34.労働安全衛生法

(1) 法律・制度の目的
労働基準法と相まって、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な作業環境の形成を促進する。

(2) 法律・制度の概要
危険な作業を必要とする機械等について、これを製造し、輸入し、又は設置・使用する者に対して、製造許可、検査・検定、構造規格への適合等が義務づけられている(第37条、38条、42条、44条の2)。

(3) 政省令
労働安全衛生法施行令
クレーン等安全規則
ボイラー及び圧力容器安全規則 等

(4) 規制等の概要
1)対象品目
ボイラー、クレーン等、特に危険な作業を必要とする機械等、危険若しくは有害な作業を必要とする機械等、危険な場所において使用する機械等、危険若しくは健康障害を防止するために使用する機械等。

2)規制等の概要
i. 規制等の内容
ボイラー等特に危険な作業を必要とする機械等を製造又は輸入しようとする者は、それぞれの機械等に応じて、都道府県労働局長等の製造時の検査、使用検査等を受けなければならない。なお、これら以外の機械等を譲渡し、貸与し、又は設置するためには、法に定める構造規格又は安全装置を具備しなければならない。

ii. 申請手続
ボイラー等の製造検査を受けようとする者は、一定の書面を添えて都道府県労働局長に申請する。個別検定を受けようとする者は、個別検定代行機関に申請する。
iii. 認証制度
個々の機械等の危険性に応じて、個別検定、型式検定、自己認証の制度を設けている。

【認証制度のフローチャート】

ア. 特定機械等検査

特定機械等検査


特定機械等検査

イ. 個別検定(法第44条)

個別検定


ウ. 型式検定(法第44条の2)

型式検定

以上については、外国製造者が、直接申請を行うことができ、かつ、労働大臣が指定する外国検査機関にて得た検査データを添付して申請することができる。

【検査・検定機関】

【個別検定】

個別検定を受けなければならない機械等 登録個別検定機関(H16.3.31現在)
ゴム、ゴム化合物又は合成樹脂を練るロール機の急停止装置(電気的制動方式のもの) 社団法人 産業安全技術協会
(04-2955-9901)
第二種圧力容器
小型ボイラー
小型圧力容器
社団法人 日本ボイラ協会(03-5473-4500)
社団法人 ボイラ・クレーン安全協会
(03-3685-2141)

【型式検定】
型式検定を受けなければならない機械等 登録型式検定機関(H16.3.31現在)
(1)プレス機械又はシャーの安全装置
(2)ゴム、ゴム化合物又は合成樹脂を練るロール機の急停止装置(電気的制動方式以外の制動方式のもの)
(3)防爆構造電気機械器具
(4)木材加工用丸のこ盤の歯の接触予防装置(可動式のもの)
(5)交流アーク溶接機用自動電撃防止装置
(6)絶縁用保護具
(7)絶縁用防具
(8)保護帽
(9)動力により駆動されるプレス機械(ス
ライドによる危険を防止するための機構を有するもの)
(10)防じんマスク
(11)防毒マスク
社団法人 産業安全技術協会
(04-2955-9901)
(12)クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置 社団法人 日本クレーン協会
(03-3473-3351)

(5) 最近の法令等改正の要点
計量法の改正に伴い、圧力の計量単位をキログラム毎平方センチメートル等からメガパスカルとする(平成11年10月施行)。


(6) 参考情報

問い合わせ先:
厚生労働省労働基準局安全衛生部
http://www.mhlw.go.jp
計画課 Tel 03-3502-6753
安全課 Tel 03-3502-6754
労働衛生課 Tel 03-3502-6755