第5章 現行指標に追加すべき新たな指標の例(1)

1. 新たな指標の例の選定基準

第3章における日本の子供の貧困に関する先行研究の収集・分析の結果やアドバイザーの指摘を踏まえ、子供の貧困との関係が確からしいとされた具体的な状況について、全国を調査対象とし、かつ、定期的に実施している政府統計から適当と考えられる調査項目を収集した。その際、第1回有識者会議で示された調査研究の方向性において、調査の信頼性、客観性、周期性の有無及び調査対象の範囲(全国を対象とするものであるか等)についての評価を行うことに留意した。さらに、国における関連施策の実施状況や対策の効果等の検証・評価のために意義のあるものであるか、現行指標の課題の解消につながるか、などの観点から絞り込みを行った。加えて、大綱において「指標の動向を確認し、これに基づいて施策の実施状況や対策の効果等を検証・評価するとともに、必要に応じて対策等の見直しや改善に努める」とされていることを踏まえ、新たに追加する指標の例は原則として、子供や家庭の状況を示すもの(いわゆるアウトカム指標)とした。