08 政策統括官(政策調整担当)
梅田 政徳(UMEDA Masanori)
政策統括官(政策調整担当)付
参事官(青年国際交流担当)付
参事官補佐(国際企画担当)
世界で通用する次世代のグローバル・リーダーを育成する
グローバルな視野で社会課題解決に取り組むことができる人材を輩出するために
内閣府は、様々な内閣の重要政策を担っていますが、私が所属する政策調整担当では、多様な人々が暮らしやすい「共生社会」の実現に向けた施策を実施しています。
このうち、私が担当している業務は、日本と外国の青年間の交流を通じて次世代グローバル・リーダーを育成する「青年国際交流事業」です。内閣府が行っている青年国際交流事業は、昭和34年から始まっており、60年以上の長い歴史を持つ事業で、これまでに様々な分野で活躍する多くの人材を輩出しています。事業開始の趣旨は、「自力で海外に行くことが難しい」青年が「海外の空気を吸って、学んでくる」というものでしたが、今では、留学・海外旅行はもちろんのこと、インターネット上での交流も含め、だれでも簡単に海外とのつながりを持つことが可能な時代になりました。一方で、今の社会経済状況を考えてみると、SDGsに代表されるように地球規模で解決しなければならない課題が山積しており、我が国としても、グローバルな感覚を身に着けて社会課題の解決に取り組むことができる人材を輩出していくことは大きな課題です。また、ロシアによるウクライナ侵攻を始め、国際情勢の不確実性も高まる中、世界で通用する国際協調の精神を養うことに加え、外交上、様々な国と国際親善を図っていくことも大変重要です。このように「青年期」という多感な時期に、世界各国の同世代の青年との交流を通じて、次世代のグローバル・リーダーを育成していく機会を提供することは、「様々な課題の解決にリーダーとして取り組んでいきたい」という青年の希望を叶えると同時に、課題解決先進国として日本の成長力にもつながっていくほか、外交の観点からみてもグローバルなネットワークを築くこととなる、今後の日本の未来を支える大変意義深い業務です。
対面交流の制限を機にプログラムの在り方を再考
しかしながら、青年国際交流事業は、人の移動と接触を前提とした事業であり、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を真正面から受けてしまいました。私は、コロナ流行のタイミングで着任したため、着任当初は対面での交流事業ができない状況にありました。しかし、この機会を「じっくり考えることができるいい機会」とポジティヴに捉えて、有識者による検討会をスタートさせるほか、これまでの事業の参加者の皆さまとの意見交換を行いました。今後、ウィズコロナの社会が続くであろうということも前提にしながらも、「再スタートの際には、これまで以上にバージョンアップしたプログラムにしよう」ということを目標に、「今の時代に相応しい青年国際交流とは何か。新しい技術は活用できないか。」、「今の時代に求められるリーダー像とはどのようなものか。」、「このネットワークを生かすための方策はあるか。」などゼロベースで議論し、新しいプログラムの方向性を報告書として取りまとめました。
今後、この新たなプログラムが執り行われ、その参加者が社会課題の解決のリーダーとして様々な分野で活躍してくれる日が訪れることが、大変楽しみでなりません。
hot topic
海外の青年と共に汗を流して地域の課題解決に取り組む「地域実践活動」という新たな手法も取り入れ、「未来志向」、「国際・地域感覚」、「多様性」、「コラボレーション」、「社会貢献」という5つの柱を軸にした次世代リーダーを育成する新たな「世界青年の船」事業を企画しています。
職員からのひとこと
現在、国内外問わず様々な課題が山積していますが、課題を解決した先には、多くの人が豊かに暮らせる社会が待っていると思います。俯瞰的・多角的に物事を捉え、縁の下の力持ちとして一緒に政策形成を担っていきたいという方の応募をぜひともお待ちしています。
経歴
- 平成20年
- 採用
国民生活局総務課調査室 - 平成21年
- 消費者庁総務課企画係
- 平成22年
- 政策統括官(経済社会システム担当)付
参事官(企画担当)付 - 平成23年
- 同 政策企画専門職
- 平成25年
- 政策統括官(経済財政分析担当)付
参事官(総括担当)付政策企画専門職 - 同年
- 国土交通省国土政策局総合計画課
計画第1係長 - 平成27年
- 経済社会総合研究所研究官
- 平成29年
- 消費者庁地方協力課課長補佐(総括担当)
- 令和元年
- 副大臣秘書官
- 令和3年
- 現職