設系廃棄物については「建設リサイクル法」が施行され,リサイクルが義務づけられた.建設系廃棄物の一つである廃木材は,再利用率が低く再利用に向けた技術開発が必要とされている.一方,環境問題の悪化から,様々な環境汚染物質の排出抑制や環境に拡散した汚染物質の除去の技術が必要とされている.環境汚染物質の拡散防止や除去技術の一つとして,吸着分離技術があり,吸着材として活性炭が広く利用されてい
る.活性炭は,ヤシ殻などの限られた原料を,炭化と賦活の2段階の製造プロセスで製造するため,高価であると言う問題がある.本研究では,廃木材を原料に,1段階のプロセスで安価に吸着用木炭を製造する技術を開発し,廃木材を環境浄化の吸着材として利用することを目指している.

 これまでの研究から,炭化温度,炭化雰囲気を制御することで,炭化のみの1段階のプロセスで,活性炭と同程度の比表面積や吸着特性をもつ木炭を製造できることを明らかにした.

 今後,廃木材の炭化プラントを利用した実プロセスでの検証や適正炭化条件の明確化を行うと共に,吸着特性と木炭の物性(比表面積や細孔分布,工業分析など)との関係を明確にし,利用用途拡大に向けての調査を行っていく.

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