事業活動円滑化WG 骨子

2002年11月6日
主査:高原 慶一朗

1.当WGの狙い

◇低迷する我が国経済を活性化させるという観点から、企業や個人が創意工夫を発揮して、市場ニーズに適応した新たなビジネスや新商品・新サービスを、円滑に、また迅速に提供できる環境整備を行うことが必要である。

◇このため、当会議としても、日本経団連をはじめ産業界から寄せられた数多くの規制改革要望について、「集中受付期間」を設けることなどにより、幅広く収集・整理に努めてきているが、今後、第2次答申に向けて、各省との折衝・調整を通じ、所要の措置を講ずる。

2.「新技術・成長分野」に関する規制の改革

(1)問題意識

◇「先端技術分野」や「飛躍的な成長が期待される分野」については、大幅な規制の緩和や新たなルール作りが頻繁に求められるため、より一層の積極的な規制改革を推進する必要がある。
 本年の取組としては、燃料電池関連分野及びアニメーションなどのコンテンツ分野を取り上げ、規制改革の推進を図る。

(2)具体的な検討状況

A.燃料電池関連分野

燃料電池自動車や家庭用燃料電池については、二酸化炭素の排出抑制、エネルギー安全保障の確保とともに、産業競争力の強化などにも貢献することから、その実用化・普及が強く期待される。
 2005年からの実用化・普及に向け、先導的に規制を改革する。

(例)

  1. 燃料電池自動車に関する水素ステーションとガソリンスタンドの併設について

  2. 自動車本体に合わせた燃料タンク(高圧容器)の再検査実施期間のあり方

  3. 家庭用燃料電池の設置に関する建築物との離隔距離について

B.アニメーションなどのコンテンツ分野

アニメーションなどのコンテンツ産業については、世界的にも高い評価を受けている潜在的な競争力をもつサービス産業であり、そのより一層の成長に向け、公正な競争の確保や資金調達手段の多様化といった観点から、市場環境の整備を行う。

(例)

  1. 「独占禁止法ガイドライン」の見直し

  2. 「下請代金遅延等防止法」の見直し

  3. 信託業法における信託の対象の知的財産権の取扱い

3.民間事業活動を阻害する「細部に宿る規制」の改革

(1)問題意識

◇民間事業者は、その事業活動を行うに際し、数多くの「細部に宿る規制」に直面しているが、技術革新やグローバル化に即応した規制の見直しが必要である。

◇申請や届出手続きを簡素化、種々の制度の解釈を明確化などは、事業者の事務負担の軽減やコスト改善に繋がり、基準認証をグローバルスタンダードに合わせることは産業の国際競争力の向上に直結する。

(2)検討対象分野

  1. 行政手続きの簡素化

  2. 既存制度の解釈の明確化

  3. 基準認証・保安・資格制度の見直し

(3)要望されている規制改革事項(例)


内閣府 総合規制改革会議