02 政策統括官(経済社会システム担当)

松浦 周介(MATSUURA Shusuke

政策統括官(経済社会システム担当)付
参事官(企画担当)付政策企画専門職

松浦さんの写真

中長期の経済と財政の舵取りを担う

経済・財政の構造改革推進のため工程表策定や制度の普及促進を行う

  経済社会システム担当は、主に中長期の経済財政政策について、経済財政諮問会議の議論も踏まえつつ、政府全体にわたる方針の企画・立案や各部門との調整を担当しています。例えば、政府は「骨太方針」(経済財政運営と改革の基本方針)で定めた「新経済・財政再生計画」(※1)を着実に実行するため、経済・財政一体改革推進委員会(経済財政諮問会議の専門調査会)において「改革工程表」(※2)を策定・改定し、各政策の効果的かつ効率的な支出を推進していますが、経済社会システム担当はこの委員会の事務局として、会議の日程調整や当日準備、さらには改革工程表の内容について関係省庁・外部有識者との事前調整などを行い、実効性のある内容の円滑な取りまとめに尽力しています。また、厳しい財政状況が続く中で社会的課題の解決を着実に進めていくため、特定非営利活動法人制度(NPO法人制度)、休眠預金等活用制度、民間資金等活用事業(PFI:PrivateFinance Initiative)、成果連動型民間委託契約方式(PFS:Pay For Success)などの普及促進により、民間部門の力が一層発揮される社会環境の整備にも取り組んでいます。

(※1)「経済再生なくして財政健全化なし」を基本的な考え方として、政府の財政健全化目標(①2025年度の国・地方を合わせた基礎的財政収支(PB:Primary Balance)の黒字化、②債務残高対GDP比の安定的な引下げ)や、社会保障、公共投資、文教・科学技術といった主要分野ごとの改革の基本方針を示したもの。
(※2)「新経済・財政再生計画」に掲げられた主要分野ごとの重要課題に対する各省庁の取組と成果指標(KPI:Key Performance Indicator)、その先にある政策目標とのつながり等を明示することにより、目指す成果への道筋を示すもの。

幅広い政策分野を正しく理解し、分かりやすく伝える役割を果たす

  私が所属している企画担当は、経済社会システム担当が所管する中長期の経済財政政策のうち、特に横断的な事項を受け持っており、私はその担当者として、政府の財政健全化目標(※1参照)について対外的な説明に立ったり、経済財政諮問会議で扱われる種々の事項について調査・分析を行ったりしています。経済・財政はあらゆる政策分野に通じており、状況によって扱う内容が方々に及ぶ一方、担当者として時々の必要事項を漏れなく確認し、正しく理解し、分かりやすく表現することが求められるため、日々の重圧や、そこから来る心身の疲労は決して軽くはありません。しかし、経済活動が滞りなく営まれ、市場や国際社会からの信認の下で財政の役割が果たされるからこそ、自分や自分の大切な人が今生きて、これから生きていく社会が成り立つということで、自分事として捉え、その維持・発展に少しでも貢献できるよう全身全霊で業務に当たっています。

hot topic

  防衛力強化や少子化対策といった先送りできない課題に対して、政府としてこれまでと次元の異なる取組を進めていく中で、必要な政策対応に係る財政支出と財政健全化の取組をどのように両立していくのか、経済財政政策の全体の舵取りを担う内閣府のリーダーシップが一層強く求められていると感じます。

職員からのひとこと

  国家公務員は、社会に最大限の貢献を果たすべく、日々自らの最善を尽くすことが求められますが、その貢献を将来にわたって続けられるよう、組織や業務を適切に管理していくことも重要です。甘くない世界だからこそ、新時代の内閣府を背負って立つ皆さんには、周囲の人や自分自身への思いやりを大切にしてほしいと思います。

経歴

平成29年
採用
政策統括官(経済財政運営担当)付
参事官(総括担当)付
平成30年
大臣官房総務課調整第2係
令和元年
金融庁企画市場局総務課調査室
経済調査第1係
令和2年
同 経済調査第1係長
令和3年
政策統括官(経済財政分析担当)付
参事官(海外担当)付政策企画専門職
令和4年
現職