西之島の噴火状況
西之島は、本州から南に約1,000km、父島の西方約130kmに位置する無人島です。
平成25年11月20日に39年ぶりに噴火し、それ以降、噴火活動の活発化と低下を繰り返しています。
最近では、平成30年7月12日に再噴火し、平成30年7月13日に活発な噴火活動が確認されたため、気象庁は火口周辺警報(入山危険)及び火山現象に関する海上警報を発表し、海上保安庁は航行警報を発出しました。
その後、火山活動の低下が認められたことから、平成30年10月31日に、気象庁は火口周辺警報(火口周辺危険)に引き下げ、警戒が必要な範囲を1.5kmから500mに縮小し、同時に火山現象に関する海上警報を解除するとともに、海上保安庁は航行警報を削除しました。
海上保安庁では、平成29年6月30日に西之島周辺の海図を発行しましたが、平成29年4月の再噴火により海岸線等の形状が変化したことを踏まえて、平成30年7月に航空レーザー測量を実施し、調査結果を基に令和元年5月31日に海図を改版しました。
また、西之島は、小笠原国立公園の特別保護地区等に指定されているため、施設の設置等の行為の際には、環境省の許可等が必要となります。加えて、不注意な上陸は島外の生物等を人為的に持ち込む可能性が高く、世界的にも希有な新しい生態系の構築過程に人為的撹乱を生じさせてしまうことが懸念されることから、小笠原諸島世界自然遺産地域科学委員会(※)及び小笠原諸島世界自然遺産を管理する関係行政機関では、世界遺産の顕著で普遍的な価値を損なわないために、上陸を計画する全ての方々に対して、遵守すべきルールを定めています。
さらに、旧西之島の一部については林野庁所管の国有地であり、当該土地への立ち入りには、学術研究の目的等の要件があります。
※小笠原諸島世界自然遺産地域科学委員会・・・世界遺産に登録された小笠原諸島の自然環境の適正な保全管理に必要な科学的助言を得るために設置。関東地方環境事務所(環境省)、関東森林管理局(林野庁)、東京都、小笠原村が事務局となり、小笠原諸島の植物、動物、地形地質、利用などに関する計12名の学識経験者などで構成されている。
噴火警報についての問い合わせ先
気象庁 地震火山部火山課 直通番号03-3284-1749
航行警報についての問い合わせ先
海上保安庁 海洋情報部航海情報課水路通報室 直通番号03-3595-3615
海図についての問い合わせ先
海上保安庁 海洋情報部航海情報課 直通番号03-3595-3614
西之島の環境保全のための上陸ルールや国立公園区域内での各種行為の問い合わせ先
環境省 関東地方環境事務所 国立公園課 直通番号048-600-0816
国有林野への立ち入りについての問い合わせ先
小笠原総合事務所国有林課 直通番号04998-2-2103