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市場開放問題苦情処理推進会議第1回報告書(平成6年5月13日) [本部決定] [フォローアップ]

2-(4) 高圧冷媒回収装置についての米国基準との整合化及び代替冷媒の使用承認

○ 問題提起者:駐日米国大使館

○ 所管省庁:通商産業省、建設省

○ 問題提起の内容

申立者からは、本件について以下の問題提起がなされた。

(1) 高圧冷媒回収装置の検査手続きについては、米国環境庁の定める基準と整合化し、簡素化すべきである。

(2) 1992年10月に、政府調達についてCFC汚染除去の目的で遠心冷凍機に代えて吸収冷凍機を使用すべき旨の通達が発せられたが、米国は、新しい技術によりCFC汚染のない代替冷媒HCFC123及びHFC134aを使用した遠心冷凍機を供給することが可能であるため、日本も、通達の改正によりこれを政府調達の対象とすべきである。

○ 検討結果

(1) 高圧冷媒回収装置に関しては、所管省は、日米の基準が重複する項目についての日本での検査を省略することは有益であり、問題提起者からの具体的提案を待って検討することとしている。問題提起者においても、これに協力する用意があり、双方の協力により、外国試験結果の受入れが進展することが望ましいと考えられる。

また、両国の基準の整合化については、引き続き両者の意見交換が行われるべきである。

(2) 政府調達における代替冷媒の使用については、所管省における本年4月の通達改正により、オゾン破壊係数が0であるHFC134aの使用が認められたところであり、こうした方針は評価できる。

なお、所管省では、HCFC123については、オゾン破壊係数が0ではないため対象としないこととしている。こうした方針については、問題提起者の理解を得る努力が継続されるべきである。


OTO対策本部決定(平成6年6月24日) [報告書] [フォローアップ]

2-(4) 冷却機器等についての基準等の改善

高圧冷媒回収装置に関する日米の基準の重複する部分については、外国検査データの受入れの観点から、5月末に求めた米国側の精査結果及びそれを踏まえた具体的な提案を待って米国検査結果の受け入れを行うため速やかに検討を行う。

なお、政府調達における代替冷媒の使用については、通達の改正により、「オゾン破壊係数が0」の冷媒(HFC134a)を使用した遠心冷凍機を本年度より建設省の営繕工事においては対象としている。


フォローアップ(平成7年6月5日) [報告書] [本部決定]

2-(4) 高圧冷媒回収装置についての米国基準との整合化及び代替冷媒の使用承認

高圧冷媒回収装置に関しては、平成6年4月に、日本の基準及び検査方法等の資料を米国側(米国冷凍空調工業会(ARI))に示した。更に、平成6年10月にARIの担当者が来日した際には、具体的な検査方法等の補足説明を行っている。

今後は、米国側から、両国の検査項目が重複し検査を省略できると考えられる項目についての提案があり次第、米国の検査データの受入れの可否について検討する。

なお、ARIの担当者が来日した際には、政府調達における代替冷媒の使用についても説明し、理解を求めた。