第7回市場開放問題苦情処理推進会議議事要旨
日時 平成7年11月27日(月)15:00〜16:45
場所 経済企画庁特別会議室(1230号)
出席者
(推進会議)
議長 大河原良雄
委員 内村良英、谷村昭一、千野境子、増田實、八城政基
特別委員 ローラン・デュボワ、李鎬允
(OTO本部・事務局)
小林事務次官、照井貿易投資調整官、道上OTO対策官 他
議題
(1)外国人事業者等からの問題提起内容について
(2)苦情処理部会における審議状況について
(3)その他
審議の概要
議題(1)
OTO推進会議において、市場アクセス改善に関する提言を年度末を目途に取
りまとめる取組み(本年度で4回目)の始まりとして、今年度外国人事業者等か
ら寄せられ、今後審議が予定される問題提起57件のうち、前回11月10日開
催の第6回推進会議では報告に至らなかった案件等40件について、OTO事務
局より、その内容等につき説明した。
OTO事務局から説明した問題提起内容等について、出席委員からは以下のよ
うな意見があった。
(1)総論
・所管省庁の対処方針が詳細であり、熱心に対応していることがうかがわれ、
評価できる。
・しかしながら、例えば基準・認証の問題については、国際基準が策定され
るのを待って対応するといった受け身でなく、国際基準の策定に貢献するな
ど、より積極的な対応が必要。
(2)専門家会議に順次取り上げるべき案件
1)食肉中の薬物残留基準の国際的整合化
・日本として積極的な姿勢を示すためには、国際基準の策定をまって対応
するのではなく、策定のイニシアティブを取って貢献していくこと等が必
要である。
2)化粧品等の成分規制の緩和 ┐
3)化粧品等の輸入手続の簡素化 ┘の二件について
・化粧品の輸入に対する関心が最近高まっており、輸入促進のためにOT
Oとしても取り上げる意義がある。内容的に似ている二件を検討すべき。
4)電気機器の防爆基準の相互認証
・国際基準と整合化が図られているというが、実際問題としてどうなのか、
専門家の意見をきいて検討してみたい。データ受入れも申請があればとい
う受け身の姿勢であるが、積極的な姿勢を示すのが必要。
5)キャピングカー、トレーラーハウスの輸入の円滑化
・トレーラーハウス等を建築物とみる見方、車両とみる見方の双方にもっ
ともな言い分があるが、固有の法律体系を整備するのが一番よいやり方で
はないか。
6)輸入ヨットの相互認証の徹底 ┐
7)船舶用中小型エンジンの相互認定 ┤の三件について
8)船舶用主機関・推進装置のJG輸入検査(*) の簡略化 ┘
・これら3点には諸外国で受けた検査やその時のデータが日本国内で有効
ではないという共通の問題があるようだが、一方で所管省は外国検査デー
タの受入れを行っていると言っており、実態が不明であるので、よく検討
してみたい。
(*) 注 JG輸入検査とは日本政府による輸入検査のことである。
9)輸入事前申告制度の導入
・航空貨物では貨物を早く引き取れる制度があるが、船舶貨物についても、
例えば魚介類の場合には早く引き取りたいというニーズがあるのではない
か。実態に即して検討したい。
(3) その他意見のあった案件
1)植物検疫の透明化・簡素化
・昨年度も議論になったが、所管省によれば燻蒸料金についてはあくまでも
民間ベースの契約だということだが、国際的に見ても高いということがある
のではないか。
2)輸入石炭の事前確認制度の廃止
・抜本的な見直しを行うということなので、期待している。
議長の総括として、以上すべての意見がもっともであるので、上記(2) の9件
を順次審議していくこととし、了承された。上記(1) 及び(3) についても、各省
庁の積極的な対応を期待する旨、総括した。また、今回委員から意見の出なかっ
た案件についても、本部で更に検討を進め、その結果を適当な時期に再度一括し
て推進会議で審議し、更なる検討が必要と判断される案件については、個別に審
議することとされた。
議題(2)
第5回苦情処理部会(11月13日開催)の審議状況について、部会長を務め
た八城委員から、1)駐日EU委員会から申立られていた苦情14件を処理済みと
することを部会として了承したこと、2)OTO495番「アネロイド型血圧計の
検査期間等について」を審議し、当日出された委員の意見を踏まえて所管省にお
いて更に前向きに検討し、次の部会で報告して必要に応じて審議することとした
こと、3)最近の苦情受付・処理状況について事務局から報告がなされたこと、が
推進会議に報告された。
議題(3)
第6回OTO推進会議で提起され、推進会議の公開のあり方に関連して検討課
題となっていた関係者の傍聴について審議し、
「OTO推進会議、同苦情処理部会、同専門家会議については、関係者からあ
らかじめ書面にて要請のあった場合に、それぞれの議長、部会長の了解を得て、
その傍聴を認めることができる。ただし、個別苦情の審議を行う場合には、当
該苦情等の申立者等の了承を得るものとする。」
旨了承された。
────以上────
(速報のため事後修正の可能性あり)
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│ 専門家会議日程 12月11日 (月)15:00〜17:00 於1230号室 │
│ 議題(1) 輸入果汁に係るJAS 規格の一部変更 │
│ 議題(2) 海外建設資材の品質証明制度の改善 │
│ 12月12日 (火)15:00〜17:00 於1230号室 │
│ 議題(1) 輸入許可前貨物引取承認申請に係る担保 │
│ の対象官署の共通化 │
│ 議題(2) 労働者派遣事業の見直し │
│ 議題(3) 職業紹介事業の見直し │
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[問い合わせ先]
経済企画庁調整局市場開放問題苦情処理対策室
直通 3581−5469