(2)高齢化の国際比較
先進諸国の高齢化率を比較してみると、我が国は1980年代までは下位、90年代にはほぼ中位であったが、21世紀初頭には最も高い水準となり、世界のどの国もこれまで経験したことのない本格的な高齢社会が到来するものと見込まれている。
また、高齢化の速度について、高齢化率が7%を超えてからその倍の14%に達するまでの所要年数(倍化年数)によって比較すると、フランスが115年、スウェーデンが85年、比較的短いドイツが40年、イギリスが47年であるのに対し、我が国は、1970(昭和45)年に7%を超えると、その24年後の1994(平成6)年には14%に達している。このように、我が国の高齢化は、世界に例をみない速度で進行している。
地域別に高齢化率の今後の推移をみると、これまで高齢化が進行してきた先進地域はもとより、開発途上地域においても、高齢化が急速に進展すると見込まれている(図1−1−18)。
図1−1−18 世界の高齢化率の推移