第3章 日本の子供の貧困に関する先行研究の収集・評価(1)
1.先行文献の収集・分析方法
(1) 先行文献の収集対象範囲:
子供の貧困について、我が国の統計データなどの国内調査をもとに分析した先行研究を把握するため、一般的に貧困と関連すると考えられる項目及び大綱の施策に関連ある調査項目をキーワードとして先行文献を収集した。子供の貧困に関連する項目は、その国の社会制度や慣習等の社会的要因に大きく左右されると考えられることから、我が国の子供・世帯を調査対象として扱った先行研究を中心に収集した。
(2) 先行文献の収集方法:
以下の手順により先行文献を収集した。
Phase2→「Phase1」と同様のキーワードにより、検索エンジン(Google Scholar、Google、Yahoo JAPAN)を用いて関連資料(報告書、レポート等)を収集
Phase3→「Phase1及び2」により収集した文献のレファレンスから、重要な内容を含むと判断された関連文献・書籍を収集
Phase4→有識者ヒアリング時に取り上げられた文献を追加
Phase5→(「Phase1から4」の手順により収集された文献の評価後)
子供、貧困といった限定的条件を含めずにより普遍的な知見を把握するため、子供の貧困との関連が強い要因307 をキーワードとし補足的に国内文献を収集 |
図表3-2 「大綱」に示された施策をキーワードとした国内文献の検索 (CiNii及びJ-STAGEによる)
※大綱において、指標の改善に向けた当面の重点施策として「教育の支援」、「生活の支援」、「保護者に対する就労の支援」及び「経済的支援」が掲げられ、第1回有識者会議における今年度の調査研究の方向性においても「『教育の支援」『生活の支援』『保護者に対する就労の支援』及び『経済的支援』など必要な支援の各分類について適切に把握する観点から、国内調査の収集・分析を行うこと。」とされていることを参照した。