OTO推進会議平成１０年度第３回専門家会議議事要旨

平成１０年度第３回専門家会議議事要旨

日時：　平成１０年９月３０日（水）　１５：００～１７：００

場所：　経済企画庁特別会議室４３６号室

出席者：

（ＯＴＯ推進会議）

推進会議議長　　大河原議長

議　長　　　　山本議長

議長代理　　　小柴委員、谷村委員、眞木委員、増田委員、八城委員

委　員　　　　兼重専門委員、高瀬専門委員、本田専門委員、宮智専門委員

（大蔵省）

振角関税局業務課長、鈴木関税局事務管理室長

（外務省）

奥経済局国際経済第一課長

（公正取引委員会）

玉木経済取引局経済調査課長

（経済企画庁）

涌野総合計画局計画官

（ＯＴＯ事務局）

川本調整局審議官、市川貿易投資対策官

議題

　１．関係省庁ヒアリング（大蔵省）

　２．関係省庁ヒアリング（外務省）

　３．関係省庁ヒアリング（公正取引委員会）

　４．関係省庁ヒアリング（経済企画庁）

議題：

１．　関係省庁ヒアリング　（大蔵省）

輸出入、出入港等の行政手続におけるペーパーレス化、ワンストップサービスへの取組状況

①大蔵省からの説明

ア．通関情報処理システム（ＮＡＣＣＳ）の概要

・輸出入貨物に係る税関手続については、現在、大蔵大臣の認可法人である通関情報処理センターが運営するＮＡＣＣＳ（航空貨物はＡｉｒ－ＮＡＣＣＳ、海上貨物はＳｅａ－ＮＡＣＣＳ）が官民共同で利用されている。輸出入申告の９０％以上がこの両システムにより処理されており、税関手続の迅速化、適正化及び物流の円滑化に効果をあげている。

イ．Ａｉｒ－ＮＡＣＣＳ

・対象地域は昭和５３年度の成田空港、原木地区を皮切りに現在２３地区、利用者は７税関（２２官署）、６民間業種（航空会社、保税上屋業者、混載業者、通関業者、航空貨物代理店及び銀行）、端末台数は総計１３９１台となっている。

ウ．Ｓｅａ－ＮＡＣＣＳ

・対象地域は平成３年度の東京港、横浜港、川崎港を皮切りに現在３９地区、利用者は９税関（７７官署）、２民間業種（通関業者及び銀行）、端末台数は総計１８２９台となっている。

エ．次期海上システム

・現行の海上システムは平成３年に導入されたが、平成１１年には次期海上システムの導入が予定されており、次期海上システム開発推進協議会を設立して、Ａｉｒ－ＮＡＣＣＳ並みの進んだシステムの構築、企業内コンピュータシステムとのＥＤＩ（電子データ交換）を基本とするシステムの構築を目指している。

オ．ＮＡＣＣＳと他省庁システムとのインタフェース化

・平成７年３月、「規制緩和推進計画」が閣議決定されて輸入手続の一層の簡素化・迅速化が目標にされ、省庁間の手続を必要とする輸入申告の約９割がＮＡＣＣＳ端末を利用して処理されるようになるものと見込まれている。

・厚生省のＦＡＩＮＳ（輸入食品監視支援システム）と平成９年２月から、農林水産省のＰＱ－ＮＥＴＷＯＲＫ（輸入植物検査手続電算処理システム）及びＡＮＩＰＡＳ（動物検疫検査手続電算処理システム）と平成９年４月から、インタフェース化を実施した。

カ．輸入手続の所要時間調査の結果

・海上貨物の手続には、平成３年では入港から許可までに１６８．２時間必要であったが、平成１０年では８６．７時間にまで短縮した。うち、税関の関係する申告から許可までの時間をみると、同期間で２６．１時間から５．６時間へと４分の１に短縮した。

・航空貨物の手続には、平成３年では入港から許可までに５２．６時間必要であったが、平成１０年では３１．５時間へと短縮した。

キ．総合物流施策大綱

・平成９年４月に「総合物流施策大綱」が閣議決定され、平成１１年を目途に「外為法に基づく輸出入許可及び承認」（通産省）、「主要港湾及び国際空港における出入港」（運輸省）等の行政手続をＥＤＩ化して、既存の通関情報処理システム等との連携を図ることにより、輸出入及び港湾諸手続のペーパーレス化、ワンストップサービスの実現を目指すこととされた。

②主要な意見等

（委　員）第１に、「次期海上システム開発推進協議会」とは新システムの発注を行う機関か、それとも開発のコンセプトをまとめる機関か。第２に、電算化の進展により、今後ほとんどの行政手続が電算化されるが、その場合であっても当該手続は難しいため、行政書士が手続を代行する必要があるという行政書士会の記事を目にしたが、大蔵省が行っている電算化も行政書士の手を煩わすほど難しいものなのか。第３に、資料では「法令手続機関の集約化」の現状は「今後とも前向きに検討する」となっているが、現状いかん。

（大蔵省）同協議会は、開発のコンセプトをまとめる機関である。次期海上システムでもほとんどが電子的に処理されると考えている。また、現在、行われている手続であり、行政書士に依頼しなくてはならないとは考えていない。既存港の整備や新港の開港は現在行われていない。法令手続機関の集約化は大蔵省だけの問題ではないが、税関手続については、厚生省及び農林水産省との手続とすでにワンストップ化を実現しており、現在その手続の９割がシステムにより処理されていることから、集約化が実現していると考える。

（委　員）輸入手続の所要時間のうち、搬入から申告までの時間が、入港から搬入、申告から許可までの時間に比べて長いが、この間は何をしているのか。

（大蔵省）この部分は税関が直接関与できないところであるが、アンケートによれば、時間がかかる理由の第１位は「休日（土日祭）が入った」ことであり、この理由が全体の５０％以上を占め、その他に、第２位は「荷主から通関業者への書類の送付が遅れた」（１４％）、第３位は「国内の需給動向をみながら保管しているため通関を急ぐ必要がなかった」（７％）、第４位は「貨物が予定より早く到着したために必要書類が来るまでの時間の分が通常より余分にかかった」（６％）、第５位は「他省庁の法令に係る許可・承認等の取得に時間がかかった」（５％）となっている。

（委　員）関税の支払手続に時間を要することはないのか。また、休日の問題が解決しないと時間短縮が進まないのではないか。

（大蔵省）関税の支払手続については、ＮＡＣＣＳには銀行も参加しており、口座振替が可能であるとともに、さらに、延納制度もあり、銀行保証等担保があれば、３ヶ月後までに支払えばよいことになっている。現在、通関の６割は延納制度が利用されており、申告から許可までの部分で関税の支払いに時間がかかるという問題は生じていない。また、休日の問題については、総合物流施策大綱においても入港から申告までの所要時間の縮小が努力目標として強調されている。

（委　員）前出閣議決定中の「他の主要先進国並みの迅速さ」に比べて日本はどれくらい遅れているのか。

（大蔵省）海上貨物については、平成３年の米国の調査結果では、米国５４．５時間、日本は平成１０年で８６．７時間、航空貨物については、民間の米国における調査によれば、米国１２．５時間、日本は平成１０年で３１．５時間である。ただし申告から許可までの通関手続部分は米国１．５時間に対し、日本０．７時間と、逆に日本が米国の半分以下の時間で処理している。

（委　員）Ａｉｒ－ＮＡＣＣＳに関し、以前、米国の貨物航空会社から事前審査をしてほしい旨申し出があったが、この問題は現在どうなっているのか。

（大蔵省）すでに対応しており、通関を急ぐものは「予備申告」をしていただければ当方でも事前審査を実施し、特に問題なければ申告と同時に即時許可を出している。航空貨物の所要時間は平成１０年で入港から許可までに３１．５時間であるが、うち予備申告を利用した場合の所要時間は５．９時間と、大幅に短くなっている。

２．　関係省庁ヒアリング　（外務省）

日・ＥＵ相互承認協力協議

①外務省からの説明

ア．相互承認の意義

・相互承認とは、工業製品を市場に流通させる際、当該国の法令により一定の規格への適合を義務づけられている製品につき相互に相手国の認証機関の試験データを受入れること、又は、相手国の認証機関が行った適合性評価の結果を受入れ自国内での流通を認めることである。

・通常、相手国の認証機関・システムが信頼に足るものであることが前提となる。

イ．相互認証に対するＥＵの取組み

・ＥＵでは、単一市場を完成させるに当たり、加盟国間のモノの移動を自由なものとするため相互承認の作業が進められてきた。

・その結果、９８年２月にＥＵ・オーストラリア間で８分野（医薬品の製造管理・品質管理基準（ＧＭＰ）、医療用具、電気安全性、電磁気適合性、圧力容器、通信端末機器、機械、自動車・同部品）、ＥＵ・ニュージーランド間で７分野（医薬品ＧＭＰ、医療用具、電気安全性、電磁気適合性、圧力容器、通信端末機器、機械）を対象とした相互承認協定の交渉が終了した。

・９７年６月には、ＥＵは、米国及びカナダとの間でも６分野（通信端末機器、電気安全性、電磁気適合性、余暇用船艇、医薬品ＧＭＰ、医療用具）を対象とした相互承認協定に合意し、翌９８年５月に署名が行われた。

ウ．日・ＥＵ間の相互承認協定交渉の現状

・ＥＵ側は、欧州委員会（コミッション）が各加盟国を代表して条約の交渉を行うが、そこで外国と結んだ条約の内容については、ＥＵ加盟国に対して直接適用されるので、各加盟国は当該条約の内容を立法行為という形で再度議会にかけるという手続は、必要ない。他方、日本側は、外務省が中心になり関係省庁の協力を得て条約の交渉をするだけでは十分でなく、国内的に執行するためには関連の国内法を改正する必要があり、二重の手続を経なければならない点で、ＥＵ側より多くの労力を要する。

・日・ＥＵ間では、９８年５月から相互承認協力の枠組み設定を目的とした協議が開始され、９７年６月の日・ＥＵ定期首脳協議において、作業を加速し次回定期首脳会議に進捗を報告することで合意がなされた。

・９８年１月の定期首脳協議では、可能な限り早期に広範な分野を対象とした相互承認協力の実現のために作業を加速し強化することが確認された。

・９７年１２月の協議において通信機器、電気用品、医薬品の製造管理・品質管理基準（ＧＭＰ）、化学品の優良試験所基準（ＧＬＰ）を優先４分野とする目標が設定された。

・その後、これら優先４分野を中心に随時専門家会合を開催し、分野にかかわらず共通の総則的規定についても現在交渉中となっている。

・本日も相互承認協定の交渉が外務省で行われているが、相互承認という考え方に共通な事項については、「アンブレラ」という形で１本の協定にまとめ、他方において、適合性評価機関のリスト等分野ごとの個々の事項については、付属議定書（アネックス）という形で分野ごとに、親になるアンブレラ協定の付属文書として処理する形で、現在交渉を進めているところである。

・次期通常国会に提出すべくＥＵ側と交渉しているが、条約案文の交渉、付属議定書案文の交渉、国内法の改正作業といった３つの作業があり、膨大な作業量である。とはいえ、目標としては次期通常国会に、条約案及び国内法改正案の双方を提出したいと考えている。

②主な意見等

（委　員）日・ＥＵ間での相互承認協定の他、日・米間ではどうなっているのか。

（外務省）米国からは、具体的な申し入れはなく、その動きもない。

（委　員）相互承認協定の対象は実体を持つハードの輸出入が中心であり、ソフト分野が対象とされていないが、例えば、米国の質の高い大学が日本では大学法の制約から各種学校にしかなれない等の問題が生じているため、将来的にはこうしたソフト分野も対象に相互承認を進めていく必要がある。

（外務省）外国側の発想は、ハードの対日輸出を伸ばしたいというのが中心で、ソフト分野まで発想が及んでいないのが現状であると思われる。

（委　員）国内法の改正はかなり大変と思われるが、その点どうか。

（外務省）外務省は国内法を所管しないが、各国内法所管省庁からは、手続的には大変だと聞いている。まず作業量において大変だということである。また、日本の法律の組立て方が欧州より精緻であり、例えば、基準の決め方、適合性評価機関を認定するプロセス等においてそうであり、政令・省令も含めてどこを改正するかをチェックすること自体にかなりの時間がかかるのが実態とみられる。また、ＥＵの基準により、消費者サイドに立った場合の安全基準が本当に担保されるのかという不安が全くないわけではない。ＥＵの中でも、国によってどの程度誠実に適合性評価機関を機能させているかをある程度見極めたいという気持ちもあり、また、国によって多少ばらつきがあるのではないかとの懸念もある。とはいえ、個別の国内法を抱える省庁に協力を頂き、次期通常国会に法案を提示できればと考えている。

（委　員）日・ＥＵ間での目標である優先４分野の「優先」とはどういう意味か。今後はもっと分野が拡がる可能性をもっているということか。

（外務省）ＥＵ側はできるだけ多くの分野を求めているが、日本側は国内法の改正等もあり作業的に間に合う４分野のところからまず始めようということで合意している。よって今後、分野が増えることを当然想定している。

（委　員）「共通の総則的規定」というのは総論に相当し、「分野」というのは各論に相当すると考えて良いのか。その場合、総論たる「共通の総則的規定」は各論たる「分野」に対し、拘束力を持つのか。

（外務省）「共通の総則的規定」は総論、「分野」は各論であり、前者が後者に対し拘束力を持つ。「共通の総則的規定」には、相手国の適合性評価機関を自国のそれと同様とみなすことや問題が生じた際には委員会を作って双方協議することなどの枠組みの話を盛込み、それをすべての「分野」に当てはめるという想定で進めている。

（委　員）相互承認協力協議は、国際的行政コストを考えると２国間で行うより多国間で行った方がよいのではないか。

（外務省）そうした方向に向かう可能性はあるが、本件はＥＵが拡大していく過程で生じてきた経緯があり、地域を超えて国際的なマルチ・レベルで実施するにはまだ機が熟していないかも知れない。

（委　員）ウルグアイ・ラウンドで相互承認の問題がマルチ・レベルで対象になったことはある。ただし、会計士の相互承認の例では、英語圏では適用可能だが、日本のように言語が異なり、法体系もアングロ・サクソン体系でない場合には適用が難しいと思われる。

（委　員）相互承認協力は、ＥＵのように認証機関の質が多様で実務的に一番厄介なところではなく、豪州等比較的やり易いところから始めた方がよかったのではないか。その際、日本国内の消費者のコストをいかに引下げるかという視点も必要であろう。

（外務省）豪州も日本に対し関心を表明しているが、ＥＵが時間的に先だったこと、政治的に強く申し入れてきたこと等から、まずＥＵから始めることとなった。

（委　員）相互承認とは、「工業製品」を市場に流通させる際の話と説明がなされたが、農産物、畜産物、水産物の加工品なども念頭に置かれているのか。

（外務省）現段階では、それらは念頭に置かれていない。ハードとしての工業製品とその安全性等の付随するソフト分野が対象であるとご理解いただきたい。

３．　関係省庁ヒアリング　（公正取引委員会）

公益法人等の自主認定基準・認証に関する実態調査報告書の概要

①公正取引委員会からの説明

ア．調査の対象・方法

・経済活動又は産業活動に係る自主基準・認証に関する事業を行っている可能性があるとみられる公益法人等を調査対象として書面調査した（平成９年４月。発送数１１６法人、回答数１０９法人。）

・また、公益法人等にヒアリングするとともに，必要に応じて、アウトサイダーを中心とする事業者、関係団体、関係省庁にもヒアリングを実施した。

イ．調査の視点

・公益法人等による自主基準・認証に関する事業について、主に自主基準・認証の内容の適正、検査・認証方法の適正及び制度利用の開放性、そして行政機関の関与という３つの観点から調査を行った。

ウ．調査結果の概要

・今回の調査の対象となった公益法人のうち、自主基準の設定を行っている公益法人等は５２法人であり、そのうち、自主基準への適合性を判断するための検査・試験等を実施している公益法人等は３２法人である。

・ほとんどの事業者が、第三者機関の検査による製品の安全性の担保、検査設備を自社保有する費用負担の回避等の理由から、自主基準・認証制度の必要性・有用性を認めている。また、制度の合目的性、設定手続については、問題点の指摘は無かった。中立・公平性、明確性・透明性については、ほとんどの事業者は問題があるという認識は持っていないが、新規参入事業者から、一部の自主基準に関する不満があった。

・検査・認証の方法について、運用の透明性における問題点の指摘は無かった。運用の中立性・公平性については、ほとんどの事業者は問題点があるという認識は持っていなかったが、一部の事業者から、検査を通じて技術上の秘密が他の事業者に知られることを懸念しているとの指摘があった。

・制度利用の開放性については、非構成員に対する利用拒否等の事例や、一部の、国内工場検査が前提になっている制度について、輸入品に係る検査・認証が事実上行われにくいという指摘があった。

・認証を受けている製品には、法令又は行政上の効果が伴うことがある。また、制度の周知状況については、公益法人等は、当該業界内部においては制度が周知されていると考えているが、事業者があまり制度を認識していない事例もみられた。他に、制度利用のメリットが無くても、自主基準に適合しない製品の製造が違法であるとの誤解や、他者との横並びから利用しているケースがあるとの指摘があった。

・その他、制度利用等を強制する事例はみられなかった。

エ．競争政策上の対応

・認証の要件として、団体推薦、使用実績、事業実績又は国内工場検査を要する場合については、事業者の新規参入や輸入の妨げとなりかねず、場合によっては独占禁止法上問題となる恐れがある。　

・行政機関の関与については、適切な不断の見直しが必要である。

・価格条項は必要な基準とはいえない。

・検査検定の実施機関等については、複数化を図ることが望ましい。

主な意見等

（委　員）公益法人の検査料が高過ぎるという苦情は多く、本調査結果は、本件に関し、自分が持っている実感とは、やや乖離がある。

（委　員）ＷＴＯのサービスの貿易に関する一般協定の中には、国内規制という条項の中で、会計士その他のサービスの資格認定についての基準が定められており、日本が約束したサービス分野について現在適用されている。公認会計士の試験等、日本には、合格者数を決めている試験が多いが、これは数量規制であって、サービス一般協定違反である。こういう面も調査すべきではないか。

（委　員）個別事例の調査結果で出てきた事業例は、それらの法人の主たる目的であるのか、あるいは付随的なサービスなのか。また、認証とは有料なものなのか。

（公正取引委員会）目的の一環であるが、主たる事業ではない。価格については、今、細かいデータがないが、製品や検査によって違い、数十円～数十万円だと思う。

４．　関係省庁ヒアリング　（経済企画庁）

民民規制ワーキンググループ報告書の概要

①経済企画庁からの説明

ア．基本的認識

・世界的規模での大競争時代に適応し得る活力ある経済社会を構築するため、公的規制の緩和後も業界団体等による競争制限的な民民規制が存続することにより、経済の活性化等が阻害されることがないよう、民民規制の実態と問題点を明確にし、その解消に向けた是正策等を提言する。

イ．民民規制の定義

・国の法令に基づく規制以外の、業界団体等による、あるいは民間事業者間における事業活動に対する規制であって、直接国民生活に、あるいは事業活動に与える影響を通じて間接的に国民生活に影響し、不利益を与えるもの。

ウ．民民規制を存続させる背景

・行政指導等公的部門の何らかの関与、エッセンシャル・ファシリティの独占等が存在する分野において公正な競争を確保するための公的ルールがないこと、談合体質の存在、情報開示制度の未整備がある。

エ．民民規制の見直し・解消に向けての４つの対応策

・独占禁止法等の運用の強化、見直し

・行政指導等行政のあり方の見直し

・国民からの情報等を収集し対処できるシステムの構築

・民民規制解消に向けた国民意識の高揚

オ．業界団体のこれまでの役割と問題点

・戦後日本の高い経済成長に寄与してきたとの評価がある一方で、官民の役割分担を曖昧にしてきたとの指摘もある。また、最近１０余年の間の独占禁止法違反行為の約１／３が業界団体によるものである等、マイナス面がみられる。

カ．今後の業界団体の機能の見直しと意識改革

・情報開示・説明責任の徹底や、これを担保するため、業界団体に外部監査人等の形で学識経験者等外部の人材の参画を求めること等の検討

・新規参入者に対してオープンなメンバーシップの確立

・自主規制団体の中に理事会構成員として一般消費者、学識経験者等が適切に参画する等ガバナンスの改善についての検討

・自己責任原則の下で、官民の役割分担の明確化

②主な意見等

（委　員）現在の独占禁止法でも、完全に機能が発揮されていれば、もう少し色々なことが解決されると思うが、独占禁止法を実施する機関が弱過ぎるという議論はなかったのか。公正取引委員会にはぜひがんばってもらいたい。

（経済企画庁）独占禁止法の運用を強化すべきだという議論もあったことは確かである。

５．その他の意見等

（委　員）相手国への国際交渉の際、日本は自国の制度等を守る材料ばかり集めて、相手国への攻撃材料を集めていない。外国の規制等の問題点を企業等から吸い上げる仕組みを工夫すべきではないか。

---以上---

（速報のため事後修正の可能性あり）

[問合せ先]

経済企画庁調整局市場開放問題苦情処理対策室

ＴＥＬ　　０３－３５８１－５４６９　　（直通）