平成17年度 高齢社会対策 

第2  分野別の高齢社会対策

 平成17年度の主な新規施策を各分野別に挙げれば、次のとおりである。

1  就業・所得

○ 「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律」(平成16年法律第103号)の円滑な施行を図るため、賃金・人事処遇制度の見直しや継続雇用制度の導入促進について事業主団体を通じて指導・相談を行う「65歳雇用導入プロジェクト」を実施する。
○ 内閣官房長官の下に設置された「社会保障の在り方に関する懇談会」において、社会保障制度を将来にわたり持続可能なものとしていくため、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付の在り方を含め、一体的な見直しを行う。

2  健康・福祉

○ 生涯にわたる健康づくりについては、「健康増進法」(平成14年法律第103号)を基盤に国民の健康寿命の延伸及び生活の質の向上を目指す「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」及び平成17年から26年までを実施期間とする「健康フロンティア戦略」を中核とした国民の健康づくり・疾病予防を更に推進する。
○ 「次世代育成支援対策推進法」(平成15年法律第120号)に基づき、地方公共団体及び企業において、平成16年度策定した具体的な取組方策を掲げた行動計画を実施することとされている。

3  学習・社会参加

○ 学校の校庭や教室等に安全・安心して活動できる子どもの居場所(活動拠点)を設け、地域の大人の協力を得て、小・中学生を対象とした、放課後や週末における様々な体験活動や地域住民との交流活動等を実施する。特に週末においては、地域の専門的知識や技能を有する人材を講師などとして活用した「週末チャレンジ教室」を実施し、子どもたちによって、より高度で魅力的な学習活動、体験活動の機会を提供する。

4  生活環境

○ 「心のバリアフリー」社会を実現し、ハード面のみならずソフト面も含む総合的な交通バリアフリー化を実現するため、ボランティアモデル事業を実施し、人的対応の組織化・活性化を促進する。また、公共交通事業者を対象としたモデル教育プログラム等の作成、バリアフリーに関する地域のリーダーの選定・育成等総合的な人材育成を推進する。
○ 災害時における高齢者等災害時要援護者の避難対策について、福祉部局と連携した情報共有や実践的な訓練の実施等、地域の実情に応じたシステムづくりを支援する。

5  調査研究等の推進

○ 生物を構成するタンパク質などの様々な分子の挙動を生物が生きた状態のまま画像としてとらえることを可能にし、腫瘍診断及び脳機能の解明につながる成果等が期待される分子イメージング研究を開始する。

 

テキスト形式のファイルはこちら

目次 前の項目に戻る     次の項目に進む