イ 所得
高齢者世帯の年間所得(平成14年の平均所得)は304.6万円となっており、全世帯平均(589.3万円)の半分程度であるが、世帯人員一人当たりでみると、高齢者世帯の平均世帯人員が少ないことから、196.1万円となり、全世帯平均(204.7万円)との間に大きな差はみられなくなる。
また、高齢者世帯の所得を種類別にみると、「公的年金・恩給」が204.1万円(総所得の67.0%)で最も多く、次いで「稼働所得」60.6万円(同19.9%)、「財産所得」22.5万円(同7.4%)などとなっている(表1−2−13)。
表1−2−13 高齢者世帯の所得
高齢者の世帯人員一人当たりの所得(平成12年)を男女別、世帯の家族類型別にみると、一人暮らしの女性高齢者では一人当たり179.6万円と、同じ一人暮らしの男性高齢者の70.7%にとどまっており、全世帯平均(男性205.2万円、女性196.3万円)や、二人以上世帯平均(男性202.0万円、女性199.9万円)と比べても低い(図1−2−14)。
図1−2−14 高齢者の性・世帯の家族類型別一人当たり所得(平成12(2000)年の所得)
また、高齢者個人の所得(平成12年)をみると、65歳以上男性の平均所得は303.6万円、女性は112.4万円と、女性は男性の3分の1強に過ぎず、所得のない者の割合も65歳以上の男性4.4%に対し女性16.5%と、女性が大きく上回っている(図1−2−15)。
図1−2−15 高齢者の所得水準(平成12(2000)年、所得の種類別)
高齢者世帯の年間所得の分布をみると、100〜200万円未満が28.3%で最も多く、次いで、200〜300万円未満が18.6%、300〜400万円未満が16.0%、100万円未満が15.5%と続いており、中央値は228万円となっている(図1−2−16)。
図1−2−16 高齢者世帯の年間所得の分布
また、生活保護を受けている者のうち65歳以上の者は37.9%を占めているが、その中で65歳以上の単身世帯が26.9%、65歳以上の女性の単身世帯は16.3%を占めている(表1−2−17)。
表1−2−17 性・年齢別にみた被保護人員数(単身世帯再掲)