15 日本の科学者の代表機関として海外のアカデミーと連携日本学術会議事務局参事官(国際業務担当)付 国際業務総括専門職付(前職) 山田 智之(Tomoyuki Yamada)
所属部局の仕事について
日本学術会議は日本の科学者を国内外に対して代表する組織であり、内閣総理大臣の所轄の下にありながら、政府から独立して活動を行う「特別の機関」です。主な活動としては(1)科学的な立場からの政府に対する政策提言(2)国内の科学者のネットワークの構築及び(3)国際学術団体との交流を行っています。
私の所属する国際業務担当は海外で開かれる国際学術会議への学者の派遣や国際会議の開催を主に行っております。最近では室員一丸となり、G20各国の学術団体代表者が一堂に会して、政府に対して提言を行うサイエンス20を主催しました。
私は室内の総括担当として、内閣府内の他部局や他省庁の部局からの連絡や作業依頼の室内取りまとめを行っています。最近では文部科学省からの科学技術白書更新依頼を受けて、更新案の作成等作業をしています。
また、国際会議の運営をしており、会議へ出席する海外講演者の航空券の手配、海外の国際学術団体との連絡調整及び会議運営業者との打ち合わせ等を行っています。
他の職場でも必要なことかもしれませんが、要求されている作業の期限を把握して、そこから逆算してスケジュールを立てていくことがとても重要です。また、依頼された作業に対して自分なりの解決策や作業方針を考えることも重要です。海外の学術団体とのやり取りでは先方の規定や手続き等、こちらの事情を酌んでもらえないことも多々あるため、柔軟な対応が求められます。なお、海外のアカデミーとのやり取りは英語が基本となるため、メールや電話が出来るだけの語学力は必要です。
入府を目指している皆さんへ my message
内閣府は所掌の業務が明確に決まっている他省庁とは異なり、それらの省庁で行っている政策の総合調整的な役割が強い組織であると思います。そのため、複数の業務に目を配り、同時並行で進めていくことが出来る人や複数ある政策の中で補い合っている事項や不足している事項等を把握し、折衷案を考えることが出来る人が求められていると思います。
採用一年目の思い出
日本学術会議を含むG7各国の科学アカデミーが取りまとめた共同声明を総理官邸で日本学術会議の会長から内閣総理大臣へ手交するイベントに立ち会ったことです。自分の携わった業務がメディアに取り上げられるのを初めて目にした時は達成感を感じました。
ある日のスケジュール
- 09:30
- 出勤、メールチェックと一日のスケジュール確認
- 10:00
- 資料作成・連絡調整
- 11:00
- 国際会議資料作成
- 12:10
- 昼食
- 13:00
- 国際会議資料作成
- 15:00
- 会議の運営について係内の打ち合わせ
- 16:00
- 会議運営業者との連絡調整
- 18:00
- 海外アカデミーとの連絡調整、海外講演者との連絡調整
- 21:00
- 退庁
先輩職員への質問
Q1.現在の職場はどんな雰囲気ですか?
部屋が小さいこともあり、室員同士でコミュニケーションを取ることが多い職場です。
Q2.先輩、同期、後輩はどんな人がいますか?
室内の先輩職員の方は丁寧に業務を教えてくれますし、同じ部屋の同期も卒なく業務をこなしているため見習うところが多いです。
Q3.職場の人とランチやアフター6はどんな所に出掛けていますか?
近くにミッドタウンがあるため、その中のお店に行くことが多いです。
Q4.アフター6はどんなことをされていますか?
自宅で読書か海外ドラマ鑑賞、時間があればジムで水泳します。