コラム 6 バリアフリー化への取組  平成7年1月の阪神・淡路大震災により、駅舎の倒壊など大きな被害を受けた兵庫県の阪急伊丹駅と周辺施設は、その再整備に当たり、障害者・高齢者を始めとする利用者代表らを交えた委員会の意見を取り入れることによって、だれにでも分かりやすく、使いやすいターミナルとして生まれ変わった。  伊丹市が駅施設の利用者に対して行った調査によると、全体の約8割の人が、駅前広場の施設や移動のしやすさが、震災前のものに比べて「良くなった」と答えており、とりわけ、身体障害者による段差、広さ、勾配や移動のしやすさの評価では、76.8%の人が「特に不便は感じない」と答えているなど、利用者からの評判はおおむね上々だ。  同市の職員によると、こうした調査結果や今後開催される委員会での意見を踏まえ、利便性の向上に向けた取組を更に進め、利用者の増加を促すことにより、復興のシンボルと位置付けられたこのターミナルを中心に、駅近隣の商店の振興など、地域の活性化にもつなげていきたいとしている。  (第1回バリアフリー化推進功労者表彰 内閣官房長官賞受賞) 写真1 段差を解消したプラットホーム 写真2 音声案内・バス案内システムを備えた総合案内板