はしがき

 

 21世紀初頭の本格的な高齢社会を目前に控え、国民の一人一人が長生きして良かったと実感できる、心の通い合う連帯の精神に満ちた豊かで活力のある社会を早急に築くことが重要な課題となっている。
 このため、政府は高齢社会対策大綱に基づき、就業・所得、健康・福祉、学習・社会参加、生活環境等広範な分野にわたる各般の施策を推進しているところであり、こうした施策を適切かつ効率的に推進していくためには、高齢者及び高齢社会対策に関する実態・意識を把握することが重要である。
 このような観点から本調査は、平成6年に引き続き、高齢者を一般の生活者としての視点からとらえ、その日常生活の現状、満足度、ニーズや衣食住をはじめ家事、外出、日常的楽しみ、日常生活の情報など高齢者の日常生活全般の実態と意識を把握するとともに、時系列的に分析を行ったものである。
 本報告書が、今後の高齢社会対策の推進のための資料として、広く活用され、高齢者の健やかで充実した生活の確保に資すれば幸いである。
 最後に、本調査の企画・実施にあたり、調査委員会にご参加いただき、ご尽力を賜った委員各位に対し、厚く御礼申し上げる次第である。

平成11年7月

総務庁長官官房高齢社会対策室長

大 林 千 一


高齢者の日常生活に関する意識調査結果 目次へ戻る