第2章 諸外国における子供の貧困に関する指標の状況(4)
4. 諸外国の指標の分野の整理
今回調査した諸外国の指標の中で分野が設けられているものについて、指標がどのような分野に分類されているか整理した。
指標の分野の分類について合意の取れたものは存在しないが、教育、健康・生活習慣、家庭・社会とのつながり、親の雇用(保護者の就労状況)、物質的豊かさ・所得が主な分野であった。
教育 | 健康・生活習慣 | 家庭・社会とのつながり | 親の雇用 (保護者の就労状況) |
物質的豊かさ・所得 | 環境・その他 | |
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イギリス労働年金省・教育省 「子供の貧困戦略2014-2017」 |
子供のライフチャンス | (再掲)子供のライフチャンス | (再掲)子供のライフチャンス | 家庭の就業環境 | 家庭の資産 | |
イギリス労働年金省 2012年 「より良い子供の貧困指標作成のための検討報告書」 |
質の高い教育へのアクセス | 両親の健康 | 親の養育スキルの水準 家庭の安定性 |
無職 | 所得と物質的はく奪 処理できないほどの負債 |
貧しい居住環境 |
EU 2012年 「子供の貧困対策・予防と子供のウェル・ビーイングの推進」 |
良質なサービスへのアクセス | (再掲)良質なサービスへのアクセス | 十分な資源へのアクセス | (再掲)十分な資源へのアクセス | (再掲)良質なサービスへのアクセス | |
国連開発計画 多次元貧困指標 |
教育 | 健康 | 生活水準 | |||
EU 社会的包摂関連指標(旧ラーケン指標) |
教育 雇用・失業 |
健康・住居 その他 |
(再掲)教育 (再掲)雇用・失業 |
経済的貧困 | (再掲)健康・住居・(再掲)その他 | |
OECD 2009年 「子供の福祉を改善する報告書」 |
教育 | 健康と安全 リスク行動 |
学校生活の質 | 物質的豊かさ | 住宅と環境 | |
OECD 2015年 「How’s Life? 2015年版幸福度の測定」 |
教育と技能 | 健康状態 | 市民生活 社会・家庭環境 |
雇用と収入 | 所得と富 | 住宅 環境の質 (再掲)社会・家庭環境 個人の安全 主観的幸福 |
ユニセフ 2007年 「レポートカード7: 先進国における子供の幸せ:生活と福祉の総合的評価」 |
教育 | 健康と安全 日常生活上のリスク |
友人や家族との関係 | 物質的豊かさ | 主観的ウェル・ビーイング | |
ユニセフ 2013年 「レポートカード11: 先進国における子供たちの幸福度」 |
教育 | 健康と安全 行動とリスク |
物質的豊かさ | 住居と環境 | ||
アメリカ子供と家族の統計に関する連邦政府フォーラム 子供のウェル・ビーイング指標 |
教育 | 保健医療 行動 健康 |
家族と社会環境 | 経済環境 | 人口 物理的環境と安全 |
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スウェーデン子供オンブズマン局 子供のウェル・ビーイング指標 |
教育訓練 | 健康 | 参加 支援と保護 |
安全 | 経済 | (再掲)安全 (再掲)支援と保護 |
OECD より良い暮らし指標 |
教育と技能 | 健康状態 | 社会とのつながり 市民生活とガバナンス |
雇用と収入 仕事と生活のバランス |
所得と富 | 環境の質 住宅 主観的幸福 個人の安全 |
※諸外国で設けられた分野に分類されている指標を分析し、一般化するとともに、諸外国の分類を一般化した分野に再整理した。