「平成16年度 第1回規制改革・民間開放推進会議」会議後 宮内議長記者会見概要

平成16年4月12日(月)8時40分〜9時
ルポール麹町 3階「アメジストの間」

○司会 それでは、お待たせしました。ただいまから第1回「規制改革・民間開放推進会議」の会見を始めさせていただきます。
 議長、お願いします。

○宮内議長 ただいまお話ございましたように、第1回の「規制改革・民間開放推進会議」が開催されました。その模様につきまして、御報告をさせていただきたいと思います。まず、初めてということでございますので、議長の互選がございまして、今日御出席の皆様方から私が議長ということで選出されまして、私、宮内が当会議の議長を務めさせていただくということになりました。御報告を申し上げますとともに、何分よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、議長代理を議長から指名するということでございまして、私からこちらにおられます、鈴木良男委員を議長代理に指名させていただきました。私同様、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 そして、それぞれ議長としての私、議長代理としての鈴木委員からごあいさつがございまして、今日は総理が御出席いただけませんでしたが、お手元の資料にございますように、総理のごあいさつをちょうだいいたしまして、これにつきまして私から代読をさせていただきました。内容につきましては、お手元に資料がございますので申し上げませんが、当会議に対する総理御自身の大変強い期待ということを感じたということを付け加えさせていただきたいと思います。
 失礼いたしました。総理のごあいさつを申し上げます前に、この会議の運営につきまして、これを機動的に行うという意味から、会議の中に企画委員会というのを設置いたすことにいたしました。この企画委員は、議長、議長代理のほか、委員の中からお二方、総括主査という形でこれに加わっていただくと、ここにおられます八代委員と、今日は御欠席でございますが、草刈委員、このお二人に総括主査ということになっていただきまして、4名で企画委員会を運営させていただくと、この企画委員会には専門委員も御指名させていただき設置するという形で、会議の運営を機動的に効率よくするために、このようなものをつくらせていただいたということでございます。
 それから、総理のごあいさつ、金子大臣より、これもお手元の資料にございます、当会議に対する諮問文の御紹介と、議長に対するその諮問文の手交がございました。
 引き続き、金子規制改革担当大臣、佐藤副大臣のごあいさつをいただきました。
 継いで、この会議の運営方法につきまして、これも運営規則の7番の資料にございますように、運営規則の案が提出されまして、この案のとおり会議の情報公開等を定めております。これが決定されました。
 そして、委員の皆様方お一人ひとりから、今後の抱負等について御披露がございまして、本日の会議が終わったということでございます。
 これをお一人ずつ御紹介するのもあれでございますが、2、3、私の気づいたことを申し上げますと、この6月にございます政府の骨太の方針決定というところに向けて、早速当会議は作業を始めないといけないと、そしてそういう一つの目標に向かって、新たに基本方針、具体的な推進方向を早く決める必要があるというような、具体的な御提案もございました。特に八代委員からは、お手元の資料にございますようなペーパーが提出されておりまして、このペーパーに書かれております進め方について賛同の意見が出ております。あるいは、このペーパーをもう少し広げて、インターナショナルな面も入れるべきだという意見もございました。
 あともう一つは、この社会的規制というものに入っていくので、どういう形でこの社会的規制を変えていくことによって、どういうような社会を目指すんだと、そこのところまでよく国民に理解をしていただく必要があるんではないかという御指摘。あるいは、消費者の立場で規制というものを見るという考え方が必要だという御意見もございました。あるいは、企業を現実に経営をなさっている、特に新規分野、あるいは中小企業と、そういうお立場から民間の活力というものを阻害しているものが現実に見られると、そういう観点から規制改革に取り組んでいきたいというようなお話もございました。
 皆様方から、非常に強い、委員としての抱負というものが語られたということを御報告させていただきたいと思います。
 そのようなことで、今日は第1回ということで、短い時間で終わったわけでございますけれども、できるだけ早い機会に本格的な審議に入るということで、本日の会議を終わらせていただいたということでございます。
 あとは御質問にお答えする形で補足させていただきたいと思います。

○司会 それでは、御質問がございましたらどうぞ。

○記者 今、御紹介があった八代委員のペーパーは、どういう扱いになるんですか。

○宮内議長 今日は具体的に議論をする時間がございませんでして、こうしてペーパーに出していただきますと、委員は皆さんこれを勉強するわけでありまして、次回の会合に恐らくこのペーパー、あるいはその他の考え方を含めまして、十分議論が尽くされると、それまでに内部的にはいろいろな意見交換というような機会もあるということでございますので、そういう意味では出しっぱなしということには絶対ならないペーパーでございます。

○記者 議長から改めて新会議に向けての抱負をお伺いしたいんですけれども。

○宮内議長 1つは、行政改革委員会のときからずっと続いているという継続ですね、民間の委員が自ら発議し、自ら交渉し、相手を説得して物事を動かしていくと、こういう一つでき上がった形の上にのっとった継続性、そしてこれまでやってきたことの成果、やれなかったことの課題というものを十分踏まえた上で、なおかつ、今日も神田委員からお話がございましたんですが、規制改革というのは難しいものが積み残しになっていると。ですから、だんだんと難題が残ってきているという御指摘がございました。まさに難題であり、これは社会的規制ということですから、社会的合意というものを得ながら動かすということがどうしても求められると。ですから、経済合理性で議論をするということでなく、もう一つ、何となく風のようなもの、社会的合意というようなものを取り付けるという、これまでなかった大きな課題が我々の仕事の中に入ってくるのかなという気がいたします。
 そういう意味で、3年間というラウンドの間に残された大きな問題にできるだけ合理性と、それから社会的な合意というものを得て動かしていくというのが、我々の課題なんだろうと、そういう意味で私からも申し上げたんですが、委員の皆様方に大変時間をとって申し訳ないけれども、御努力いただきたいということを申し上げたわけですけれども、委員一人ひとりには大変負担になると思いましたけれども、皆さん非常にやる気を持っておられますので、非常に平凡でございますけれども、できるだけ頑張りたいと、このように思います。
 それでは、ちょっと時間をちょうだいしまして、鈴木代理と八代委員からも一言ずつお話をいただければと思います。

○鈴木議長代理 引き続きまして、宮内議長を補佐して、議長代理の役割を果たすとともに、私自身は本来プレイヤーでありまして、過去何年間か幾つかの仕事について、最前線で仕事をしてまいりましたが、これからもその方向で頑張っていきたいと思っています。
 確かに、神田さんがおっしゃられたように、私が担当しておりました分野でもいろいろ、何年か前には大問題であったものがどんどん解決されて、そして残っていく問題が、これがまさに難しい分野に限定されてくる。これは医療をとってもそうです。そういうのは実感でございまして、したがって、相当腰を据えて頑張っていかないといけないと思っています。
 特に、官製市場という問題については、2002年でしたか、そのきっかけを付けたわけです。60数業種の中の幾つかを取り上げて民間開放、その中の一つがいわゆる駐車違反の民間委託という、これはまさしく一つの典型なんですけれども、この民間開放というのが一つのテーマです。昨年は、それを更にいろいろな事情の民間開放だけではなくて、施設その他の民間開放という目でも見ました。また、医療・福祉の分野等における経営形態の問題、株式会社の容認ですね、こういう課題もまだ残っている。このようにいろいろな分野に区分けできようかと思いますが、八代ペーパーにもありますように、非常に重要な分野なので、各区分けごとに力を入れてやっていきたいというふうに考えております。
 以上です。

○八代委員 引き続き、宮内議長、鈴木議長代理と御一緒に規制改革の問題に取り組んでいきたいと思っております。
 やはり、規制改革の問題というのは非常に複雑でありまして、なかなか一般の人には理解することが難しいという御意見が、今日の会議であったわけであります。
 ですから、それに対してどういうふうに考えられるのか。規制改革というのは、非常に単純なことでありまして、要するに国民が欲しているにもかかわらず、サービス・財が供給されないというものがいっぱいあるわけですね。
 この内需が停滞している日本で行列が起こっていることがいっぱいあるわけで、普通行列があれば供給が増えるわけです。市場であればですね。それが政府が押さえていることによって、いつまで経っても供給が増えない、混雑現象が続いている、そういう分野を規制改革することによって、内需の拡大に結び付けてより多くの人が雇われるようにしていくと、そういうことが1つの大きな基本ではないかと思います。
 昨年の就業者数というのは、6年連続の減少になったわけですけれども、その中で唯一増えているのが医療福祉でありまして、前年に比べて30万人増えているんです。これは2000年以来の規制改革の効果でありまして、こういうことをほかの分野でもどんどん広げていかなければいけない、それが規制改革会議の役割ではないかなと思っております。

○宮内議長 ありがとうございました。

○記者 検討事項なんですが、前回、12項目挙げられましたが、今回は何項目ぐらい挙げられるのか、それから、例示で4項目あるんですが、こちらはほぼ入るような形で見てよろしいんでしょうか。

○宮内議長 先ほど申し上げましたように、今日は本当に顔合わせ、そして会議の目的等を確認する、運営内容、やり方を決めるということでございまして、一切議論はしておりません。
 したがいまして、先ほど申しましたように、できるだけ早く第2回目の会議を開きまして、そういう点につきまして議論を始めたいというふうに思っております。

○記者 ちなみに、なるべく早く本格的に入りたいということなんですけれども、1回目以降のスケジュールというのは、大まかにはどんなイメージで見られているんでしょうか。

○宮内議長 まだ、決まっていないんですが、あえていうとどうですかね。

○河野室長 日程は、今後調整する必要がありますけれども、極力4月中にも第2回の会議を開催できたらと思っております。今後は、委員の御都合を調整させていただこうと思います。

○宮内議長 今日、こうして会議が立ち上がったということは、今日以降もう既にいろんな形で打ち合わせが始まるということでございます。そういう意味で、早期立ち上げということができましたことは、会議の進み方が、そういう意味ではタイムロスにならなかったということで、非常に私はよかったなと思っております。

○記者 済みません、本部の方はどうなっているんでしょうか。

○河野室長 本部につきましては、この会議の御意見も十分取り入れて、政府としての方針を決定していくという段取りを予定しておりますので、まずは、この規制改革・民間開放推進会議におきまして、そういう会議としてのお考えをお求めいただく必要もあろうと思いますので、その会議の進捗状況も見ながら本部の立ち上げをしたいと思っておりますけれども、これもできるだけ早目にできるように進めてまいりたいと思っております。

○記者 さっき企画委員のお話も挙がっていましたけれども、それは必ず本部の会合にも4人の方が参加なさって、閣僚と意見交換するような形で進めていかれるということでよろしいんでしょうか。

○宮内議長 金子大臣から、そのような形で、この4人が本部の会合のときには出席して閣僚と意見を交換するんだという御発言がございました。ですから、そういうことになると了解しております。

○司会 あとは、いかがでしょうか。

○記者 先ほど、各委員の御意見を紹介していただいた中で、インターナショナルの面を入れていくべきではないかと、こういうお話がありましたが、これはどういうようなことですか。

○宮内議長 お二人から意見が出ました。一人は本田委員から、日本の論理がグローバルな世界ではなかなか受け入れられていないものがあると、そういう面からやはりグローバルに受け入れられるような日本というものを考えているんだという本田委員の御意見がございました。
 もう一つは、安井委員から、これは安井委員が全会議のときに国際連携を担当をされまして、そういう意味で、既にアジア4か国との連携の交渉も入っていると、そういう意味でグローバルな視点と、インターナショナルな視点というものをもって横串を刺していくということが必要ではないかと。このお二人から御意見が出たと思います。

○記者 今日は医療については、何か委員からありましたか。

○宮内議長 いや、まだその段階ではございません。八代ペーパーには若干触れられておりますけれども、今日は全く出ておりません。

○司会 よろしいでしょうか。それではこれで会見を終わりにさせていただきます。


内閣府 規制改革・民間開放推進会議