(1) 法律・制度の目的
道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資する。
(2) 法律・制度の概要
歩行者の通行方法や車両及び路面電車の交通方法、運転者の遵守事項、道路における禁止行為などの交通規則、自動車の運転免許に関する様々な規則等を定めている。
(3) 政省令
道路交通法施行令
道路交通法施行規則
(4) 規制等の概要
1)対象
車両の積載、道路の使用行為
2)規格・基準、検査等の概要
i. 規制等の内容
車両の運転者は、一定の場合のほか、当該車両について政令で定める乗車人員又は積載物の重量、大きさ若しくは積載の方法の制限を超えて乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない(第57条)。道路において一般交通に著しい影響を及ぼすような通行形態又は方法により道路を使用する行為をしようとする場合は、当該行為に係る場所を管轄する警察署長の許可を得なければならない(第77条)。
ii. 申請手続
乗車又は積載の制限を超える車両を運転する場合は、出発地を管轄する警察署長に申請書を提出する(施行令第22条、施行規則第8条)。道路交通法第77条第1項の規定による許可(道路工事、道路上の工作物・露店等の設置、道路上での祭礼行事等)を受けようとする者は、当該場所を管轄する警察署長に申請書を提出する(第78条第1項、施行規則第10条)。
(5) 最近の法令等改正の要点
1)平成16年改正
i. 使用者責任の拡充
ii. 違法駐車取締り関係事務の民間委託
iii. 運転者対策
ア.自動車の種類として車両総重量5トン以上11トン未満の中型自動車を新たに設け、これに対応して、中型免許及び中型第二種免許を新設
イこれらの免許試験の受験資格について、以下の通り規定。
・改正後の大型免許は、現行の特に大きい大型自動車を運転できる要件と同様に、21歳以上で、普通免許等を受けていた期間が3年以上
・中型免許は、現行の大型免許と同じく、20歳以上で、普通免許等を受けていた期間が2年以上
・中型第二種免許は、現行の大型第二種免許及び普通第二種免許と同じく、21歳以上で、普通免許等を受けていた期間が3年以上
ウ.これらの免許について、現行普通免許、大型第二種免許及び普通第二種免許と同じく、路上試験及び取得時講習制度を導入。
iv. 暴走族対策
v. 自動二輪車の二人乗り規制の見直し
制改革推進3か年計画において、「高速自動車国道等における自動二輪車の二人乗りを認めることの可否について調査・検討し、結論を得る」こととされたことを受けて、警察庁が、自動二輪車の事故分析、自動二輪車の一人乗り、二人乗りの別による運転特性の違いに関する実験等を実施。その結果、交通安全教育を実施した上で、20歳以上で、大型自動二輪車免許又は普通自動二輪車免許を受けていた期間が通算して3年以上の者について高速道路において二人乗りを認める。 同時に警察官による危険防止のための措置の規定が整備されたほか、条件に違反して自動二輪車の二人乗りをした場合の罰則が10万円以下の罰金に引き上げられた。
なお、首都高速道路においては、一部区間において二人乗りが制限されている。
vi. 携帯電話等の使用等に関する罰則の見直し
自動車又は原動機付自転車の運転中における携帯電話等の使用等については、平成11年の道路交通法改正により、「無線通話装置を手で保持して通話のために使用すること」「画像表示用装置に表示された画像を注視すること」について、禁止規定が設けられるとともに、本規定に違反し、よって道路における交通の危険を生じさせた場合に限って、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金が科されることとなった。同改正直後は携帯電話の使用が減少したものの、その後の使用が拡大していることから、「無線通話装置を手で保持して通話のために使用すること」「画像表示用装置を手で保持して、表示された画像を注視すること」という行為自体を捉えて、5万円以下の罰金を科すこととされた。
vii. 飲酒検知拒否に対する罰則を30万円以下の罰金に引き上げ
(6) 参考情報
問い合わせ先:
警察庁交通局交通企画課
Tel 03-3581-0141(代表) http://www.npa.go.jp