1 日時 平成14年2月12日(火)15:00〜16:43
2 場所 内閣府共用第4特別会議室(406号室)
3 出席者
(OTO推進会議)4 議題
大河原推進会議議長、眞木委員(議長)、行天委員、谷村委員、豊島委員、八城委員、金森委員、兼重委員、高瀬委員、千野委員、宮智委員、村上委員(問題提起者)
東京商工会議所 清水国際部副主査 他(所管省庁)
厚生労働省医薬局食品保健部 吉岡企画課長、道野監視安全課課長補佐、
厚生労働省医薬局 山本審査管理課化学物質安全対策室長(OTO事務局)
中城大臣官房審議官、塩澤国際経済担当参事官、佐々木企画官、岡参事官補佐
(1) 食品検査機関の民間への開放
(2) 毒物及び劇物のタンクコンテナによる国内輸送容量に関する基準の見直し
(3) その他
5 審議の概要
議題1 食品検査機関の民間への開放
(1) 事務局から問題の背景、問題提起内容及び所管省庁の対処方針等について説明
(問題の所在)(2) 所管省庁から対処方針につき説明
1) 民間検査機関を食品衛生法上の検査機関の指定対象とすることについての検討状況
2) 民間の検査機関が食品衛生法上の検査機関の対象となるための、法令改正等、必要な措置についての具体的な内容及び実施のスケジュール
1) 本件については、OTOにおいて平成11年以降取り上げられているが、OTOからの指摘を踏まえ、同年12月に食品衛生調査会の意見具申を得ている。(3) 委員からの主な発言と所管省庁の応答2) その内容は、指定検査機関のあり方について、今後は対象を公益法人に限定せず、公平性・中立性等に関する一定の要件を満たす民間検査機関も指定の対象としていくことが適当であるとのことである。また、管理・運営及び技術的基準についても意見が出されており、今後適切な機会をとらえて所要の措置を講じていくことが適当と考えられるとのことである。
3) 指定検査機関の公益法人要件は食品衛生法に規定があるので、この要件を撤廃するためには法律改正が必要である。問題は改正時期であるが、次の食品衛生法改正の機会に盛り込むことを考えている。
1) 次の食品衛生法改正の機会とはいつか。(4) 議長による総括(厚生労働省)食品衛生法の改正は定期的なものではない。前回は平成7年に行われている。最近、食の問題については、雪印乳業、BSE、食品表示等が生起している。また、前回の法律改正以降いろいろな新しい食の安全をめぐる問題、食品衛生法のあり方、運用に係る問題が出てきているので、これらを踏まえて、できるだけ早い機会に法律改正をしたいと考えている。ただ、国会とも関係するので、いつの国会にということはこの場では申し上げられない。2) 本件が始まったのは平成11年で今年は平成14年である。随分時間がたっており、その間、1項目あたり14万余円という法外な値段が取られ続けている。
また、民間でいろいろ騒ぎが起こっているからその要件を加味しながら、という食品衛生調査会の意見具申の文脈は理解できない。問題なのは、公的な法人だけに検査機能が与えられていることであって、民間で騒ぎが起こっているから、というのは全然つながる話ではない。
今、このITの世の中で、インドがニューヨークとの時差を利用して、その時差の間にソフトをつくることでお金を稼いでいる時代に、平成11年に提起された問題が、今になっていつの時期になるかわかりませんが、次の食品衛生法の改正の機会に、などというのは冗談ではない。
また、厚生労働省が挙げた騒ぎの例のうち、BSEの問題は、農水省の検査体制の問題であって、民間の問題ではない。
公益法人要件の削除等が明記されたことは前進であるが、時期が明記されなければ全然意味がない。せめてクウォーター単位で期限を切っていただきたい。3) 3点伺いたい。1点目は、法改正の準備については、時期が来たらすぐにできるように内容に関しては十分検討されていると思うが、念のため確認したい。食品衛生法第19条の4第1号の公益法人要件は削除するのか。また、第2号の検査法人の資格要件は、食品衛生調査会の答申からいっても全面的に書きかえるべきと思うがどうか。
2点目は、平成9年9月の行政監察結果報告書の中で、厚生省の指定法人のうち8法人は、昭和47年に指定を受けて以来20年間検査実績がないので指定を解除すべしとする勧告が出されているが、そのうち4法人が資料「指定検査機関一覧」に残っている。これは1回指定を解除した後、法人からの再申請を受けて、厳重に審査した結果認めたものか。
3点目は、確かに雪印の問題があって、国民がおかしいと思っていることは事実だが、この問題と、民間の検査機関を参入させることに国民が不安を感じているかどうかは非常に違う問題である。この点について、厚生労働省が第三者機関等による世論調査の結果、現時点では民間検査法人に開放しようとしても国民の反発で通らないという判断をしたのなら、調査資料が正しいかどうかという議論だけで済むが、裏付けがなく、食品衛生調査会がそう言っているし、大体民間は当てにならない、という情緒的な判断だけなら、まさに恣意的な行政である。ついては、このような判断をした根拠は何か、伺いたい。(厚生労働省)1点目は、食品衛生調査会で、若干留保付ではあるが、公益法人要件を撤廃すべきとの意見をいただいているので、最近要件が撤廃された計量法とか水道法を参考にしながら改善を図っていきたい。前提としての公益法人要件は当然削除される。4) まだ質問の回答がないところが2つある。1つは、食品衛生法第19条の4第2号の法人要件についてどういう改正を考えているかということ。これについては、民間法人を入れる意味をどう考えるかというと、とにかく腕が良くて、早く仕事ができて、ちゃんと報告してくれる、競争力のあるまともな検査法人を入れてほしいということである。行政監察で指定を解除すべしとされているのに、申し出がなければやめさせられないという大変情け深い行政をやっているのには感心したが、それで検査を義務付けられる国民はたまらない。いい加減な法人は1回潰して、とにかく腕がよくて、信用できる法人をどうやったら取り上げられるか。それには、第19条の4第2号のような施設要件や大卒人数要件では決められないということである。回答は不要だが、念頭においてほしい。
3点目について、平成12年12月の食品衛生調査会の報告は、調査会の先生にこの問題についてお諮りし、議論いただくままに報告書としていただいたものであり、調査会の意見としてのものである。
また、食の安全をめぐる問題を例示したのは、次の食品衛生法の改正の機会が近づいていることの背景として申し上げた。BSEの問題が行政が起こした風評被害だという面があることは認識している。(厚生労働省)2点目について、行政監察の際に、検査実績のない、特に公益事業の実績のない公益法人について指定を廃止することとの指摘を受けたが、制度上、実績がないことは取消要件ではないので、行政指導として返上を促したところ、まだ一部が返上を申し出てくれていないという状況である。
3番目の質問は、厚生労働省は、食品衛生調査会の言っている「適切な機会」ではないと今考えているようだが、その判断は何に基づいてされたのかということ。法改正の準備の話ではない。再度、回答を求める。(厚生労働省)3番目の再質問について、繰り返しになるかもしれないが、平成12年12月の調査会の報告については、公益法人要件を撤廃する方向で検討することを厚生労働省の調査会の意見として受けている。ただ、雪印の問題等も調査会の認識事項と考えている。我々としては、近々の食品衛生法改正の機会にきちっと取り上げていく姿勢である。次の改正の機会については、最近生起している新しい食品衛生法上の問題のほか、昨年11月臨時国会の終わりに、生協連からの食品衛生法改正についての請願が国会で採択されている。これに対応する意味も含めて、今回御指摘の問題とともに、幅広く食品衛生法の改正を近々に検討していく必要があると考えている。5) 2回質問したが、聞いていなかったのか、わざと無視されたのか知らないが、こういう相手と議論する気はないので、今後は沈黙する。6) 国会で請願が採択されたということは国民が非常に期待しているということ。当初より緊急性は高まっている。早急に時期等について大きな見通しを御報告いただきたい。雪印乳業に関連したHACCPの承認制度、監視体制に対する評価委員会の検討の問題は省庁の方の問題であって、指定検査機関が非常に制約されていることの理由とは直接には結びつかない。
指定検査機関の中には、実績のばらつき、格差が大きい。地域格差も大きい。これは前回も指摘したが、2年経った今、改正の検討をしているのならば、方向性、たたき台が示されるとよかったのではないか。次のときには作業の透明性を含めた現段階での取り組み状況を報告いただけるとなお理解しやすいのではないか。(厚生労働省)指定検査機関の問題以外のHACCPの問題等、最近の事例の原因をきちんとたずねて、どこに食品衛生法上の問題があるのか、また、その運用の問題についても議論する必要がある。幅広く御議論いただくため、単に役所で条文を書き出すだけではなく、幅広く意見をいただく機会も必要。ただ、OTOからの御指摘の点はポイントが限られており事務的に検討を進めることは可能。次の機会がいつとはお答えできないが、御指摘の作業の進捗状況については申し上げられる範囲内で今後努力したい。7) 議論を聞いていて、いろいろな疑問が沸き起こってきた。第1に、OTO対策本部決定を採択した際に厚生省と協議したと思うが、厚生省も納得したのか、その結論をお聞きしたい。
第2に、名古屋商工会議所から重ねて問題提起されるというのは、名古屋に特に問題があるのではないか。あるいは全国的な問題か。
第3に、小泉首相、坂口大臣のもとになって、透明性の重視等、政治的な影響がどのように影響したかを聞きたい。(厚生労働省)1点目について、OTO対策本部決定については重く受け止め、食品衛生調査会の意見をきちんと聞くこととなった。時間はかかったが平成12年12月に結論、方向性をいただいたので、次の法律改正の機会にぜひ要件撤廃をしたいと説明している。8) 地方によって指定機関の多寡の違いがあるか。名古屋のような重要な港が過疎的な扱いを受けていることはないか。(厚生労働省)OTO対策本部の2番目の部分、「運営・管理の基準や技術面での基準を制定する一方」について、技術的基準については公益法人と株式会社で違いはないと考えている。また、指定検査機関の検査や管理のあり方については、省庁再編の際に、地方厚生局という部署を設け、従来本省から担当者数名で行っていた検査に関して、各地域で実施できるようにチェック体制を強化した。一番のポイントは立ち入り回数や人数が増えたことである。
(厚生労働省)名古屋で不足という問題は特に耳にしていない。全国的には、遠くの大きな港の検査機関まで行かなければならないというような問題は従前からある。9) 検査手数料を変えたのは特に理由があったのか。(厚生労働省)検査手数料はあくまでも上限値であり、個別に実費を勘案して、申請の上、実費の範囲で一つ一つ審査をして認めている。10) そうすると政令に上限値を書くこと自体必要なのか。物価が下落しているときはむしろ民業圧迫ということで値段を下げられなくなるなど、障害になるのではないか。(厚生労働省)食品衛生行政に組み込まれた検査なので不当に高いものは如何かとのことで、キャップをしている。日本へ輸出する立場からすると、検査の費用はこれ以下で済むといった上限の目安があった方がいいのではないかと個人的には考えている。ただ、御指摘の点は検討したい。3点目の、小泉総理、坂口大臣の件について、これは感想だが、国民の健康保護について早め早めに措置をするよう大臣から常々指示を承っている。11) 国際的には、日本の行政は非常に遅いというのが印象である。今は違うのかもしれないが、一般的には遅い行政行動について民間の方は非常に不満を持っている。日本は喧しい国だが、ちょっと行政の説明責任が足りない。12) 次の改正の機会とのことだが、大きい問題がなかなか決まらないことを奇貨として延ばすのでは困る。次の機会が遅くなりそうなら本件だけのために改正することを考えていただきたい。
また、不当に高い検査料金、不明確な検査期間ということについて厚生労働省としてはどのように考えているのか。(厚生労働省)法律改正の次の機会だが、非常に切羽詰ったものと認識している。いつとは言えないが、今課題として抱えていると申し上げる。13) 法律改正については、大体通常国会を前提にして考えるが、「近々」とは、今国会か次の国会か。今の段階を逸すると来年の通常国会となってしまい、あと1年くらいは法律ができないという事態になる。この段階でまだやるかやらないかも含めてわからないということでは、国民の納得を得られない。今決めなくて何を決められるかという段階である。早急に方針を決める必要がある。14) 厚生労働省は、措置を講じていくことについては決断しているのであるから、あとは結局、OTOの決定事項であるけれでも、この問題は非常に小さな瑣末の問題であるから、より大きな食品衛生法の大改正と一緒でなければ改正できないという趣旨になる。OTOの決定事項でそういう回答があった事例は1件もなかったと記憶している。いくら大改正であれ小改正であれ、期限を明らかにしてもらうしかない。
15) 民間機関の参入については、いつやるのか、という話である。今までの2年、3年は、常識的に見ると先延ばし、サボタージュと思われても仕方がない。今回こそは、今国会中に提案するなど、期限をはっきり切る決断をすべき。腹をくくったならば、やりなさいよ。
確かに食品に関する一般の関心が高くなっている。消費者の怒りというのは、いい加減なことをやっていた業者、それをいい加減に見ていた所管官庁の両方に向いている。ここで区別しなければいけないことは、いい加減なことをやった民間は必ずそれなりの罰を受ける。ところが役所のほうは一体どうなっているんだという怒りがあることも留意すべき。16) 同じ論点だが、OTOの立場から見ると、平成12年のOTO対策本部の決定では「平成12年中」と書いてあり、通常ならば、昨年の通常国会にこの改正案が提出されて然るべきであった。それを出してもらわなかったというのは非常に残念なことで、OTOの決定が全く無視されたということになる。従って、遅くも今国会中には必ず出すということでないとOTOとしては誠に残念であり、権威が損なわれているということになるので、その点を考えていただきたい。
17) OTOが今まで扱った苦情案件で一番件数が多いのは食品衛生法に関する苦情だったと記憶している。そのくらい、この法律はクレームが多い。このことを前提に、今回の指定検査機関の問題に関し、公益法人と民間の検査機関が同列に扱われるべきであるか否かを判断するため、現在の指定検査機関の実態に関する以下の点について、議長を通じて厚生労働省に確認をお願いしたい。
- 現在の指定検査機関35機関の歳入の内訳はどのようになっているのか。検査料によって賄われているのか、国又は地方の補助金が入っているのか。
- 1項目あたり149,400円を超えない範囲内とのことだが、1件あたり何項目くらいの検査が行われるのか。また、費用が平均でどのくらいかかっているのか。
- 苦情申立者の表現に「不明確な検査期間」とあるが、一体どのくらいの期間がかかって検査が行われているのか。
食品検査機関の公益法人要件は不必要であるという議論は、平成11年度の問題提起プロセスでも十二分に行ったところである。これを受け、OTO対策本部決定において、民間の検査機関を食品衛生法上の指定対象とすることについては、平成12年中に結論を得ることになっていたはずである。しかるに、平成14年現在においても、厚生労働省は、「一定の要件を満たす民間検査機関も対象としていくことが適当であるが、その実施にあたっては、今後適切な機会をとらえて所要の措置を講じる」ということで、今後の対応振りについては、非常に抽象的であり、かつ具体性に欠けている。
厚生労働省においては、食品衛生法上の指定検査機関を民間にも開放するように、食品衛生法の改正と必要な措置について具体的内容を明らかにするとともに、それについて今国会中に提案する等、速やかに実施すべきである。
議題2 毒物及び劇物のタンクコンテナによる国内輸送容量に関する基準の見直し
(1) 事務局から問題の背景、問題提起内容及び所管省庁の対処方針等について説明
(問題の所在)(2) 問題提起者から提起内容の説明
1) 「基準の見直しのための調査」における調査内容について
2) 政令改正等、基準の見直しのために必要な措置について具体的な内容及び実施のスケジュール
1) 論点は2点。第1に、無機シアン化合物及び弗化水素等を国内で運搬する場合、内容積10,000リットル以下の容器で運ばなくてはならない規制の撤廃。第2に、国内の規則では、内容積が2,000リットル以上の場合、防波板の設置が義務付けられているが、国際基準との整合をとるべく、積載率80%以上の場合は防波板の設置を不要とする規制改正、この2点である。(3) 所管省庁から対処方針につき説明2) 弗化水素等の輸送に関して、国際標準として、国際海上危険物規程、欧州危険物輸送規則及び米国規則などがあるが、いずれも容器の内容積についての制限はない。国際的に使用されている弗化水素用の運搬タンクの主流は20,000リットル前後であり、これについて海外で問題になっているという話も聞いていない。我が国の現行基準10,000リットルについては特別に根拠はないと思われる。また、防波板の設置規定についても、国際基準との整合を図るべく、基準を見直す必要がある。
3) 現行の規制は、国内の輸送コストを上昇させ、弗化水素等を扱う国内産業の国際競争力の低下につながると考える。また、韓国や中国においても国際標準である20,000リットルのタンクが一般的に扱われており、我が国はこれらの国に遅れをとっている状況。我が国の産業の国際競争力を向上させるという視点からも、現行規定を国際標準の足並みにそろえるべきではないかと考える。
4) 厚生労働省からの回答では、現在、基準を見直す必要があるかどうかを判断するため調査を行っているところであり、平成13年内を目途に調査を終了したいとのことである。本件に関する調査結果を踏まえ、平成14年度中に政令改正を含めた所要の措置を講じていただきたい。
結論から言うと、本件については見直しを行う。現在、その方向で、具体的な中身について、関係業界団体からの事情聴取を含めて作業中である。スケジュールについては、年度内に調査結果に基づいた、技術的な改正点の洗い出しの確定を行い、4月以降、来年度以降に実際の政令改正の手続に向けての作業に着手したい。ただし、政令の見直しについては審議会の議を経るとか、パブリックコメント手続が必要になる。また、変更の中身によっては、必要に応じたWTO通報が必要になる可能性もある。従って、4月以降改正に着手するが、改正時期については可能な限り早期の実施と考えている。(4) 委員からの主な発言と所管省庁の応答
1) 基本的には見直しをするということで結構だが、ここまで国際化が進んでいるならば、改正の際には、IMDGコードに従うとか、ADRによるとかいう簡単な文言で済ませた方が問題が少ない。何故かというと、IMDGコードにしてもADRにしても、向こうの都合で改定するわけであるから、その度にずれが生じるからである。このようにすれば、簡単であり、検討期間は短いと思われる。今後の方向を伺いたい。(5) 議長による総括(厚生労働省)委員御指摘の件については、先方の変更にどう対応していくかということを考えると、そのようなことを含めて検討したいと考えているが、政令の中で、例えば他法令ないしは条約を引用することについては、法令技術的な問題も含めて検討したい。2) 基本的には国際基準を採用する場合には問題とせず、それぞれの国に何らかの特殊な事情ある場合には、それ以上の基準を使うことができるというのが基本的な精神である。厚生労働省は、そういう精神を基本的に理解しているのか確認したい。
日本の場合、特殊事情があるのか、特に厳しい基準を使わなければならない理由があるのかを調査していると推測するが、それがない場合には、迅速に国際規格を適用してほしい。厚生労働省の方針を伺いたい。(厚生労働省)今回の点に関しては、国際的な整合性と食い違う必要は全くないということであり、整合をとる。3) IMDGのような国際ルールがあるのであればそれと平仄をあわせることを原則にしてしまうのが一番である。
先ほど、「先方」という言葉が出たが、IMOには日本の代表は出ていないのか。こういうものは、国際機関は自分の機関であるという発想で自信を持ってやったらいい。
また、規制撤廃の話には、よく既得権者がいて、規制をかけていることを積極的に支持する例があるが、本件についてはどうか。(厚生労働省)今回の問題に関してはそのようなことはない。4) 昔、タンクローリーで危険物を運ぶときに、消防法との関連で同様の話があった。結局、規制は設けない方がいい。本件で、損をする人がいるとすれば、今、細かいもので儲けている人であろう。
ガソリンでもLPGでも、現在大型の20,000リットル近いものが走っているので、道路のことも含めて恐らく問題ない。また、この品物は恐らく工場に行くのが大部分であろうから、町中を走るわけではない。その意味でも国際的基準でいいと思われる。
本件は、かなり前向きの話なので、厚生労働省の名誉のためにも出来るだけ早くやったほうがいい。5) 対処方針を判断するための調査は平成13年内に終わっており、具体的な中身に入っているということかと思うが、行政がきちんとやっているということを伝える意味からも、判断があった時点で問題提起者に報告が行くようになっているのか。
(厚生労働省)特段連絡はしていない。いずれ、本日のような何らかのフォローアップの機会があるだろうと認識していた。6) 厚生労働省の再対処方針の文意は、平成14年中に実施するとは書いていないように見える。また、点の位置が変わると、これはいかにも平成14年中に、しかもなるべく早くやるというふうにも読める。霞が関の文章は読点の置き方や「等」という字の入り方1つで変わってしまうが、ここではどのような意味か。(厚生労働省)冒頭に説明したように、平成14年度の4月から着手したいと考えているが、実施については、各種、コントロールできない要件があるので早期と言っている。当方としては平成14年度中にはできればやりたいと思っている。7) 政令の変更は審議会にかけるとのことだが、これは何で決まっているのか。(厚生労働省)法律に基づいて、このような技術的な事項については審議会の議を経ることになっている。
厚生労働省は、毒物及び劇物のタンクコンテナによる国内輸送容量に関する基準の見直しに関して、見直す必要があるか判断するために調査を行っており、平成13年中を目途に調査を終了したいとしているが、依然終了していない。今回の議論を経て、国内の基準が国際基準に不整合であることは事実であるため、速やかに調査を終了させ、国内の基準が国際基準に整合化するよう見直しを行い、平成14年度中の速やかな時期に政令改正を行うべく手続をとられたい。また、改正の際には、国際基準を引用するなど、国際基準の変更に連動して整合性が保たれるような規定振りとなるよう留意されたい。
議題3 その他
議題1で149,400円の話が出たが、私の過去の経験では、エレベーターの検査の例で、社団法人の昇降機の協会が検査基準を決めており、月額8万円というのがあった。それが、交渉の結果、現在では1万円にもならない。こういう149,400円というお金は、決めるとそこを取ろうとすると思う。ついては、本件においては項目がどのくらいあって、全体を代表するようなもので、幾らくらい取っているのかを知りたい。