OTOデータベース HOME

市場開放問題苦情処理推進会議第5回報告書(平成10年3月17日) [フォローアップ]

7-(4) 委託加工貿易制度の適正化

○ 問題提起者:東京商工会議所

○ 所管省庁:通商産業省

○ 問題提起内容

製品の委託加工ライセンスを申請・取得済にもかかわらず、製品輸入時に加工賃のみならず、内貨扱いであるはずの材料費に対しても関税が課せられる。

本来、内貨と認定された材料の輸入時に、関税が課せられるのは納得できないので、許可取得済の案件については、材料費に対して免税すべきである。国内産業の保護を目的に制定された委託加工ライセンス制度を廃止すべきである。

○ 所管省庁における対処方針

輸出承認が必要な委託加工貿易は、

1) 綿織物及び絹織物を原材料として輸出し、織物の絞り加工を委託する場合
2) 皮革及び皮革製品の半製品を輸出し、革、皮革製品及びこれらの半製品の製造を委託する場合

の二つである。

上記の輸出承認が必要な理由は以下のとおりである。

我が国織物絞り加工業は、近年の和装需要の伸び悩み等から生産額は減少傾向にあり、さらに、作業環境が厳しく、加工技術を習得するのに長時間を要することから後継者、新たな従業員の確保は困難な状況である。 また、我が国皮革・皮革製品製造業は、中小零細かつ生業的に営まれている事業者が多く、その経営基盤が脆弱であり、また、同産業が歴史的、社会的に困難な問題を抱えた地域の主力産業である。

以上のような状況から我が国産業活動の円滑な運営に悪影響を及ぼすことがないよう実施している承認制を廃止することは困難である。

なお、国内産業は依然として厳しい状況にあるが、関税の引き下げ等の措置を実施してきているところ。


フォローアップ(平成11年11月16日) [報告書]

7-(4) 委託加工貿易制度の適正化

輸出承認が必要な委託加工貿易は、

(1) 綿織物及び絹織物を原材料として輸出し、織物の絞り加工を委託する場合

(2) 皮革及び皮革製品の半製品を輸出し、革、皮革製品及びこれらの半製品の製造を委託する場合の二つである。
上記の輸出承認が必要な理由は以下のとおりである。
我が国織物絞り加工業は、近年の和装需要の伸び悩み等から生産額は減少傾向にあり、さらに、作業環境が厳しく、加工技術を習得するのに長時間を要することから後継者、新たな従業員の確保は困難な状況である。
また、我が国皮革・皮革製品製造業は、中小零細かつ生業的に営まれている事業者が多く、その経営基盤が脆弱であり、また、同産業が歴史的、社会的に困難な問題を抱えた地域の主力産業である。
以上のような状況から我が国産業活動の円滑な運営に悪影響を及ぼすことがないよう実施している承認制を廃止することは困難である。
なお、国内産業は依然として厳しい状況にあるが、関税の引き下げ等の措置を実施してきているところ。