第9回アワ・オーシャン(私たちの海洋)会議令和6年4月16日~17日
議事概要
令和6年5月2日
内閣府総合海洋政策推進事務局
4月16日及び17日、ギリシャ(アテネ)において、ギリシャ政府主催により、アワ・オーシャン(私たちの海洋)会議第9回会合が開催された。同会議には、各国から首脳級(パラオ共和国、セーシェル共和国、ミクロネシア連邦、ドミニカ国、カーボベルデ共和国、クック諸島、トンガ王国、グレナダ、サントメ・プリンシペ民主共和国、東ティモール民主共和国)、閣僚(EU、独、アラブ首長国連邦、コスタリカ等)、政府関係者のほか、ジョン・ケリー元米国務長官やピーター・トムソン国連事務総長海洋特使、企業、研究機関、NGOなど民間団体を含め、119か国から合計約3800人が参加した。
本会議では、開会式において、主催国のギリシャ共和国から、カテリナ・サケラロプル大統領、ヨルゴス・ゲラぺトリティス外務大臣及びテオドロス・スカイラカキス環境・エネルギー大臣が冒頭挨拶を行い、アワ・オーシャン会議を通じて海洋に関するモメンタムを向上させることの意義に触れるとともに、持続可能なブルーエコノミーや海洋交通の促進をはじめ、海洋国家としてのギリシャの海洋における取組を紹介があった。
また、キリアコス・ミツォタキス同首相は、別途行われた基調講演において、昨年ギリシャが熱波や森林火災、洪水といった災害に見舞われたことに触れ、気候と海洋の危機への対応が重要として、ギリシャにおける洋上風力促進、国立公園設置を含む海洋保護区拡大に向けた国内法整備、ドローンや衛星活用の海洋監視体制確立等について言及した。
今次会合では、海洋保護区、海洋汚染、気候変動、持続可能な漁業、ブルーエコノミー、海上の安全保障に加え、船舶部門の脱炭素化や地中海における観光促進等のテーマについて、それぞれのセッションにおいてパネルディスカッションが行われ、参加国、NGOなどからコミットメントの表明が行われた。
我が国からは政府を代表して木原晋一内閣府総合海洋政策推進事務局次長が参加した。海洋と気候変動の関係に関するセッションにおいて、木原次長から、洋上風力設置やブルーカーボン等のネガティブエミッション技術開発を促進し、地球規模での気候変動対策及び海洋の持続可能な未来に向け、世界に解決策の提供を継続していく旨を述べるとともに、気候変動や海洋の安全保障を中心に、計22件、約13億ドル相当の取組を、本会議におけるコミットメント(海洋分野における我が国の取組)として発表した。
また、木原次長は、本会議の機会を活用し、マフレット・N・メスフィン米国務省海洋・国際環境・科学局次官補代理と会談を行い、我が国の海洋政策に関する基本的な立場を紹介しつつ、海洋分野における両国間の連携強化の重要性を確認した。
コミットメントを発表する木原次長
会議会場内の様子
各国政府代表団長の集合写真
メスフィン米国務省次官補代理との会談