第3章 高齢社会対策の実施の状況

ウ 多様な学習機会の提供
(ア)社会教育の充実
 地域の様々な社会教育活動は、高齢者の生きがいを高めるとともに、各世代が高齢者との交流や高齢化問題についての学習を通して、高齢社会についての理解を深める役割を果たしている。
公民館を始め、図書館、博物館、女性教育施設等の社会教育施設や教育委員会において、幅広い年齢の人々を対象とした多くの学習機会が提供されている。この中には、高齢社会について理解を促進するためのものや高齢者を直接の対象とする学級・講座も開設されている(表3−3−6)。

表3−3−6 教育委員会及び公民館における高齢者対象の学級・講座の状況  <CSVデータ>

区分 平成10年度 7年度
受講者数 ・・・千人 2,079千人
学級・講座数   37,078講座 29,522講座
教養の向上 23,272 17,970
体育・レクリェーション 5,036 4,,533
家庭教育・家庭生活 2,193 1,701
職業知識・技術の向上 350 357
市民意識・社会連帯 4,289 3,080
その他 1,938 1,881
資料:文部省「社会教育調査」(平成11年度及び8年度)
(注)年度間の状況。

 こうした社会教育施設や教育委員会が開設する各種の学級・講座を始め、地域住民の社会教育活動を総合的に推進するため、市町村が実施する地域社会教育活動総合事業に対し補助を行っている。
 また、各市町村の行政区域を越えた連携や幅広い関係機関・施設等との協力の下に、広域的な学習機会の充実を図るため、都道府県が実施する広域学習サービスのための体制整備事業に対し補助を行っている。
 さらに、高度な情報通信・処理機能を有するコンピュータ、各種社会教育事業を効果的に実施するための設備等を整備し、社会教育施設の機能の向上を図るため、都道府県、市町村が実施する学習活動支援設備整備事業に対し補助を行っている。
 平成13年1月から14年3月においては、高齢者を含めすべての国民がIT(情報通信技術)基礎技能を習得できるようにすることを目指し、社会教育施設及び学校施設においてIT基礎技能講習を実施した(13年8月末現在、受講者数189万3千人)。
 学校又は民法法人の行う通信教育のうち、社会教育上奨励すべきものについては、認定を行って普及・奨励を図っており、認定を受けた実施団体数は平成14年2月現在42、課程数は200あり、12年度における受講者数は約22万人である。

 

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