働き方改革・DX推進室座談会

内閣府の働き方改革やDX推進の取組状況を紹介します。

  知恵の場そして企画立案・総合調整機能を有する内閣府は、各省庁、民間、自治体からの出向者等が多く活躍しており、ダイバーシティに富んだ組織です。そのため、様々な専門性や背景を有する職員一人一人が生き生きと活躍できるよう、働き方改革やDXの推進に取り組んでいます。
  令和4年、内閣府は、大臣官房に働き方改革・DX推進室を設置しました。そして、令和5年には、行政の生産性や情報セキュリティの向上、そして職員が柔軟に働けるよう、政府共通の標準的なPCやネットワーク環境(ガバメント・ソリューション・サービス(GSS)を導入しました。これにより、デジタル環境が大きく変化し、チャットや自動化のためのアプリケーションの活用、また、テレワーク時における個人所有のPCやスマートフォン・タブレットの業務への活用(BYOD)など、業務効率化の幅が広がり、柔軟な働き方、コミュニケーションの活性化が進んでいます。また、職員のデジタル・リテラシー向上のため、各種研修や勉強会も開催しています。さらに、1on1ミーティングや管理職クラスにマネジメントや職場の状況をフィードバックするための「多面観察」の実施、「学習する組織」の定着など、組織の在り方、マネジメントの在り方についても取り組んでいます。
  働き方改革・DX推進室は、内閣府のミッションを実現するために、職員が生き生きと、働きやすい職場環境づくりにこれからも取り組んでいきます。

内閣府のミッション

  • 国政上の重要課題への解決を主導する「知恵の場」
  • 国政全体を俯瞰した立場からの企画立案・総合調整
  • 内閣総理大臣が直接担うにふさわしい業務を担当

内閣府のビジョン

  • 国全体の在り方を考えた行政の実現を目指す組織
  • 多様化・複雑化する課題に対しアジャイルに対応する「学習する組織」
  • 組織と職員、職員間の信頼関係が高く、ワークライフバランス実現のための環境を備えた組織

CROSS TALK

内閣府の働き方改革・DX推進に取り組んでいる職員を代表して3名の方に活動内容をお聞きました。

座談会に参加した職員

  • 朝倉 亮(Asakura Ryo 政策統括官(共生・共助担当)付参事官(障害者施策担当)付参事官補佐
  • 戸田 絵美(Toda Emi 政策統括官(経済財政運営担当)付参事官(総括担当)付政策企画専門職
  • 田村 翔一(Tamura Shoichi 大臣官房人事課研修係長

インタビュー内容

まず、皆さんが、この取組を始めたきっかけは?

・朝倉  働き方改革・DX推進室ができる前、内閣府職員が、責任と誇りを持って、生き生きと働ける職場環境作りの推進を目的とした職員提案型プロジェクト「内閣府かえるプロジェクト」があり、私はその活動に参加していました。また、育児休業を取得した経験もあり、「イクメンになりたい!」という思いをきっかけに、組織のマネジメントについても勉強を始めていました。そのおかげで、働き方改革にも前向きだったため、この取組への参加を決めました。

・田村  私の場合は、通常の人事異動の枠組みの中で、この取組に接することになったことがきっかけでした。取組みを進めていくにつれて、組織の在り方や個人の働き方などについて、深く考えるようになり、今はDXを含め新しいことに前向きに挑戦しています。

・戸田  各省庁や民間など様々なところから職員が集まる内閣府において、皆さんがその能力を最大限発揮するために、何かサポートができないかと思ったのがきっかけで入りました。私自身、民間企業で何年も働いた後に内閣府に入りましたので、そうした思いが強かったです。例えば、異動のたびに必要な庶務手続きが多く、まずはそういった身近なところから改善して業務を効率化したいと思ったこともきっかけの一つです。

・田村  働いていた会社でもこのような活動には参加されていたんですか?

・戸田  以前は特にしていませんでした。内閣府に入ってこれから長く働くにあたって、自分がどう生きていくかを考えたら、より多くの人と横のつながりをもち、働きやすい環境を作りたいと思ったので、この活動に自発的に飛び込んでみました。メンバーそれぞれが持つスキルを活用しながら、よりよい職場環境にしたいという同じ目標に向かって取り組んでいるので、とても前向きな議論ができていますね。

・朝倉  横のつながり、私も大事だと思います。

・戸田  自分のネットワークも広がります。例えば何か調査をしようと思った時、前例や知りたい情報を他の部局の仲間にもどんどん聞くことができるようになったので、本来の自分の業務もやりやすくなっています。

・朝倉  メンバーの多くは本来の業務の傍ら、働き方改革やDX推進に取り組んでいるので、それぞれが発案し、できることをやっているイメージです。上司の了解を取って一つ一つ進める仕事の仕方とは違っていますが、自然と能動的になり、メンバーはみんな協力的です。

具体的にどのような取組を行っているの?

・田村  職員向けの広報として「カエル通信」や「カエル小話」を作成したり、外部からの情報をもっと積極的に取り入れていこうということで、他省庁や民間企業などの働き方改革・DX推進に取組まれた方をお呼びして講演会や勉強会を行っています。最近は、デジタルツールを活用した業務効率化にも取り組んでいて、その成果が出てきています。メールだけでなくチャットを活用したコミュニケーションの迅速化だったり、同時に多人数で文書を共同編集するツールを活用したり、試行的に業務を自動化できるアプリを使ったり、仕事の仕方も徐々に変わっています。

・朝倉  コミュニティ活動という取組もあります。ICTスキルや知識は各職員によって異なりますので、今は90日間でITパスポートの資格を取ろうという活動を希望者対象に行っています。週1回お昼休みに内閣府審議官から係員までのメンバーが集まって勉強の進捗を報告しあったり、わからないところを教えあったりしています。

・戸田  各部局の庶務担当者が負担となっている業務を少しずつ軽減するような取組を進める庶務コミュニティもありますよね。みんなが働きやすくなるように、知恵を出し合う取組は、組織全体にとって非常に大事だなと思います。

内閣府を志望している方へメッセージ

・田村  働き方改革というのは自分が働く場所を改善していくことになるので、自分のためにもなりますし、意義があります。組織のため、職員のためにどんどん周りを巻き込みながら取り組んでいます。

・戸田  本務ではアイデアがあっても自分の意思だけで仕事を進めることはなかなか難しいですが、この活動は年数が若くても、新人でも、自分の発想を活かすことができます。目に見える成果として現れるので、やりがいもあります。

・朝倉  戸田さんが先ほどおっしゃっていたように、所属するところの知り合いだけではなく、横のつながりができて、仲間が増えて、困ったときに話せる相手が増えます。知識も増えるし、仕事もしやすくなりますよね。

・全員  皆さんのことを内閣府で待っています!

こんなことも・・・

働き方改革の取組の一つとして、内閣府が入る合同庁舎8号館では、令和4年からキッチンカーの営業が開始されました。食堂・喫茶やコンビニに加え、月曜日から金曜日までキッチンカーによる日替わりメニューが提供され、ランチのわくわく感が向上しています。