09 政策統括官(沖縄政策担当)
井関 大洋(ISEKI Taiyo)
政策統括官(沖縄政策担当)付
参事官(総括担当)付
参事官補佐(総括担当)
沖縄の過去を胸に、現在を変え、未来を構想する
国の責務としての沖縄振興
沖縄は、先の大戦において、苛烈な地上戦が行われ人口の約25%が犠牲になり、さらに27年もの間、米軍の占領統治を経験しました。そして今なお、広大な海域に多数の離島を有し、本土から遠隔の地に位置する小さな県に在日米軍専用施設・区域の約70%が集中しています。こうした特殊事情は他県とは異なることから、国の責務として沖縄振興に取り組んでいます。
沖縄復帰から50年。多くの社会インフラが整備され、県経済の発展も進みましたが、全国最下位の県民所得や子どもの貧困の問題等は今も課題に挙げられます。一方で、温暖な気候と美しい海に代表される豊かな自然遺産、成長が続くアジアの玄関口に位置する地理的特性等、強みと言える部分もたくさんあります。
こうした沖縄特有の事情に鑑み、「沖縄の過去を胸に、現在を変え、未来を構想すること」が沖縄部局の仕事です。
現場の声を取り入れながら点と点をつなぎ合わせる
私は部局全体の取りまとめを担う総括担当として、産業の振興・離島や北部地域の定住促進・子供の貧困対策等、多様な沖縄振興施策が一体的に進んでいくよう舵取りする役割を担っています。一言で業務内容を示すことは難しいですが、沖縄振興策に必要な財源を確保するための国会や財政当局等への説明・調整、日々発生する案件への対応内容の確認や担当ライン・方針決め、幹部・各担当間の情報共有の差配といった業務を実施しています。一見すると一つ一つは「点」の対応であったものが、やがて「線」となり、そして「面」として政策に紡ぎあがっていくことが多く、その全てのプロセスにコミットできることが業務のやりがいです。
私自身は、沖縄に生まれ育ったわけでもなく、学生時代に沖縄の研究をしてきたわけでもありません。これまでのキャリアや直接見聞きした現場の声等から得た知見と、各担当の意見等の情報を組み合わせながら、関係省庁・沖縄県・県下市町村といった多くの関係者と膝詰めで折衝・調整をしています。
その中で、どの場面においても具体的な「現場」のイメージを共有できること・そして「現場」の変化を通じて政策効果を肌で実感できること、これこそが沖縄部局ならではの魅力です。また、家族や友人にレジャーやビジネスで沖縄に関わる方も多く、プライベートでの何気ないやり取りの中で具体的な気づきをいただくこと、これも沖縄政策の特徴であり、魅力でもあると考えています。
hot topic
沖縄発スタートアップの創出、デジタル人材の育成等々、未来の沖縄経済を支える多くの先進的取組を推進しています。将来、日本のフロントランナーとしての沖縄経済を体現する政策として花開くよう、局を挙げて知恵を絞っています。
職員からのひとこと
私は「転職」という形で内閣府に採用されました。「国家公務員」に対しては報道等でも様々な意見を目にしますが、私自身は転職という選択を悔いたことは一度もありません。これまでのキャリアの中で、前職も含め自身の経験や価値観を武器にして新たな課題にチャレンジする機会は多く、皆様の経験もまた、内閣府で必ず活かすことができると思います。
経歴
- 平成20年
-
採用
国民生活局総務課
国民生活局消費者企画課 - 平成21年
- 消費者庁消費者情報課
- 平成22年
- 行政刷新会議事務局
- 平成23年
-
資源エネルギー庁資源・燃料部
石油精製備蓄課企画調整第2係長 - 平成25年
- 内閣官房内閣総務官室国会専門職
- 平成27年
- 国際平和協力本部事務局参事官補佐
- 平成29年
-
政策統括官(政策調整担当)付
参事官(子どもの貧困対策担当)付
参事官補佐(企画担当) - 令和元年
- 育児休業
- 令和2年
- 内閣官房副長官補付
- 令和4年
- 現職