(4)自助努力による高齢期の所得確保への支援
ア 企業年金制度等の整備
我が国の公的年金の上乗せの企業年金制度には、確定給付型の企業年金として、厚生年金の一部を国に代わって支給するとともに、独自の年金を上乗せする「厚生年金基金」、企業独自の年金のみの「確定給付企業年金」、社外に資産を積み立てる等の要件を備えたものに税制上の特例を認めた「適格退職年金」等がある。また、確定給付型の企業年金等に加え、国民の自助努力を支援するための選択肢として、拠出した掛金額とその運用収益との合計額を基に給付額が決定される「確定拠出年金」がある(表2−3−10)。
表2−3−10 企業年金等の適用状況の推移
これらの制度については、公的年金制度改革に併せて検討を行い、1)厚生年金基金の免除保険料率の凍結解除、2)確定拠出年金の拠出限度額の引上げを行うとともに、中途引出しの要件緩和、3)確定給付型の企業年金制度の通算措置の拡充など、企業年金制度の安定化と充実を図るための見直しを行うこととし、これらの内容を国民年金法等の一部を改正する法律案に盛り込んだ。