第1章 高齢化の状況 |
コラム 02
高齢者による子育て支援への取組 ア ミッキークラブ 埼玉県富士見市の子育てサロン「ミッキークラブ」は、子育てをしている母親たちの支援を地域社会の重要な課題ととらえ、月4回集会施設を借り、中高年ボランティアが中心となって、親子が集える場を提供する等の子育て支援を行っている。 常時10人ほどのボランティアで、赤ちゃんをあやしたり子どもと遊ぶのが上手な人、母親のためにお茶を準備する人、手作りのおやつや漬物を差し入れる人等、それぞれの得意分野で支援をしている。そんな人々のおかげで、母親たちは時を忘れ、井戸端会議に夢中になる時間を持っている。 高齢者ボランティアの中では、活動に参加することにより母子の役に立つということに、生きがいを感じるなどの効果が生まれている。
活動風景(ミッキークラブ)
イ 子育て・お助け隊 山梨県甲府市では、市が高齢者・育児経験者の知恵や経験をいかし、若い母親の子育てをサポートする「子育て・お助け隊」を発足させた。 「子育て・お助け隊」は、市内の子育てサークル等に無料でボランティアスタッフを派遣し、子どもに本を読み聞かせたり、サークル活動時の一時預かりなどの支援を通じて、子育てについての負担の軽減や不安の解消に努めている。 また、高齢者が支援することで、子供や若い母親との世代間の交流が進み、高齢者の生きがいづくりにもつながっている。
活動風景(子育て・お助け隊)
ウ びーのびーの NPO法人「びーのびーの」は横浜市で「おやこの広場」を開設しており、NPO法人「ナルク」が高齢者ボランティアの派遣などでこれを支援している。 この広場でボランティアたちは、ピアノを弾いて子どもと遊んだり、得意の木工で木のおもちゃを作ったりと、一人一人の趣味や特技をいかした活動をしている。ボランティアをしている女性は、「退職後は、子育て支援の活動がしたかったので、今はこんなにたくさんの子どもに囲まれて、楽しくてたまらない。」と語る。 今、子育てを経験してきたシニアたちが、「おやこの広場」という新しい形での子育て支援の現場でいきいきと活躍している。
活動風景(びーのびーの)
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