北方領土の姿

北方領土の位置

北方領土の位置

北方領土は、北海道本島の北東に連なる島々です。歯舞(はぼまい)群島は、北海道根室半島の延長線上3.7kmの沖合から北東方に点在する小島、すなわち貝殻(かいがら)島、水晶(すいしょう)島、秋勇留(あきゆり)島、勇留(ゆり)島、志発(しぼつ)島、多楽(たらく)島などからなっており、色丹(しこたん)島は、歯舞群島の北東22kmに位置しています。国後(くなしり)島は、根室半島と知床(しれとこ)半島に抱かれるような形で、沖合16kmの地点から北東に位置する全長122kmの島であり、また、択捉(えとろふ)島は、国後島の北東22.5kmに位置する全長204kmの島です。

北方四島の概況

歯舞群島(はぼまいぐんとう)

歯舞群島歯舞群島・納沙布(のさっぷ)岬からの様子

貝殻(かいがら)島、水晶(すいしょう)島、秋勇留(あきゆり)島、勇留(ゆり)島、志発(しぼつ)島、多楽(たらく)島などの島々から成り立っています。
名称の由来はアイヌ語で「流氷のある島」です。

色丹島(しこたんとう)

色丹島色丹島・穴澗(あなま)湾

島全体が高山植物地帯で、緑に覆われた丘陵が連なっており、本州等では見られないような自然が広がっています。
名称の由来はアイヌ語で「大きな集落のある地」です。

国後島(くなしりとう)

国後島国後島・爺爺(ちゃちゃ)岳

十数箇所の温泉が存在する火山島であり、北東部には四島の最高峰で世界で最も美しい二重火山の一つと呼ばれる爺爺(ちゃちゃ)岳があるほか、ろうそく岩のような景勝地に恵まれています。
名称の由来はアイヌ語で「草の島」です。

択捉島(えとろふとう)

択捉島択捉島・散布(ちりっぷ)山

国後島と同じく火山島であり、島の北端(北緯45度33分)であるカモイワッカ岬は日本の最北端です。
鮭や鱒(ます)などの水産資源に恵まれています。
名称の由来はアイヌ語で「岬のあるところ」です。

北方領土の地勢

北方四島の地勢

地質学的に見れば、歯舞群島、色丹島は、根室半島の延長であって、緩慢な起伏のある丘陵地をなしているのに対し、国後、択捉の両島は、得撫(うるっぷ)島以北の千島列島とともにカムチャッカ半島に至る約1,200kmの弓状に連なる火山列島を形成しています。島勢はおおむね高峻で、爺爺(ちゃちゃ)岳、単冠(ひとかっぷ)山、散布(ちりっぷ)山などの高峰を有しています。

北方領土の面積・距離

北方領土の面積・距離
島名 面積(km2) 距離(km) 備考
歯舞群島 貝殻島 ─── 3.7
水晶島 12.1 7.0
秋勇留島 2.1 13.7
勇留島 9.9 16.6
志発島 58.3 25.5
多楽島 10.9 45.5
小計 94.8 ─── 礼文島(81km2)よりやや広い
色丹島 247.7 73.3 徳之島(248km2)と同じ面積
国後島 1,489.3 16.0 沖縄本島(1,208km2)より広い
択捉島 3,166.6 144.5 鳥取県(3,507km2)に近い面積
5,003.1 ─── 福岡県(4,988km2)より広い
  • 北方四島各島までの距離は、根室半島納沙布岬からの数値で、国後島のみ野付半島からの数値(納沙布岬~国後島37.4km)。
  • 令和5年国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」による。
  • 北方四島の各面積は周辺の小島を含めた面積(小数点第2位を四捨五入)であり、合計の数値と内訳の数値の和は必ずしも一致しない。
  • 市町村「色丹村」の面積は250.6km2。