「平成16年度 第2回規制改革・民間開放推進会議」会議後 宮内議長記者会見概要

平成16年4月27日(火)11時〜11時20分
永田町合同庁舎

○司会 お待たせしました。それでは、第2回「規制改革・民間開放推進会議」の会見を始めさせていただきます。

○宮内議長 ただいまから、第2回の会議がただいま終わりましたので、その模様を御披露申し上げますが、先般御披露いたしましたように、企画委員会というのをつくりまして、ここにおられます、鈴木議長代理、草刈総括主査、八代総括主査、この4名が企画委員といたしまして、5月に立ち上げられる推進本部との会議に出席させていただきまして、議論をさせていただくメンバーでございますので、御紹介申し上げたいと思います。
 本日の模様でございますが、本日は金子大臣も御出席いただきまして、先ほどごあいさつをいただいた模様は御承知のとおりでございます。あとは私ども内部で議論をさせていただきました。
 今日の議論は、お手元にございます私どもの会議の本年度の運営方針をどのようにするかということを、時間の大部分を費やしまして意見交換をさせていただいたということでございます。
 それに先立ちまして、私から一言だけ御披露申し上げました点は、先般ここにおります4名の企画委員会のメンバーと、総理にごあいさつにお伺いいたしましたと。そして総理からこの委員の皆さんに、規制改革推進についてできるかぎり努力いただきたいというお話をいただいたということを御披露いたしました。
 中でも総理からお考えとしてお伺いいたしましたのは、やはり社会的規制というような大きな問題を取り扱うので、論点を整理して、何が対立点かということを鮮明にして、世論に訴えてほしいということが第1点としてお話がございました。
 第2点といたしまして、夏ごろまでに大きな論点を当会議で整理をしてほしいということでございました。
 そういう点も踏まえまして、この運営方針に書かれてございますように、会議といたしましては、いわゆる現在の社会的規制というのを、私どもの言葉では官製市場の民間開放という言葉に置き直しているわけでございますけれども、これを7月に中間とりまとめという形にするために、できるだけここに集中して審議を行うということをこの運営方針に書かせていただいたわけであります。
 しかしこれだけにとどまらず、すべての分野についてのワーキンググループも同時並行的に発足させるということで、この会議を実質的に立ち上げていくということでございます。この案のとおりの形で、恐らく進めさせていただくということになろうかと思います。
 この運営方針につきまして、いろいろな御議論が出ました、今日は初めてということでありまして、委員の皆様方の幅広い関心、それから新しく規制改革の仕事に携われる方が大部分でございますから、過去の経験等についての質疑ということもございまして、かなり幅広い議論が出ました。そういう意味では、過去の経験というものについて、どのようにキャッチアップしたらいいかということが、新しい委員の皆様方の大きな関心事でございまして、これは前会議の答申を始め、ドキュメントが随分残っているわけでございますけれども、これを勉強していただくということになるわけでございまして、それと同時に事務局からできるだけ集中的なレクチャーをするようにと、これは金子大臣からも4月中にお一人数時間ずつ取ってレクチャーをしろというお話までございまして、4月中でございますから大変でして、連休までにということでありますから、そういう話も出ております。
 委員の皆様方からいろいろな意見が出ましたけれども、2、3共通して出ました点を御披露いたしますと、何人かの委員からこの規制改革というものの必要性、意義、成果というようなものについて、もっと国民に広く知ってもらおうという、ある意味で広い意味での広報活動がこれまで不十分ではなかったかと、もっともっと理解してもらう努力をしなければならないと。そのために、広報について相当専門的な方をここに携わっていただくというようなものを考えるべきだということが、2、3の委員から同じような意味合いで出てまいりました。
 過去の会議等がこの点についておろそかにしたとは思えないわけでございますけれども、改めてこういう御意見を踏まえて体制をつくる必要があるのではないかということを感じた次第でございます。
 それから、あと、2つ目といたしまして、何人かの委員から出ましたのは、やはり消費者の立場というものでこの規制改革ということを考える必要があるのではないかと。当然に消費者というものと、企業にしろ、政府にしろというものとは、情報の非対称性というようなことがあるわけでございますから、そういう意味ではよほど努力して消費者の視点ということで理解をしていただかない限り、物事が動かないだろうと。
 それから、消費者の中にもいろいろな消費者があると。非常に意識の高い人と、全くそうではない人とばらばらであるので、そういうことを踏まえた上で規制改革ということを考えるべきであると。
 これにつきましては、過去、規制改革というのは何のために行うかということの視点の中で、消費者の利便性、それから選択の幅を増やすというようなことは常に念頭にあって、消費者のために規制改革を行っているんだという視点を外したことはなかったと私自身思うわけでありますけれども、またそういう意見が新しい委員の方から出たということを考えますと、これも先ほどのPRと同じでございますけれども、やはりこの運営について、注意していく必要がある点ではないかと思ったわけであります。
 もう一つは、対立点をはっきりさせるという総理のお話がございましたけれども、そういう意味でなぜ官ではいけないのかという設問、これに対しては、なぜ民がやれないのかという反対の質問も出るわけですけれども、言うならばなぜ規制改革をしなければならないかという、非常に原点のところについて、これももっとわかりやすく知らしめる必要があるのではないかというような御意見もあったかと思います。
 いずれにいたしましても、運営方針につきまして、非常に幅広い御意見をちょうだいいたしましたので、そういう面も踏まえまして、この運営方針案、お手元にございますが、大枠につきまして御異論はございませんでした。したがいまして、あとニュアンスといいますか、重点の置き方ということになろうかと思いますけれども、今日の御意見を踏まえまして、運営方針案を運営方針として策定すると。これにつきましては、議長である私に最終的な手直しということをお任せいただいたという形で終わらせていただきました。
 それから、次に、先ほど申し上げました、5月に政府の推進本部が立ち上がると。その推進本部の基本方針というものがつくられるわけでありますけれども、この基本方針をつくるときに私ども会議の意見をできるだけ反映していただくということもあるわけでございますけれども、まだその基本方針案というものができておりません。案の前の段階の考え方程度のものしかできていないという状況でございますので、大体この基本方針の考え方ということにつきまして、事務局より御報告をいただきまして、それについて議論をさせていただいたということでございます。
 これにつきましては、案が少し固まりました時点で、また委員との間で意見交換のやり取りをいたしまして、我々で会議の意見をその中に反映させていただくということを5月の会議までに進めていくということになろうかと思いますが、基本方針の考え方として御披露いただいた内容につきましては、大筋御異論はなかったということでありまして、恐らくこの基本方針に盛られる重点課題というようなことにつきましても、どれとどれとを、どういう項目を議論するということについて、細かい指摘、列挙ということをするのではなく、極めて大括りのものを課題として出すという方向のようでございますので、そういう意味では会議の審議内容の自由度というものは、恐らく守られていくという形になっていくというふうに私は了解いたしましたし、また5月に入りまして具体的にそれを確認して基本方針をおつくりいただくことをお願いしたいと思うわけでございます。
 私から御披露申し上げる点は以上でございまして、あと質問にお答えする形で報告させていただきたいと思います。

○記者 基本方針の考え方というのを、具体的に教えてください。

○宮内議長 基本方針の考え方ですか。考え方といたしまして、今日御披露いただきましたのは、3つに分かれると。
 第1点は総論と言いますか、なぜ規制改革かというところのコンセプトをここで書き込むんだということです。
 2つ目は、手続論でございまして、手続論はもう御承知のとおり、1つは3か年計画のフォローアップをするというミッション。2つ目は、私どもの会議と連携して本部は動くんだと。そして、会議の答申については最大限尊重していくという考え方。3つ目といたしましては、年に2回、あじさい月間だとか、もみじ月間だとかという呼び方をしておりますけれども、集中的に規制改革の提案を全国から募集して、これを処理していくということを、これは前の会議から引き続いてやるんだという点。これが会議の進め方と言いますか、手続と言いますか。
 3つ目といたしまして、今、御披露申し上げました重点課題ですね。重点課題はこういうことをやるべしということになるんですか、こういうことをやりたいということになるんですか、この重点課題の書き方については、大括りのものにしたいという、こういう3つの形でまとめていこうかなというところですから、まだ案にはなってないんです。まだ、案の前の下敷きの考え方です。

○記者 その重点課題については、官製市場の民間開放にするとか、そういう具体的な中身が書いてあるわけではなくて、性格として大括りのものにしたいということが書いてあるということですね。

○宮内議長 いや、大括りな内容が盛られるということなんでしょうね。だから、今おっしゃったように、官製市場の民間開放ということなのかもわかりませんし、まだそこまで話は出なかったんです。

○記者 運営方針は、今日決定したということでよろしいですか。

○宮内議長 いえ、今日の御議論は相当幅広く出ましたので、私が更に皆さんの御意見をお聞きしてまとめるということで引き取らせていただいたわけなんですが、私の感じでは大きな変更点は特にないんじゃないかと、ただちょっと書き方等で変更する点があるやもしれないですけれども、少し検討させていただきます。

○記者 議長の方で、そこら辺を手直しをするということで了承されたということでよろしいですか。

○宮内議長 はい、そういうことです。だから、これは案でございますから、最終的に一任をちょうだいしたということです。
 あと、もう一点は、早急にこのワーキンググループを編成しないといけません。ワーキンググループの編成につきましても、今、各委員の御希望、御関心のあるところをずっとヒアリングしているんですが、例年のことでございますが偏りますので、これをきっちり各分野に割り振りするということにつきまして、また各委員と相当これは意見のやり取りをするわけですけれども、最終的には私に一任いただきまして、ワーキンググループを早急に編成するということ。
 それから、ワーキンググループには担当委員とともに専門委員といたしまして、その分野に非常に優れた知見を持っておられる方を任命させていただくということもございます。これは総理の任命ということになっておりますので、このワーキンググループの主査、あるいは担当委員が決まりますと、すぐに今度はどなたを専門委員にお願いするかということも早急に決めさせていただいて任命方お願いするということで、5月にはもう実務に入れるという形を早く取りたいと思っております。

○記者 本部との関係に関わることなので伺っておきたいんですけれども、本部が決める基本方針について、実際に決定する直前に例えば原案についてこの会議に図るとか、そういった段取りについては、どういうふうなことになっているんでしょうか。

○宮内議長 今日も本部の基本方針案のたたき台みたいなものの御披露があったわけで、そこで意見を我々に求められたわけでありまして、ですから、今度は案の段階ではまた意見を求められるということで、我々としては十分話を聞かせていただきながら、基本方針がつくられるというふうに理解しております。

○記者 原案が諮られるということになるわけですね。

○宮内議長 この基本方針をつくるのは本部ですから、我々の意見をできるだけ取り入れていただくということができると私は思っております。

○記者 この運営方針を基本方針に反映させてもらうということになりますか。

○宮内議長 当然この運営方針と基本方針とはばらばらだったらどうにもなりませんから、我々としてはこの運営方針を、できるだけ基本方針に反映させていただくと。

○記者 そのための運営方針と考えてよろしいですか。

○宮内議長 そうですね。そうでないとコーディネーションがうまくいかないと思います。 あと鈴木さん、草刈さん、八代さん、何か。

○司会 あといかがでしょうか。

○記者 「官製市場民間開放委員会」というのが書いてあるんですが、これはどういったものになるんですか。

○宮内議長 これは結局、前のアクションプランワーキンググループを想定していただければ、私の頭ではそんなものではないかと、要は全員でかかるということになる委員会かと思っておりますけれども、その下にまた別途ワーキンググループをつくるという必要もあるかもしれませんので、前よりも少し重装備になるかもしれませんね。

○司会 よろしいでしょうか。それでは、これで会見を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。


内閣府 規制改革・民間開放推進会議