OTO番号(521)

ＯＴＯ番号	521	各省庁番号	科-1
受付日付	平成6年8月18日	受付省庁	経済企画庁
担当省庁	科学技術庁	関係法令	放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
苦情申立者	国内業者	輸入先	スイス
事例名	放射性同位元素トリチウムを使用する製品の輸入について
処理内容	我が国では、科学技術庁長官が定める数量（定義数量）及び濃度（定義濃度）を超える放射性同位元素については、放射線障害を防止し、公共の安全を確保するとの観点から、放射線障害防止法に基づき、使用、販売、廃棄その他の取扱を規制している。それ以外のもの、すなわち、定義数量又は定義濃度（規制免除値）以下のものについては、法の規制の対象外となる。このような規制免除値は、諸外国において同様に採用されており、例えば、トリチウムについては、我が国の定義数量は3.7MBqであり、英国、独国等では、5MBqとなっている。　当該規制免除値は、諸外国と同様、我が国においても、従来より新たな知見等が国際的に確立した時点等において、それを踏まえた上で、適宜見直しを含めた検討を行ってきたところであり、現在も、国際放射線防護委員会が1990年勧告において示した規制免除値に関する新しい考え方について、放射線審議会等において、基準の見直しを含めた調査・検討が行われているところである。　また、この他にも、使用条件を規定する等一定の条件を満たした場合で安全確保上問題のないものについては、使用する放射性同位元素がその核種の規制免除値を超えていても、規制対象から適用除外される制度や、規制上の義務が簡素化される制度が、諸外国同様、我が国においても設けられており、これらの適用範囲については諸外国の規制状況、安全確保策の実態等も勘案しつつ、安全確保を前提に必要に応じ慎重に検討を進めていきたい。　なお、本件申立に係る製品は、トリチウムガスが、蛍光物質を刺激することによる発光を標識等のイルミネーションに用いるものであるため、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行令第1条第4号で、放射性同位元素等としての規制対象から免除されている「自発光性の塗料(放射性同位元素が液状の塗料原料に溶け込んでいるもの）」とは解し難く、本製品を当該塗料として指定することは困難である旨回答。
処理分類	Cc	検討の方向	③
備考

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